音楽プロデューサーの顔を持つマスターが営む、加茂市の「どらねこ洞」。
カフェ
2023.03.05
加茂市の五番町商店街の一角にある「カフェ&ギャラリー どらねこ洞」というお店。こちらのマスターはアーティストのプロデュースをはじめ、音楽関係の様々な仕事に携わってきた人物なんです。今回はマスターの髙橋さんにカフェのことはもちろん、音楽関係の経歴についてもお話を聞いてきました。


カフェ&ギャラリー どらねこ洞
髙橋 弘雄 Hiroo Takahashi
1965年見附市生まれ。東京の大学を中退後、コピーライターとして広告代理店に入社。その後ロックバンドのマネージャーを担当し、アーティストと共に「ヨロシタミュージック」へ移籍。マネジメントの他にプロデュースや作詞まで手掛ける。ソニーレコードとのプロデューサー契約を経て、1994年に「オリーブレーベル」として独立。2014年に新潟へ戻り、2021年に加茂市で「カフェ&ギャラリー どらねこ洞」をオープン。レゲエとジャズが好き。
コピーライターから音楽関係の仕事へ。
——髙橋さんって、東京にいた頃は音楽関係の仕事をされていたんですよね。
髙橋さん:音楽は好きでしたけど、仕事でやろうとは思っていなかったんですよ。むしろコピーライターになりたくて、大学に行きながらコピーライターのスクールにも通っていました。
——当時はコピーライターが注目を浴びていて、花形の職業でしたもんね。
髙橋さん:そうなんですよ。あるときコピーライターを募集している広告代理店を見つけて、大学在学中だったけど中退して入社することにしたんです。僕にとって大きなチャンスだったから、逃したくなかったんですよね。

——念願のコピーライターになれたわけですね。
髙橋さん:ところがその会社ではアーティストのマネジメントもやっていて、ロックバンドのマネージャーを任されることになったんです。そのバンドが移籍することになったので、僕も一緒に「ヨロシタミュージック」っていう、坂本龍一さんや矢野顕子さん、EPOさんが所属している事務所に移りました。
——錚々たる顔ぶれじゃないですか。そこでもマネージャーをされていたんですか?
髙橋さん:マネジメントの他に、プロデュースから作詞までやっていましたね。SILENT POETS(サイレントポエツ)を発掘したり、EL-MLO(エルマロ)、LITTLE TEMPO(リトルテンポ)といったアーティストをプロデュースしました。

——いろんなアーティストに関わってこられたんですね。そういう仕事をされていて大変だったことってありますか?
髙橋さん:マネージャーをやっていたときは、ツアーのときに車で全国を回るのが大変だったかな。お金があれば新幹線で回れるんだけど、お金がないからメンバーと機材を車に乗せて回るんですよ。北海道から沖縄まで全国に行きましたね。
——それはすごい(笑)
髙橋さん:おかげで全国のB級グルメを食べ尽くしました(笑)。カフェをやる上でも、その経験がとても役に立っています。
——なるほど〜。今まで食べたなかでいちばん美味しかったB級グルメを教えてください。
髙橋さん:福岡のイタリアンレストランで食べた「ペペタマ」っていうパスタです。ペペロンチーノとカルボナーラが一緒になったようなパスタで、とても印象に残っていますね。当時、福岡ソフトバンクホークスの監督だった王貞治さんも食べに来られていました。

自宅でギャラリー兼カフェをオープン。
——新潟に帰ってこられたのはどうしてなんですか?
髙橋さん:当時は独立してレーベルを立ち上げていたんですが、家庭の事情もあって10年前に帰ってきたんです。地方にいても音楽の仕事はできる時代ですから。新潟に帰ってきてしばらくは、地元のイベントやライブで舞台監督とか音響をやっていました。
——そうだったんですね。それにしても、どうしてカフェを?
髙橋さん:住居としてこの家を買ったのがきっかけですね。昭和40年頃に建てられた古民家をリノベーションしました。豆腐屋さんを営んでいた家なので店舗スペースだった土間があるんですけど、遊びに来た友人がそれを見て「ギャラリーやカフェにしたらいいんじゃない?」ってアドバイスしてくれたんです。

——それで「カフェ&ギャラリー どらねこ洞」をオープンされたんですね。「どらねこ洞」っていう店名には、どんな由来があるんでしょう。
髙橋さん:「みんなで集まってわいわいできる洞窟」っていうイメージで、お店のコンセプトにもなっています。「どらねこ」は僕のイメージからきていますね(笑)。コピーライターのスクールへ通っているとき、講師のコピーライターさんが「店名に『猫』が入っていると潰れない」と言っていたのを参考にしたんです。ロゴは神戸でDJをやっている、知り合いのデザイナーさんから作ってもらいました。
——猫って縁起がいいんですね。ところで料理はどこで勉強されたんですか?
髙橋さん:大学時代、下北沢にあったイタリアンレストランで3年近く調理アルバイトをしていたので、そのときの経験がベースになっています。スイーツはパン屋さんになることが夢だった奥さんが担当しています。
——どんなメニューがあるんでしょうか。
髙橋さん:メニューは少ないんですよ。モーニング、ランチ、カフェにそれぞれセットを用意している感じです。日替わりメニューなので、バリエーションは豊富だと思います。今日のランチメニューのカレーうどんなんて初めて作りましたから(笑)。日替わりメニューの内容は、前日にInstagramやFacebookで告知するようにしています。

——毎日違ったメニューが食べられるのは、お客さんにとって楽しみですね。どんなこだわりで料理を作っているんですか?
髙橋さん:できるだけ地場産の食材を使うようにしています。あとは作り置きしないで、オーダーが入ってからパスタを茹でたりサラダを作ったりしていますね。
——サラダもシャキシャキして美味しいです。お客さんは常連の方が多いんでしょうか。
髙橋さん:友人のミュージシャンも来てくれますが、何より地元の方々から支えていただいています。
——そうなんですね。居心地がよくて、地域の常連さんに大切にされているお店なんだなと感じました。今日は取材にご協力いただき、ありがとうございました。思っていた以上に、色々なアーティストの方に関わっていらっしゃって驚きました。
髙橋さん:「リング」っていうホラー映画があったじゃないですか。あの主題歌も僕がプロデュースと作詞を担当しているんです。「きっと来る〜」っていうやつ(笑)

カフェ&ギャラリー どらねこ洞
加茂市五番町3-31
080-6059-4905
10:00-17:00
日月曜休
Advertisement
関連記事
カフェ
お茶を飲み、語らい、つながる。
宮内商店街の新拠点「chahho。」
2025.12.28
カフェ
加茂山公園の前でくつろぎの空間を提供する「cafe LITH」。
2021.11.02
カフェ
住宅街の一角の、ほっとできる場所。東区の「THE 3RD CAFE」。
2025.10.30
カフェ
下田で南米ペルーの雰囲気を味わえる「Latin Music Cafe アンデスの風」。
2025.10.17
カフェ
コーヒーには、人の心を癒やす特別な力がある。自家焙煎の「ROAST CAFE」。
2020.08.05
カフェ
カフェと理容室が併設した新しいスタイル「TOCONOMA」。
2020.11.13
新しい記事
カルチャー
立川志らくの元で修業を積んだ
新潟出身の落語家「立川らく萬」。
2026.01.27
Things写真館
[Things写真館]maimaiCamera photographer松田舞 #01
PR | 2026.01.27
その他
ごみを減らす暮らしを、楽しく。
日々の工夫を発信する、「nico」さん
2026.01.26
New Eyes Niigata
New Eyes Niigata #04 ミキ
2026.01.25
カルチャー
あの灯りを、もう一度。
「鯛車復活プロジェクト」の野口さん
2026.01.25
食べる
地元の新鮮食材を使った、
「旬の閃き 柳庵」の創作和食会席。
2026.01.24


