「wateroom」は無意識の水面下の、誰かの感覚に響く場所でありたい。

心も身体も豊かに。水のように大切な存在になりたくて。

モノづくりが盛んな三条市。閉校した小学校をリノベーションし、新たに生まれ変わった施設「三条ものづくり学校」。その一角に、今回ご紹介する「wateroom(ウォータールーム)」はあります。輸入アパレル、ドライフラワーを用いたアイテム販売、アートセラピーという異色の組み合わせで活動しているのは、イギリスや韓国を渡り歩いてファッションに携わってきた高橋さん。3つの仕事の共通点、そして今に至るまでのお話を、いろいろと聞いてきました。

 

wateroom

高橋 早紀 Saki Takahashi

1983年新潟市生まれ。新潟商業高校を卒業後、スタイリストを目指して文化服装学院へ進学。イギリス、韓国と渡り歩き、自身のワークスペースも兼ねて2018年「wateroom」をオープン。カメラマンとしても活動しているが、自分を撮られるのは苦手。

 

異色の組み合わせで成り立つ「wateroom」って、どんな場所?

――まずは、「wateroom」とはどんな場所で、髙橋さんは何をされているのか教えてください。

髙橋さん:はい。「wateroom」は、韓国で買い付けたアパレルを中心とした店舗販売とWebストア、新津の園芸関係の方から譲ってもらっている草花で作るドライフラワーを用いた雑貨類の制作販売、それと心理学から学んだアートセラピーの3つからなるお店です。あとは、「草花と人」をテーマに、写真も撮っています。

 

――アパレルと雑貨には共通点がありそうですが、セラピーってかけ離れた分野ですよね。

髙橋さん:パッと見た感じ、バラバラな要素に思われますが、それぞれ「人の心が動く」という共通点があります。お気に入りの洋服を着たり、素敵な雑貨に出会ったりすると心が華やいで心が変化します。それにアートセラピーは、心理学から学んだセラピーなので、ズバリ、人の心が関係しています。だから、それぞれが異なるように見えても繋がっている要素。カメラだって、人の心が映し出されたり、動いたり、共通している活動のひとつです。

 

――ちなみにアートセラピーって、どういうことをするんですか?

髙橋さん:セラピーカードという、タロットカードのようなものを使って、今の状況を客観的に見つめ直します。セラピーを受ける人は直感で選んだカードを引いて、そのカードを使って自分と会話しながら、自分のことを知っていくんです。自分自身の深層心理って、3%しか理解できていないらしく、そんな事を考えていたんだって見つめ直すきっかけになったり、自分が大切にしている事の再確認ができたりするので、モノづくりしている人たちにも人気なんですよ。

 

異なる3つの分野。それぞれに行き着いた理由とは。

――それでは、それぞれの分野についてお話を聞かせてください。ファッションは昔から好きだったんですか?

髙橋さん:好きは好きでしたが、ブランドを追いかけたり、流行りの洋服を着たり、最先端のファッションに対しての興味はありませんでした。どちらかと言えば、フィットする洋服を選んで、ヘアメイクをして、ファッションによって美しくなっていくプロセスの方が好きです。だから学生の頃は、友人に洋服をセレクトして、写真を撮って遊んでいましたね。

 

――なるほど。ファッション関係の学校には行かれたんですか?

髙橋さん:文化服装学院というファッションの専門学校へ行きましたが、流行最先端なファッションに身を包んでいる人たちばかりで圧倒されました(笑)。

 

――時代の先を進んでいる人が多そうですね(笑)。学生生活はどうでしたか?

髙橋さん:研修でロンドンに行ったんです。そのことがとても大きな影響を与えてくれました。

 

――大きな影響というと?

髙橋さん:大きなビンテージの蚤の市で、ロンドンと東京に拠点を置くファッションデザイナーReem Alasadi(リーム・アラサディ)と出会いました。彼女のスタイルは「英国のパンクとリサイクル素材がボリュームのある官能的なビクトリア朝風のドレスに成形された」と言われています。ずっと一緒に働きたいと思えるぐらいに感銘を受けて、ゆくゆくロンドンへ渡るキッカケとなりました。

 

 

――素敵な出会いをされたんですね。では、卒業してからロンドンへ?

髙橋さん:そうです。バイトで貯金をして、ロンドンにいるReem Alasadiのもとへ行きました。それからは、アシスタントをしながらイベント出店の手伝いをしたり、ショップスタッフとしても働いたり、ビザの関係で帰国しなきゃいけなくなるまでの2年間お世話になりました。ずっと一緒に働きたかったなぁ…。

 

――そんな風に思えるなんて、とても素敵な方なんですね。帰国後はどうされたんですか?

髙橋さん:東京にある「The most(ザモスト)」というOEM工場で働きました。そこでは英語が話せることもあって、インドとのやり取りをしながら生産管理をしたり、ロンドンで学んできたスキルを生かしてパターン、デザインの提案をドメスティックブランドに対して営業したり、オールマイティーな仕事に携わっていました。でも、ハードな仕事内容と、都会に合わない自分に気が付き、ある事を機に韓国へ移りました。

 

――え?韓国ですか?急な展開ですね(笑)。

髙橋さん:ロンドンから帰国、そして韓国ですからね。。

 

――韓国では何をされていたんですか?そもそも、韓国語は?え?韓国のどこに?…質問だらけですみません。

髙橋さん:順を追って説明しますね(笑)。まず、韓国語なんてほとんど話せなかったので、頑張って独学で勉強しました。少し分かるようになってからは、韓国アパレルを日本向けに販売するWebショップをスタート。この経験があるからこそ「wateroom」で韓国アパレルを取り扱えているんです。そして、帰国した理由は…いろいろあってです(笑)

 

――そうなんですね。一気に質問してしまい失礼しました。他に、今の仕事に繋がった経験はありましたか?

髙橋さん:心理学ですね。自分の事を理解したい、他人も理解したい、身近な人が苦しいなら助けられるように学べたらと思い、心理学を学んできました。

 

今まで経験してきたコトが集まって。自分の居場所に、誰かの感覚に響く場所に。

――「wateroom」にまつわるお話を聞かせてください。万代や古町など、多くのショップが立ち並ぶエリアではなく、どうして「三条ものづくり学校」を出店地として選んだんですか?

髙橋さん:独りなんだけど独りじゃない、そんなこの場所特有の環境が気に入ったんです。個の集まりなのに協力し合って、ワークショップなど大きな事にチャレンジできるし。「誰かと一緒には働きたくないけれども、誰かと一緒にいたいしパーソナルエリアは確立したい」、そんなワガママが叶った場所が「三条ものづくり学校」だったんです。

 

 

――とてもフィットした場所だったんですね。「wateroom」の店名に込められた思いやコンセプトを教えてください。

髙橋さん:私たちの意識は、​氷山の一角に例えられます。​“無意識”と呼ばれる、水面下に広がって見えない場所。ひらめきや発想が生まれる、可能性に溢れた“その場所”を思って​「wateroom」と名付けました。誰かの感覚に響く場所となれるように、瑞々しい3つの「wateroom」を用意していますので、心も身体も豊かになれる場所だと思います。

 

――最後に、これからの夢を教えてください。

髙橋さん:可能性を制限したくないので、ひとつに絞らずに、いろいろなものにチャレンジしていきたいです。最終的にはチャレンジしたすべての仕事が1つの空間でできるようになって、理想的な空間が築けたら嬉しいですね。あとは、山奥でゆっくりとお花を育てたいです(笑)

 

 

 

「wateroom」の素敵なアイテム、あれこれ。

wool check over fit jacket|¥13,200

 

ことばの花束 message bottle|¥2,750

 

winter marble pierced earrings|¥2,990

 

 

Wateroom

新潟県三条市桜木町12-38 三条ものづくり学校 303-2号室

080-5899-7933


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