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新潟出身の俳優「久遠親」デビュー作、ドラマ「炊飯道」が放送スタート。

  • その他 | 2022.11.14

今年11月13日より、新潟県内民放4局でのリレー形式で放送がはじまった「水田地域密着炊飯ドラマ『炊飯道』」。南魚沼を舞台に、「炊飯道」という芸道を通じて炊飯を追求する若者たちを描いた全4話のドラマです。主演を務める俳優の久遠親さんは新潟出身。久遠さんが俳優を目指したきっかけや今回のドラマについてお話を聞いてきました。

 

 

久遠 親 Chikashi Kwon

2001年新発田市生まれ。県内の高校を卒業後、東京の大学へ進学し現在4年生。大学3年生のときに「株式会社フラッシュアップ」に所属。今年11月より放送がスタートした「水田地域密着炊飯ドラマ『炊飯道』」で主演を務める。古着が好きで、自分でリメイクもする。

 

中学生のときから憧れ続けた「演じる」こと。

――まず、久遠さんが俳優というお仕事に興味を持ったきっかけを教えてください。

久遠さん:母がドラマ、父が映画を観るのが好きだった影響が大きいです。子どもの頃は仮面ライダーとか戦隊ヒーローものを観るよりも、親と一緒にドラマや映画を観ていましたね。

 

――普段はどういう映画をよく観るんですか?

久遠さん:思い出に残っているのは初期の「クローズ」ですね。2000年前後の作品が好きでよく見ます。俳優さんは酒焼けしているようなハスキーな声をしている、色気のある人が好きですね。

 

――実際に俳優に憧れるようになったのはいつ頃からですか?

久遠さん:演じることに憧れるようになったのは、中学2、3年生のときです。ドラマや映画をずっと観ていたので、スクリーンの中に映ることへの憧れがなんとなくあったんです。好きなシーンとか、好きな俳優のセリフを紙に書き出して、通学中とか、家に誰もいないときに真似をしたり、セリフを言ったりしていましたね。キャラクターを演じることが楽しくて心地よく感じていました。

 

 

――中学生のときから自然と演技の練習をするようになっていたんですね。

久遠さん:高校生になると「今日は○○になりきる」っていうふうに、キャラクターになりきって1日過ごすようになりました。毎日演じていると演じるキャラクターの性格によって、明るいときがあったり、暗いときがあったりするので、周りからは気分の波がある人だと思われるようになりましたね。

 

――毎日別人になりきっているわけですもんね。それはお友達も戸惑いますね(笑)

久遠さん:仲がいい3人の友人は素の僕を知っているから、演じていることを伝えていなくても自分に付き合ってくれていました。きっと「またやっているよ」って思われていたと思います(笑)

 

――毎日演じていたことで久遠さんの中で何か変化はありましたか?

久遠さん:自分とは違う性格や容姿のキャラクターになることで、周囲からどう思われているのか、どう見られているのかが気にならなくなりました。自分と他の人との間に、1枚ベールがあることが心地いいんですよね。それから自分ひとりで演じるだけじゃなくて、ちゃんと演技に触れてみたい、本格的にやってみたいと思うようになりました。

 

 

――自分の中で演じているだけじゃ我慢できなくなったんですね。

久遠さん:高校2年生のときには、親に内緒で事務所に履歴書を送ったり、高速バスに乗ってオーディションを受けに行ったりするようになりました。だけど、母が勉強に厳しい人だったので、しっかり大学に行って、ちゃんと就職するように口酸っぱく言われていたんです。

 

――じゃあお母さんには秘密で俳優を目指していたんですか?

久遠さん:「俳優を目指す」って伝えると否定されると思っていたので、何をやりたいかは伝えずに進学を口実に上京しました。大学2年生までは学校や生活に慣れるのに時間がかかって、あまり活動できていなかったんですけど、その後はオーディションやワークショップを受けるようになって「演技がしたい」っていう気持ちが確信に変わりましたね。

 

 

――今所属されている事務所に入ったのはいつですか?

久遠さん:大学3年生のときです。事務所に入るために書類を書かなければいけないので、母にも隠していたことをそろそろ打ち明けないといけなくなって、そのタイミングに電話で「俳優がやりたい、やってみてもいいかな」って聞いてみたんです。

 

――それで、お母さんはなんと……?

久遠さん:母が求めているような安定した職じゃないし、反対されましたね。それまではずっと言いたいことがあっても我慢していた部分があったのですが、「気持ちを伝えないと」と殻が破れた瞬間があって、「やらせてくれ」って強く言いました。そしたら、しぶしぶOKしてくれましたね。遅い反抗期だと思われたんじゃないかな(笑)

 

――久遠さんの本気が伝わったんでしょうね。お母さんは今回のドラマ出演に対して、どんなリアクションでしたか?

久遠さん:「すごいね」「応援しているよ」とかはなくって、ドラマのCMを撮った写真だけが送られてきました(笑)。きっと母親なりに喜んでいて「見たよ」「頑張れ」っていう意味の写真なんだと思うし、褒めているつもりなのかもしれないですね。

 

俳優としてのデビュー作になったドラマ『炊飯道』。

――久遠さんが主演を務める、ドラマ『炊飯道』の放送が今月からはじまりました。どんなドラマなんでしょうか。

久遠さん:南魚沼を舞台に、フードマイレージ上昇問題、フードロス問題などの社会課題をドラマで解決する試みとして制作されました。コメディとまではいかないけど、クスッと笑えるドラマになっていると思います。

 

――注目して観てほしいポイントがあれば教えてください。

久遠さん:僕演じる主人公「粡町直人」が「炊飯道」という芸道に触れて、芸道をやっていく中で様々な葛藤があったり、いろんな人との出会いがあったり……。文化として続いてきた芸道がその後どうなっていくのか、注目して観て欲しいですね。新潟出身の人でも知らないような用語や人物について知ることができるところも面白いポイントです。

 

――今作は久遠さんにとってどんな作品になりましたか?

久遠さん:CMへの出演は過去にあるんですけど、ドラマに出るのは初めてなので、今作がデビュー作です。新潟の作品に出演できて、微力ながら地元に貢献できていたら嬉しいです。

 

「新潟出身の俳優だよね」って知ってもらえるようになりたい。

――現在東京を拠点に活動されている久遠さんですが、新潟の人に向けて伝えたいことはありますか?

久遠さん:デビューしたばかりでまだまだ技量もないんですけど、皆さんに活躍を見てもらえる機会をこれから増やしていきたいです。「新潟出身の俳優だよね」って知ってもらえるようになったらいいですね。

 

――最後に、俳優としての今後の目標を教えてください。

久遠さん:人の心に届く作品にたくさん出て経験を増やしながら、内面もしっかり構築させて、成長していきたいと思っています。そのときやるべきことをしっかり見つめて進んでいきたいです。

 

 

「水田地域密着炊飯ドラマ『炊飯道』」

2022年1113日より、新潟県内民放4局にて、全4話をリレー放送

※主人公「粡町直人」役にて出演

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