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下田で南米ペルーの雰囲気を味わえる「Latin Music Cafe アンデスの風」。

南米「ペルー」がどんな国かご存じでしょうか。かつてはインカ帝国の中心地として栄え、古代遺跡の「マチュピチュ」、ナスカの地上絵、アンデス山脈やアマゾン川、「コンドルは飛んで行く」に代表されるフォルクローレ音楽などが有名な国です。そんなペルーの飲み物や音楽を楽しめるカフェが三条市下田にオープンした「Latin Music Café(ラテンミュージックカフェ) アンデスの風」。「インカニャン」の曲が流れる店内で、オーナーの山崎さんからお話を聞いてきました。

 

 

有限会社 アンデスの風

山崎 正子 Masako Yamazaki

1960年三条市生まれ。銀行を退職し主婦業に専念した後、介護福祉士やケアマネージャーの資格を取得して福祉関係の仕事に携わる。2010年頃に「インカニャン」と出会ったことでファンとなり、2025年に支援企業「有限会社 アンデスの風」を代表取締役である配偶者とともに事業継承。三条市下田に「Latin Music Cafe アンデスの風」をオープンする。

南米ペルーのアーティスト集団が、下田に?

——おじゃましまーす。こちらは民家を改装したカフェなんですね。

山崎さん:ここは主人の実家だった建物なんです。「インカニャン」メンバーの宿泊施設として2階を使用することになったので、空いている1階でカフェをはじめることにしました。

 

——「インカニャン」というのは?

山崎さん:南米ペルーのアーティストグループで、アンデスの伝統的な民俗音楽「フォルクローレ」を現代に伝える活動を続けています。代表曲にはサイモン&ガーファンクルがカバーした「コンドルは飛んで行く」がありますね。

 

 

——「コンドルは飛んで行く」と聞いて、なんとなく曲の雰囲気がつかめました。でも、どうして「インカニャン」のメンバーが下田の民家に宿泊しているんですか?

山崎さん:長年にわたりアンデス地域の子ども達を支援してきた、「アンデスの風」という企業が九州にあったんです。その会社では「インカニャン」を日本に招いて、全国各地でコンサートをおこなってきました。でも社長が引退することになったので、私たち夫婦で事業を引き継いだんです。

 

——山崎さんご夫婦が「アンデスの風」として、「インカニャン」のマネジメントをすることになったわけですね。

山崎さん:興行ビザで来日する3ヶ月間、「インカニャン」はここの2階で寝泊まりしているんです。何度も来日しているメンバーは日本での生活にもすでに慣れていて、うどんや白米も大好きなんですが、初来日のメンバーはまだ馴染めなくてホームシック気味なんですよ(笑)

 

——はじめて知らない国で生活するのは大変でしょうね。

山崎さん:でも、彼らはとても人懐っこくてフレンドリーなので、誰とでもすぐに仲良くなれるんです。常にポジティブだしジョークばかり飛ばしていて、ファンともお友達になっちゃいます。

 

 

——明るそうな雰囲気ですもんね。ところで、山崎さんがどうして「アンデスの風」を引き継ごうと思ったのか、そのいきさつを教えてください。

山崎さん:15年前、自分が辛かった時期に、動画配信サイトで「インカニャン」の演奏するフォルクローレと出会って、その音楽に癒され元気をもらえたんです。毎日のように聴くようになったある日、「インカニャン」が十日町でコンサートを開くことを知って、生演奏を聴きに行きました。それ以来、全国各地を追っかけして回るほどハマってしまい、メンバーや「アンデスの風」前社長とも懇意になったんです。

 

——フォルクローレのどんなところにハマったのか、その魅力を教えてもらえますか。

山崎さん:大地の底から湧き出してくるような、心に刺さる力強さに、元気をもらえるんです。アンデス地域の人達は日本人と同じモンゴロイドをルーツとしているらしいので、初めて聴いても不思議と懐かしい気持ちになります。この音楽で心が救われた方も多いので、辛い気持ちを抱えている方にはぜひ聴いてみていただきたいですね。

 

ペルー名物の「インカコーラ」とは?

——こちらのカフェ「Latin Music Café アンデスの風」についても教えてください。

山崎さん:「アンデスの風」という店名の通り、ペルーの音楽や雰囲気を楽しめるカフェです。「インカニャン」によるライブもおこなわれますし、それ以外の日でもプロジェクターやCDでフォルクローレをお楽しみいただけます。

 

——生演奏が楽しめるというのは魅力ですね。音楽以外でも楽しめることはあるんでしょうか?

山崎さん:ペルーから取り寄せた、日本では珍しいドリンクメニューをお楽しみいただけます。おすすめはアンデス高地で栽培されたペルー産コーヒーと、ペルーで大人気の「インカコーラ」です。

 

——「インカコーラ」っていうのは、どんな飲みものなのか気になります。

山崎さん:一般的なコーラとはかなり違うんです。見た目も黒ではなく黄色ですし、微炭酸で甘みがかなり強いんですよ。ペルーの人達は食事と一緒に飲んだりしています。

 

 

——日常的に飲まれているんですね。他にはどんなドリンクメニューを楽しめるんでしょう?

山崎さん:紫トウモロコシをはじめとしたフルーツでつくられた「チチャモラーダ」というフルーティーなジュースや、「クスケーニャ」という地ビールも味わっていただけます。

 

——日本ではあまり耳馴染みのない飲みものばかりですね。フードメニューやスイーツは?

山崎さん:申し訳ないのですが、今はお休みさせていただいているんですよ。今後は「セバーチェ」という魚介マリネをはじめ、フードメニューを充実させていきたいと思っています。

 

 

——今後、ぜひやってみようと思っていることがあれば教えてください。

山崎さん:下田や新潟の皆さんにペルーの魅力を伝えていきたいですね。カフェを利用したペルー料理教室を開催したいです。あと、ここはライブに使えるレンタルスペースや、シニアの皆さんが気軽に立ち寄れる場所でもありたいと思っています。

 

——多くの方々にペルーの文化が伝わればいいですね。

山崎さん:ありがとうございます。「インカニャン」も下田から全国へ羽ばたいてほしいと思っています。今年の12月7日には三条市体育文化会館でのライブを予定していますので、興味のある方はぜひお越しください。

 

 

 

Latin Music Cafe アンデスの風

三条市荻堀820

090-2642-8710

11:00-17:00

月木曜他不定休

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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