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「クラブルーム」で見出す、ジャンルレスな古着の着方。

新潟大学の西門を出てすぐ。居酒屋やラーメン店が立ち並ぶ一角に、新しい古着屋「クラブルーム」がオープンしたということで、さっそく行ってきました。今回は、18歳という若さで店長を務める金子さんにインタビュー。大学前という立地ならではのラインナップや接客についてなど、いろいろ聞いてきました。

 

クラブルーム

金子 乃彩 Noah Kaneko

2003年十日町市生まれ。2021年3月にビルボードプレイスで開催された古着のポップアップショップ「lavender(ラベンダー)」で古着業界に足を踏み入れ、9月にオープンした「クラブルーム」では店長を務める。趣味は音楽。休日は古着屋巡り。

 

運命的な出会いがある。それが古着屋の魅力。

――金子さんは、いつ頃からファッションや古着に興味を持つようになったんですか?

金子さん:ファッションの関しては、気がついたら好きになっていましたね。その中でも古着に興味を持ちはじめたのは……古町の古着屋を巡りはじめた頃だから、たぶん中学2年だったかな。

 

――じゃあ、そこから古着の沼に?

金子さん:まぁそこから徐々に、といった感じですね。しっかりと古着にハマったのは、家族旅行で東京に行ったときに、「どこでもいいから古着屋に連れて行って」と両親にお願いをして、どうにかこうにか名前も知らない古着屋に連れて行ってもらえてからですね。

 

 

――その名前も知らない古着屋で、何か古着が好きになるキッカケがあったんですか?

金子さん:ショップと違ってサイズがたくさんあるわけではないので、一つひとつのアイテムとの出会いが運命じゃないですか。その出会いを求めていろんな古着屋に行くことも、その運命に拍車をかけているというか。本当にそこにあるかどうかも分からない古着屋を東京で探すという経験をしたからこそ、「古着=出会い」という感覚をより強く感じて、今まで以上に古着に対してワクワクするようになったんですよね。

 

――ふむふむ。ひとつの古着に出会うまでの過程は、いくつもの運命が絡み合っているってことに気がついたんですね。古着の中でも、好きなジャンルってありますか?

金子さん:「楽に着れるサイズ感と、シンプル」という、ざっくりとした好みはあるけれど、ストリートが好き、アメカジが好きとか、そういった古着に対する好みのジャンルってないんですよ。ジャンルレスってことですかね。

 

ハイ! 私やります!  勢いでチャレンジした古着業界。

――古着の魅力にハマってから、どんなキッカケで仕事にしようと考えたんですか?

金子さん:フリーターをしていた時期があって、その頃から古着屋で働きたいと思っていたんですけど、「ここで働きたい」と思うお店に出会えなくて……。でも、知り合いのお店(HUNGRY CLOSET)が万代にある「ビルボードプレイス」で古着のポップアップショップを開催するのにスタッフを募集していると知って、勢いで「私やりたいです」って手を挙げたんです。だからキッカケというか、勢いですよね(笑)

 

――なるほど(笑)。勢いでチャレンジしてみて、古着の仕事はどうでしたか?

金子さん:「楽しい」の一言ですね。好きな古着を通して人と関われるって、私にとっては天職だと思いました。だからこそ、「クラブルーム」の店長の話が来たときは、ふたつ返事で、「私やります」ってまた手を挙げたんです。

 

ジャンルレスだからこそ、幅広い提案ができる。

――それでは「クラブルーム」についても教えてください。どんなお店なんですか?

金子さん:ストリートとか、アメカジとか、メインとなる古着のジャンルは決まっていなくて、オールジャンルをミックスした提案ができる古着屋です。

 

――といっても、古着をセレクトするときに、何かしらのルールというか、お店の指標みたいなのってありますよね?

金子さん:目の前に新潟大学があるってこともあって、お客さんのほとんどは学生です。だから、自分のスタイルが確立されていないことも多くて、その点からジャンルレスにしています。でも「クラブルーム」としての提案を行う上で、セレクトは「可愛いと思った物」「カッコイイと思った物」という自分の感覚を大切にしていますね。

 

 

――学生からすると、いろんなジャンルから選べるのは楽しいでしょうね。提案するときに気をつけていることはありますか?

金子さん:お客さんの第一印象を真に受けないようにしていますね。たまたまストリートスタイルにしているかもしれないし、もしかしたら普段はアメカジかもしれないじゃないですか。だから、着たいスタイルについて、趣味とかライフスタイルについて話して、そこから提案していくようにしています。いろいろ聞いた上で「こんなスタイルはどう?」って、理想と真逆な提案をすることもあるんですよ(笑)

 

 

――真逆の提案、それはそれで面白そうですね。ちなみに、金子さんが考える「自分らしいスタイル」って何ですか?

金子さん:どこかに取り入れて着ているのはいいと思うけ、スポーティーな格好が流行っているから着るとか、流行を追いかけるのは「自分らしいスタイル」じゃないと思うんですよね。「自分らしいスタイル」って、それぞれが考える個性だと思っているから、いくらダサくてもいいから、自信を持ってもらいたいんですよね。最近は、「個性的」といわれるスタイルが減っているように感じています。もっと自分が感じる個性に自信を持ってもらい、「自分らしいスタイル」で古着をはじめとした洋服を楽しんでもらえるように、この「クラブルーム」から発信していきたいですね。

 

 

クラブルーム

新潟県新潟市西区大学南2-7-53 2F

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