竹から生まれる暮らしの道具。竹工芸作家「てから工房」の大野さん。
SADOnoOMOI・ものづくり
2024.11.22
良質な竹が育つ佐渡では、竹を使った工芸品も盛んに作られています。今回話を伺ったのは「てから工房」の大野さん。コーヒードリッパーやアクセサリーなど、竹のよさを生かしつつ、新しさも感じさせるような作品を生み出しています。神奈川県の出身だという大野さんが佐渡で竹工芸作家になった経緯や、作品へのこだわりについて聞いてきました。


てから工房
大野 彩名 Ayana Oono
神奈川県生まれ。造園業に従事した後、佐渡へ移住し竹工芸の技術が学べる学校へ通う。2019年より「てから工房」の名前で竹工芸品の製作をはじめる。3人のお子さんを持つ母親。
――大野さんはどういう経緯で竹工芸の作家さんになられたんですか?
大野さん:子どもがいる将来を考えたときに、家の中でできて、デザインから仕上げまで自分ひとりでできる仕事がしたいなって思いました。ものづくりがしたかったので、竹を使った工芸品づくりを学べる、佐渡の学校に通うことにしたんです。それが15年前ですね。
――竹工芸を学ぶために、県外から移住してこられたんですね。
大野さん:そもそも、ものを作ることが好きなので、疲れたときほど手を動かしたくなるんです(笑)。だからこの仕事は本当に楽しいですね。
――今はどういう作品を作られているんでしょうか。
大野さん:今のスタイルとしては、自分が欲しいものを作っています。通っていた学校は竹を使ったオブジェとか伝統工芸品について学べる学校だったんです。でも入学してみたら基本技術としていろんな形やいろんな編地のかごを作る機会があって。そういう授業を受ける中で、もっと生活に根付いたものというか、自分の手の中にあるものを作っていきたいなっていう気持ちがでてきました。
――大野さんの作品を見ていると、ものによっていろいろな編み方をされていることが分かります。
大野さん:いろいろな編み方がたくさんあって、無数の組み合わせから編んでいくんです。私は光が通るような、透けている編み方が好きで、性格にも合っているみたいなんです。だから作家さん同士で話していても面白いですね。お互いに「こんな編み方はできない」って(笑)

――佐渡は昔から竹を使ったものづくりが盛んに行われてきたんでしょうか。
大野さん:そうですね。佐渡はいい材料が育つ環境なんですよ。生活道具として竹細工が普及していったっていう長い歴史があります。それで竹工芸の学校も佐渡に作られたみたいです。
――竹にもいろいろな種類があるわけですよね。
大野さん:何十種類もあります。竹によって太さや色も違っていて、作品には佐渡独特の竹も使っています。佐渡は竹工芸ができる貴重な土地だと思いますし、地元の材料を使ってものを作っている方って、意外と少ないんじゃないかな。
――竹で作られた道具の魅力って、どんなところだと思いますか?
大野さん:やっぱり自然素材ですから、このまま土に埋めたら自然に帰るっていうのはすごいなって思います。あとは温かみがあるところですかね。だんだん味わいが出てきて飴色になったり、そういう経年変化を楽しめるのは魅力ですね。

てから工房
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