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趣味で集めたクールな植物を販売する、西蒲区の「ROOTS」。

最近人気の多肉植物をはじめ、あまり耳馴染みのない塊根(かいこん)植物や珍奇植物を取り扱うショップ「ROOTS」が西蒲区にオープンしました。基本的に日曜祝日のみの不定期営業というスタイルのこのショップ、いったいどんなお店なんでしょうか。オーナーの丸山さんからお話を聞いてきました。

 

 

ROOTS

丸山 賢一郎 Kenichiro Maruyama

1982年新潟市西蒲区生まれ。新聞社に勤めた後、家業である「株式会社丸山ライスビジネス」で働きはじめ、2022年5月に植物ショップ「ROOTS」をオープンする。現在はポーカーを極めるため勉強中。

 

植物にハマったきっかけは、長い名前のソテツだった。

——最近よく見かけるものから、あんまり見たことがないものまで、いろいろな植物がありますね。

丸山さん:ここはショップであると同時に、僕の趣味スペースでもあるんですよ。ビニールハウスにスペースがなくなってきたので、ガレージをリノベーションして店を作ったんです。ここにある植物は僕が趣味で集めて育ててきたものばかりなので、毎晩この植物たちを眺めながらお酒を飲むのが何よりの楽しみになっています(笑)

 

——商売のためではなく、趣味として丸山さんが集めた植物なんですね。

丸山さん:そうなんですよ。ソテツ類をはじめ、多肉植物、塊根植物、珍奇植物といった、日本ではあまり自生していないような珍しい植物ばかりです。

 

 

——ソテツや多肉植物はよく耳にしますけど、塊根植物や珍奇植物というのは初めて聞きました。

丸山さん:塊根植物は乾燥地帯に自生しているものが多い多肉植物の一種です。根に水を蓄えるので、下がぽってりとしたシルエットのものが多いんです。珍奇植物はそうした植物のなかでも特に珍しい形をしていて、入手が難しいものをいいます。

 

——丸山さんは何がきっかけで、そういった植物に興味を持つようになったんでしょうか。

丸山さん:最初は部屋のインテリアとして、よくあるメジャーな観葉植物をちょくちょく買っていたんです。でもある日「エンセファラルトス・ホリダス」という植物に出会ったことで、どんどん植物の沼にハマっていきました(笑)

 

——エンセ……何でしたっけ? とても一度聞いただけじゃ覚えられなそうな名前ですね(笑)

丸山さん:「エンセファラルトス・ホリダス」はソテツの仲間です。地中に埋まったパイナップル状の幹から枝が伸びて、鋭いトゲがある硬い葉をつけるんです。その青みがかったグレーの枝葉がまるでドラゴンのように見えて、そのカッコよさにすっかりやられてしまいました。「ROOTS」のシンボルとして、ロゴマークのモチーフにも使っているほどなんです。

 

 

——まさにその植物がショップの「ルーツ」なんですね。それにしても、どんなふうに植物にハマっていったんでしょうか?

丸山さん:集めはじめたら止まらなくなってしまって。県外まで買い出しに出かけたり、ネットオークションで手に入れたりしています。新潟県内にはなかなか取り扱っているところがないんです。植物を栽培するためにビニールハウスまで建てちゃったんですよ(笑)

 

——かなりのマニアっぷりですね(笑)

丸山さん:しまいには植物に合う陶器鉢もほしくなってくるんです。現在は生産されていない「インビジブルインク」っていう人気ブランドのポットがあるんですけど、あまりの人気で価格が高騰しているんですよ。でも、そのポットと自分の植物をどうしても組み合わせたいから、頑張って集めましたね。そのポットも店内に展示してあります。

 

——「販売」じゃなくって「展示」なんですね(笑)

丸山さん:ポットに限らず植物も、本当は売りたくないっていう気持ちがどこかにあるんです(笑)。でも自分が手放したくないって思う植物ほど、お客様はほしがるんですよね……。

 

レアな植物の魅力を伝える、不定期営業のショップ。

——どうしてショップをオープンしたんですか?

丸山さん:Instagramを使って自分の植物を紹介しているうちに、DMでフォロワーの方からの「売っていただけませんか?」という問い合わせが増えていったので、個人売買をしていたんですよ。でも、こういうスペースもできたことだし、本業の合間にショップとして販売してみようかと思ったんです。

 

 

——本業はどんなことをされているんですか?

丸山さん:4代続いている家業の「株式会社丸山ライスビジネス」という会社で働いています。農家さんを相手に農薬や肥料の販売をしたり、お米を集荷して精米販売したりしているんですよ。

 

——へ〜、それじゃ、農薬や肥料の知識をもともとお持ちなんですね。

丸山さん:はい。普段から植物に関わる商売をしていますからね。ホームセンターで買った市販品ではなくて、植物に合わせて自分で希釈したオリジナルの肥料を使っています。本業の知識を生かせているので、とても助かっていますね。

 

 

——「本業の合間に営業している」というお話ですけど、具体的にはいつ営業しているんですか?

丸山さん:本業が忙しくない時期には、日曜や祝日に営業するようにしています。あくまでも本業を優先していますので、忙しいときはショップをオープンできないんですよ。特に春と秋は農家のお客様が忙しい時期ですので、僕らの仕事も必然的に忙しくなるんです。そうなると1日もオープンすることができないんですよね。

 

——では来店前には事前のお問い合わせをした方がいいわけですね。

丸山さん:そうしていただけると助かりますね。Instagramでも告知しているのでチェックしていただきたいです。

 

——これから塊根植物や珍奇植物を育ててみたいっていう方に向けて、丸山さんからアドバイスをいただきたいんですが……。

丸山さん:う〜ん……それぞれの植物によって育った環境が違うので、ひとことでアドバイスするのって難しんですよ。ただ、寒い新潟の冬は多肉植物にとって厳しい環境ですから、それなりの設備が必要になります。水が足りている状態で水をやり続ければ腐ってしまうし、日に当ててやらなければだらしない姿になってしまう……。かっこいい植物の姿を維持するためには、勉強することが必要なんですよ。あとは失敗を繰り返しながら育て方を覚えていくんです。

 

——なるほど。最後に植物の魅力を教えてください。

丸山さん:なんといっても形の面白さやかっこよさですね。葉っぱのバリエーションだけとっても色々な種類がありますので、興味を持って調べはじめたら,そのときには沼にハマってしまっていると思いますよ(笑)

 

 

 

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新潟市西蒲区曽根311

090-5787-0721

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