明るく開放的なスペースで
季節の花が楽しめる生花店「Siki」。

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2026.01.20

text by Kazuaki Yamazaki

寒い冬の間は、緑の草木や色とりどりの花々が恋しくなります。そうした植物に出会えるのが生花店。そこで、オープンしたばかりの「Siki flower & break(シキ フラワーアンドブレイク)」にお邪魔して綺麗な花たちに癒されつつ、オーナーの佐藤さんからお店やお花についてのお話を聞いてきました。

Interview

佐藤 衣織

Iori Sato(Siki flower & break)

1985年新潟市西区生まれ。専門学校でフラワーコーディネートを学び、生花店に就職して経験を積む。2025年12月に独立し、新潟市東区で「Siki flower & break」をオープン。趣味は旅行で、印象に残っている土地は愛知県の日間賀島(ひまかじま)。

おじいちゃんの庭いじりの影響で
植物学者を目指した小学生時代。

――店内には綺麗なお花がいっぱいありますねぇ。佐藤さんはいつからお花に携わってきたんですか?

佐藤さん:専門学校に通いながら生花店でアルバイトをしていて、卒業してからはそのままアルバイト先に就職しました。その専門学校も「フラワーコーディネート科」だったんですよ(笑)

 

――じゃあ、最初からずっと花に関わる仕事がしようと。

佐藤さん:おじいちゃんの趣味の庭の手入れを手伝ったり、一緒に山へ行ったりしているうちに、花はもちろん木や草も好きになりました。小学生の頃は花屋ではなく、植物学者に憧れていたんです。

 

――植物学者を目指していたとは(笑)。お勤めの生花店では、どんなことを学んだんでしょうか?

佐藤さん:社長の美意識が高いので「自分が綺麗だと思えないものはお客様に渡さない」という心構えを学びました。

 

――では、そこで綺麗な花束のつくり方やフラワーアレンジメントを教わったんですね。

佐藤さん:ところが……教えてもらったことはなかったですね。言葉で伝えるのはなかなか難しいので、見て覚えるしかないんですよ。自分でつくったものを見てもらって指摘を受け、わからないことがあれば質問して、探り探り学んできました。

 

――ずっと同じ生花店で働いてきたんですか?

佐藤さん:結婚を機に一度離れましたが、ずっと同じ生花店で経験を積んできました。ただ、百貨店の売り場とか、ホテルブライダルなど職場は変わりましたね。花苗生産者の下で働いたこともあります。夏のハウスや冬の屋外作業は大変でしたが、いろいろ学ぶことが多かったですね。

 

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花を買うだけの場所ではなく
花を楽しむスペースをつくりたい。

――独立して花屋さんをオープンしたいという気持ちは、以前からあったんでしょうか?

佐藤さん:いつかやりたいとは思っていましたけど、ずっと先の老後にやるつもりだったんです。ところが友人や家族から「動けるうちにやった方がいい」とアドバイスを受けたので、今のうちにオープンすることにました。

 

――固定店舗ではなく、コンテナでお店をはじめたのはどうしてなんでしょう?

佐藤さん:開放感のある場所でお店をオープンしたかったので、イメージに近い場所を探していたら、こちらの場所が空くことを知ったんです。田畑が多くて遠くまで見通せるので、理想的だと思ってこの場所に決めました。

 

――たしかに開放感のある場所ですね。

佐藤さん:居抜き物件はどうしても妥協が必要になってくるので、いつでも自由に移動できるコンテナで店舗をオープンしたんです。これなら、いつか広い場所へ移転することもできますからね。

 

――じゃあ今後広い場所に移転する考えもあるんですね。「Siki」という店名には、どんな意味が込められているんでしょう?

佐藤さん:自然のなかに出かけなくても四季を感じられる場所にしたかったので、いろいろな案のなかからこれを選びました。ただ花を買いにくるだけの場所ではなくって、花を見て自然を感じられるような場所をつくりたかったんです。

 

――日常の中で気軽に自然を感じてほしい、と。

佐藤さん:自然豊かな場所まで行くには時間もお金もかかりますけど、ここならお手軽にいろいろな植物を楽しむことができると思います。より花を楽しんでいただけるように、フラワーアレンジメントのワークショップなんかも開催しているんですよ。

 

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オススメや客層、繁忙期など……
フラワーショップの現状を聞く。

――オススメのお花があったら教えてください。

佐藤さん:うーん……なんだろう。最近の推しは白い花かな。でも、バラもやっぱり好きなんですよねぇ……。季節でいうとスイートピーですかね。

 

――スイートピーって冬の花なんですか?

佐藤さん:いえいえ、春の花です(笑)。生花店は季節を先取りしていますから、冬には春の花が並ぶし、春になれば夏の花が並びます。

 

――そうなんですね! 失礼しました(笑)。ところで、クリスマスの時期は忙しかったんじゃないですか?

佐藤さん:クリスマスあたりはそうでもないんですよ。その後の年末の方が、お正月飾りの花をオーダーする人が多くて忙しかったですね。

 

――なるほど。他に年間を通して忙しいタイミングってあるんでしょうか?

佐藤さん:これからの時期は卒業や転勤、入学のシーズンですから忙しいですね。母の日がピークで、それを過ぎると落ち着きます。以前は母の日の前日になると職場へ泊まり込んで徹夜をしたものです。おかげで24時間働いても疲れないようになりました(笑)

 

――鍛えられたんですね(笑)。お花を買いにくるのは、どんな方が多いですか?

佐藤さん:若い方が多いんですよ。お友達の卒業式や成人式に花束を贈ったり、推しメンや推しキャラの誕生日にお花を買ったりするんです。推しには「推し色」というものがあって、それに合わせた色のお花を使うので、青い花を使う機会も増えましたね(笑)

 

――お花をつくるときに意識していることってありますか?

佐藤さん:感覚でつくっているので、特に考えてつくってはいないんですよ(笑)。予算やイメージだけ教えていただいて、それに合わせていちばんベストなものをつくるようにしています。そのためにも、普段から海外のフラワーアーティストの作品をよく見て、学ばせてもらっていますね。

 

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より植物を楽しんでもらうために
いつかカフェをオープンするのが夢。

――将来の夢があったら教えてください。

佐藤さん:より多くの人に、お花を楽しんでもらえる場所にしていきたいですね。でも花屋って、気軽に遊びに来るには敷居が高いと思うんです。

 

――慣れていないと、ふらっと入れないスペースかも(笑)

佐藤さん:ですよね(笑)。ですから、いつかカフェをやってみたいんです。カフェだったら誰でも入りやすいし、ゆっくりと花を楽しんでもらえるじゃないですか。

 

――どんなカフェを考えているんですか?

佐藤さん:季節ごとの花を楽しんでいただけるだけじゃなく、食材にも旬のものを使って「四季」を感じていただける店にしたいですね。

 

――なるほど。

佐藤さん:お花って旬を過ぎると売れなくなっちゃうんですけど、そこで終わりっていうわけではないんですよ。葉牡丹も時期を過ぎると売れなくなっちゃうんですけど、中の茎が伸びて花を咲かせるんです。花だって萎れても次のつぼみが咲きます。そうした自然の姿を愛でていただきたいんですよね。

 

Siki flower & break

新潟市東区寺山1-20-29

025-364-0201

10:00-18:00

日月曜休

※最新の情報や正確な位置情報等は公式のHPやSNS等からご確認ください。なお掲載から期間が空いた店舗等は移転・閉店の場合があります。また記事は諸事情により予告なく掲載を終了する場合もございます。予めご了承ください。

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