イエとヒト。Renovation #1 暮らしの記憶を宿し、「庭を愛でる旅館」へと仕立て直した家。
プロモーション | イエとヒト。リノベーション
2026.06.10
家は、ただの「住む場所」ではなく、そこに暮らす人の価値観や生き方が映し出される場所。どんな家にも、住む人ならではのこだわりやストーリーが詰まっています。シリーズ『イエとヒト。Renovation』では、建物のポテンシャルをいかし、自分たちのライフスタイルに寄り添う住まいを実現させた人たちにフォーカス。リノベーションによって新しくなった暮らしをご紹介していきます。
今回は、新潟市郊外で暮らす湯本さんファミリー。理想の住まいを追い求め、たどり着いたのは、20年暮らした家をフルリノベーションするという選択。そんなご家族が「オーガニックスタジオ新潟」と共に築き上げたのは、手づくりの温もりと外の景色が心地よく溶け合う、旅館のような空間でした。リノベーションしたきっかけから、新築にはない古さを楽しむ魅力まで、いろいろと聞いてきました。

湯本さん
奥さんとお子さん3人の5人家族。20年暮らした家を「オーガニックスタジオ新潟」と共にフルリノベーションを行う。今回の家づくりをきっかけにDIYの楽しさに目覚め、庭に池を自作したり、ちょっとしたテーブルを作ったりと、みずから手を加えていく暮らしを満喫している。次は作業小屋を作るのが密かな目標。

企画/プロデュース・北澤凌|Ryo Kitazawa
イラスト・桐生桃子|Momoko Kiryu
――まずは湯本さんが、家を建てようと考えはじめたきっかけから教えていただけますか。
湯本さん:20年くらい前、子どもが生まれた頃ですね。実はここ、元々は知り合いから「借りないか」と言われて住みはじめた借家だったんですよ。それからしばらくして、「もう帰ってこないから、この家を買わないか」と提案されて、そのまま買い取ることになりました。
――なるほど、そこから持ち家に。
湯本さん:それから数年後にローンを返し終わったタイミングで、外壁がボロボロになっていることに気が付いたんです。直すだけでも結構なお金がかかりそうだし、何かしたいよねって話になったのがリノベーションのきっかけです。

――新築への建て替えではなく、リノベーションという選択肢を選んだのはどうしてですか?
湯本さん:いちばんの理由は予算でした。ここが大きな家だったこともあって、一度壊してから同じ大きさで新築するというのは費用がかかり過ぎてしまう。それならリノベーションにしたらどうか、という話になったんです。
――たくさんの工務店があるなかで、オガスタ(オーガニックスタジオ新潟)さんにお願いした決め手は何だったんでしょう。
湯本さん:モデルハウスを見に行かせてもらったときに、断熱性がすごいなと思って。実は私、吹き抜けって「絶対に要らない派」だったんですよ。
――空間が広い分、冷えそうな気がしますよね。
湯本さん:そう。でも、モデルハウスの次に見に行ったお宅は吹き抜けがあるのに、すごく温かくて。「こんなことできるんだ」ってびっくりしましたね。あと、この家から最寄り駅に行く途中に、昔から「なんかいい家だよね」って夫婦で話していたお家があったんです。それが実は、オガスタさんが建てた家だったんですよ。

――へえ~! ずっと気になっていたお家を建てたのがオガスタさんだったんですね。実際に設計を相談するにあたっては、どんな要望を出されたんですか?
湯本さん:「庭を見ながらくつろげる、旅館みたいな家」にしてほしいとお願いしました。もともと庭があったんですけど、以前は塀があって家の中から見えなかったんですよ。それを全部とっぱらったら前が見えるようになって、開放感が出ました。窓の位置もそれほど変わっていないのに、一気に景色も変わって。設計って本当にすごいなと思いましたね。

――湯本邸の塗り壁は、ご家族で作業されたそうですね。
湯本さん:最初の打ち合わせで「DIYで塗り壁をやりたいです」とは伝えていたんです。でも、図面が出てきて説明を聞いていく中で、「ここも塗ります、ここも塗ります」って言われて。「お、こんなに塗るんだ?」って、自分たちもびっくりしましたね(笑)。家族5人で役割分担して、家じゅうほとんどの天井と壁を7日間掛けてなんとか塗り切りました。

――実際に手を動かして家づくりに参加することで、より一層家に愛着が湧きそうですね。湯本さんは、もともとDIYはお好きだったんですか?
湯本さん:やりたいとは思っていたけど、やったことはなかったです。だからこれがはじめてでした。壁をローラーじゃなくてコテだけで塗ったのは、結果的にすごく良かったですね。これも設計担当の塩谷さんのこだわりだったんですけど、手づくり感というか、圧倒的に愛着が出る。子どもたちもハマっていましたし、大変だったけど楽しかったですよ。
――反対に、家づくりの中で悩んだところってありますか?
湯本さん:やっぱり、いくらお金が使えるのかという計算は大変でしたね。最初、予算感が分からなくて「このくらいならいけるんじゃないの?」って軽く見に行ったら、全然足りないぞとなって(笑)。そこから将来のことも含めて、細かく計算をはじめました。
――予算が合わなくて工務店を変えるという選択肢もあったと思うんですけど、それでもオガスタさんを選ばれたんですね。
湯本さん:オガスタさんが手がけた家を見ちゃったら、「他には変えられないな」って思っちゃって。それに、家づくり自体がすごく面白かった。こっちが要望を出すと、塩谷さんから出てくる提案が「おお!」っていうサプライズばっかりなんです。
――想像を超えてくるわけですね。
湯本さん:そうそう。たとえば、和室の障子の真ん中の線があえて真鍮になっていたりするんです。そういうさりげない工夫がいろんなところにあって、毎回打ち合わせをするのが本当に楽しかったですね。
――リノベーションを終えて、暮らしやライフスタイルに変化はありましたか?
湯本さん:出かけなくなりましたね。前は休みの日にひとりで遠出してラーメンを食べに行ったり、車を走らせたりしていたんですけど、今は別に出かけなくていいかなって。家から外を眺めているだけで居心地が良くて。コーヒーを飲んだり、車の運転や子どもの迎えがなければ、早い時間からビールを飲む日もあったりしますよ(笑)

――湯本さんが感じる、リノベーションならではの面白みってどんなところにありますか?
湯本さん:この梁や柱は前の家のときからあるものなので、新しくはないですけど嫌な感じはしないし、むしろそれがいいと思えるんです。なんと言うか、「時間は新築じゃ買えない」から、それってすごく価値があるなと思うんです。

――単なる劣化ではなく、時間をかけて魅力になっていくというか。
湯本さん:そうそう。全部「味」になるんじゃないかと思うんですよね。「新築」を選びたくなる気持ちも分かりますけど、うちはやってみて、本当にリノベーションで良かったなと思っています。玄関脇の板壁にある赤い柱なんかも、前の家の和室にあった床柱を加工して残してくれたものなんです。そういう前の家の面影が残っているのも、リノベーションならではですよね。
――もし、もう一度建てるチャンスがあってもリノベーションを選びますか?
湯本さん:そうですね。YouTubeで古い住宅をDIYする動画なんかをよく見ちゃうんですけど、やっぱりそっちの方が面白いと思います。
――これからこの家と、どんな風に歳を重ねていきたいですか。
湯本さん:定年して時間が増えたら、もっと庭をいじりたいですね。それこそDIYでちょっとしたテーブルを作ったりもしたんですけど、次は作業小屋が欲しいな(笑)。家づくりはずっと続く趣味だと思っているので、これからも楽しんでいきたいです。

オーガニックスタジオ新潟 / オガスタdeリノベ
オーガニックスタジオ新潟が目指すのは、住む人の満足を最大化し、新潟の街並みを良くしていく家づくりです。自然素材を用いた空間設計や庭との一体デザイン、そして少ない設備で実現する快適な全館空調が私たちの強みです。「リノベーション」においては、住宅全体の「基本性能」にまで徹底的に踏み込み、新築を超えていく性能を持たせることにこだわっています。お住まいの家から中古住宅、木のマンションリノベまで幅広く対応し、「愛着のある家を受け継ぎたい」「老朽化を解消したい」「土地が見つからない」といった、施主様それぞれの想いに寄り添いながら最適な住まいをカタチにします。
Q. 今回の家づくりのポイントについて教えてください。
A. この集落は、日本の食を支える新潟平野の豊かな広がりを感じさせる一帯にあります。近くには渡り鳥を守るラムサール条約登録湿地の佐潟があり、冬の間は数千キロ離れたシベリアから来た白鳥たちが飛行するという、昔から繰り返されてきた風景が日常的に見られます。今回、このようなきわめて新潟らしい特別な風景とは、あたかも無縁の状態でそこに建っていた家のあり方を見直しました。切り離された風景を取り戻すような感じで、南側を全面的に開放し、庭とつなげ、目の前の平野をひょいっとつかまえて家のなかに取り込むような計画とすることを先ず大切にしました。その上で、耐震性、断熱・気密・省エネ性、間取り・空間・素材等の性能・機能面については、新築と同等以上に向上することをいつも標準的に行っております。
Q. 施主様との思い出のエピソードはありますか?
A. お父さん主導ではじまった家族5人総出での左官DIYは、夏休みを費やした華やかで賑やかな大チャレンジとなりました。初めてとは思えないほどの体幹とコテ捌きを見せた三女、傷がついた箇所を根気よくやり直した次女、下宿先から駆けつけて参戦した長女、こだわりのトイレを一人で塗り切ったお母さん、そして一番きつい天井をすべて引き受けたお父さん。家族が冗談を言い合いながら、自分たちの住まいを自分たちの手で設える風景は、見ていて今の時代ではとても新しく、豊かなものに感じられました。竣工後にお父さんが「素人の金ゴテ仕上げだからこそ濃い目の味が出て、壁を見ているだけで酒が進む」と仰っていたのが、このご家族のたくましさや感受性を象徴しています。プロの仕上がりとは違っても「コレで十分いいじゃないか」と笑えるメンタリティが本当に素晴らしいと感じました。左官という仕事は、身体感覚で理解できる「身近な技術」でもあります。プロが完璧に綺麗に仕上げてしまうのではなく、「これなら自分たちでも作れそう」という当事者意識を持ってもらったり、失敗してもやり直せる寛容さや即興性を楽しんでもらったりというふうに、この家族がもち合わせている良質なアマチュアリズムの尊さを実感できました。
オーガニックスタジオ新潟 株式会社
新潟県新潟市西区山田3077
0250-23-2765
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