新発田市の超ローカルな話題を伝えるパーソナリティー・海津ゆうこ。
カルチャー
2019.06.21
さまざまな経歴を持つフリーアナウンサー
ラジオパーソナリティーやイベントMCなどで活躍する、フリーアナウンサーの海津ゆうこさん。人気テレビ番組の出演をはじめ、さまざまなコンテストの受賞歴を持つ彼女は今、エフエムしばたのパーソナリティーの仕事をメインに活躍中です。朝の情報番組「おはようしばた769」のスタジオにお邪魔して、公開生放送を終えた直後の海津さんにラジオ番組のレポーター、パーソナリティーとしてのお話をうかがいました。

海津ゆうこ Yuuko Kaitsu
1978年新発田市生まれ。本名・海津優子。ラジオパーソナリティー、フリーアナウンサー。福島県郡山女子大学卒業後、2004年「ミスあやめ花嫁人形」、2005年「新潟県きもの女王」に選ばれる。BSNラジオでレポーター、パーソナリティーも務め、現在はエフエムしばたのナビゲーターをメインに活躍。一年にひとつ資格を取得する目標を立てており、現在は10種類以上の資格を持っている。
ラジオパーソナリテイーやイベントの司会で活躍。
――エフエムしばたのラジオ番組「おはようしばた769」の公開生放送、お疲れ様でした。今日はよろしくお願いします。
海津さん:よろしくお願いします。
――海津さんは現在フリーアナウンサーなんですよね?
海津さん:はい。ラジオのパーソナリティーを中心に、イベント司会やナレーションなどの仕事もしています。
――担当しているラジオ番組を教えていただけますか?
海津さん: FM PORTの「in style」、エフエムしばたの「おはようしばた769」、「ひるどきしばた769」です。「in style」は「美しく生きる」をキーワードに送る日曜午後の1時間番組。新発田市の話題を伝える朝の情報番組「おはようしばた769」は木曜日、同じく昼の情報番組「ひるどきしばた769」は火曜日と水曜日を担当しています。
――たくさん番組を担当されてるんですね。イベントの司会もされているとのことですが、今まで、どんなイベントでお仕事をされたのでしょうか?
海津さん:大きなイベントだと、毎年朱鷺メッセで開催される地酒イベント「にいがた酒の陣」ですね。新潟県内の酒蔵に地酒が500種類以上も楽しめるイベントで、私はステージの紹介を中心にイベント進行を務めさせていただいています。私はお酒が飲めないんですが、イベントの雰囲気が楽しくて、お酒を飲んだような気持ちになれるのが楽しいです。あと、ここ最近では秋にみなとぴあで開催される「光の響宴」の司会も務めています。最近では式典の司会が増えてきて、年に何回もテープカットのアナウンスをやっています(笑)。
――テープカットのアナウンス! いろいろなお仕事をされていますね。資格もたくさんお持ちだとうかがいました。
海津さん:年に1つは資格を取得することにしてるんです。今まで取得した資格は、「整理収納アドバイザー2級認定講師」「ホームヘルパー2級」「フォークリフト運転技能講習」など10種類以上あります。「ベジタブルフルーツビューティマイスター」は化学の勉強もあるので、理数系の苦手な私にとって難関でした。今年は、河童の里として有名な岩手県遠野市の観光協会が発行している「河童の捕獲免許」を取得しました(笑)。コンテストやオーディションもいくつか受けましたね。

人気テレビバラエティ番組「あいのり」に出演! 大変だった収録の裏側。
――コンテストやオーディションは、どのようなものを受けたんでしょうか?
海津さん:コンテストは、2004年に地元新発田市をアピールする「ミスあやめ花嫁人形」を受賞しました。それから2005年に受賞した、きものの素晴らしさを伝える「新潟県きものの女王」もあります。オーディションは、福島県の郡山女子大学3年生の時に、友達とノリで受けたTV番組のオーディションに受かってしまって…(笑)。
――すごいですね!どんなTV番組に出演したんですか?
海津さん:「あいのり」という恋愛バラエティ番組がありまして、男女7人が「ラブワゴン」という名のワゴン車に乗って海外を旅するんです。その道中で恋愛をし、意中の異性に日本行きのチケットを渡して告白します。告白が成功すれば2人で日本に帰れるし、失敗したら1人で日本に帰ることになるという番組なんです。でも正直言って、書類選考が通るまで私は番組を見たことがなかったんですよ(笑)。
――どんな番組かよく知らずに応募したんですか(笑)。
海津さん:オーディションの1週間後にロケが始まったんですが、収録はとにかくハードでした。私はスペイン、モロッコ、ブラジルを2週間ずつかけて回りました。「ラブワゴン」にはカメラが備え付けられていて、助手席にもカメラマンが乗っているので、四六時中ずっと撮影されている状態でしたね。
――それじゃあ、収録中は気が休まりませんね。ホテルについたらぐっすりですか?
海津さん:ところがですね…収録が終わって夜10時頃ホテルに着くと、出演者の7人全員がディレクターと面接しなければならないんです。「1日過ごしてみてどうだったか」「好きな人とどんな出来事があったか」とか、その日あった出来事や自分の気持ちを報告します。タイミングが悪いと最後の7番目になってしまい、そのぶん寝る時間が遅くなってしまいます。しかも、寝る前にその日あった出来事を「日記」に書かなければならないという…(笑)。
――寝る時間がないですね(笑)。ワゴンの中で寝ちゃうんじゃないですか?
海津さん:朝も5時〜6時にはホテルを出発しますからね。当然ワゴンの中でうとうとするんですけど、そうするとカメラマンに怒られて起こされるんです(笑)。
――大変だったんですね。撮影で各国を回って得たことはありますか?
海津さん:普通の観光では絶対行けない、現地の人が生活しているような場所を旅行することができて、普通では見ることのできないものを見ることができました。この時の経験があって、私は海外旅行が好きになりましたね。

「スナッピー」としてラジオデビュー。そしてパーソナリティへ。
――ラジオの世界へは、どんないきさつで飛び込んだんですか?
海津さん:「ミスあやめ花嫁人形」をやっていた頃、BSNラジオの番組で新発田市内のお店を紹介する中継に何度か出演したんです。そのときディレクターだった人がラジオ局長になり、番組の中継レポーターを探していて、私のことを思い出して連絡してくれたんですね。ちょうど私も前の仕事をやめようと思っていたところだったので、引き受けることにしました。
――最初は中継のレポーターとしてデビューしたんですね。
海津さん:BSNラジオでは、中継して回るレポーターを「スナッピー」と呼ぶんです。私も「スナッピー」として新潟県内各地を中継して回りました。中継レポーターはとにかく大変で、中継先の出演者との打ち合わせ、紹介内容の組み立て、中継中の時間管理まですべて1人でやらなければならないんですよ。慣れるまでは本当に大変で、泣きそうになったことも何度かありました。でも、おかげで鍛えられまして、「スナッピー」の仕事は何番組かにまたがって6年間続けたんです。その後、初めてラジオ番組のパーソナリティーをやらせてもらいました。
――いよいよパーソナリティーデビュー!どんな番組だったんですか?
海津さん:2010年から3年間、BSNラジオで「海津ゆうこのさたばな」という番組をやらせていただきました。私が気になる話題を取り上げ、時にはゲストを呼んで紹介する番組です。パーソナリティーになってから感じたのは、番組中のCMなどきっちり時間が決まっていたので、時間配分を考えるのが難しいということでしたね。CMの時間までに話をまとめなければいけないのです。あと、ゲストを呼んだときなどは、相手からいかに聞き出したい話を引き出すかというのが難しかったですね。

地元・新発田でのコミュニティ放送は、細かすぎるネタで共感を。
――現在はエフエムしばたで活躍されてますね。
海津さん:体調をくずして入院したこともあり、BSNの番組が終わったタイミングでラジオの仕事をやめようと思ったんです。そんなときにエフエムしばたから「番組をやってみないか?」と声をかけていただいて、仕事の依頼があるうちは無理のない範囲で続けてみようと決心しました。エフエムしばたは、私の住んでいる地元新発田市のコミュニティ放送局なので、いつかは仕事をしたいと思っていたんです。
――コミュニティ放送局というのはどういうものなのでしょうか?
海津さん:超短波放送用の周波数を使ったラジオ放送局で、放送範囲はせまいのですが、その分、地域に特化した情報提供をすることができるんです。
――新発田市のコミュニティ放送局ということで特色はありますか?
海津さん:かなりせまい範囲の超ローカルネタが通用する点は、コミュニティ放送局ならではですよね。たとえば「花見スポット」の話題になったとき、新発田市の超有名花見スポットの「新発田城址公園」ではなく「どこどこの小路から入ったところの桜」という投稿で、聞いているみんなが共感できてしまうんです(笑)。
――ピンポイントなネタが通用する面白さがあるんですね。
海津さん:そうですね。あと「天気予報」も細かいエリア分けになってますし、毎朝交通情報を投稿してくれるリスナーさんもいます。すべて地元に密着した情報なんですよね。現代は、ネットで調べればわかる情報も多いんですが、その場所に行ってみなければわからない情報もあると思います。私はどんな細かいことでも伝えていきたいんです。地元コミュニティ放送局というのは、「大きな町内会の放送部」みたいなものではないでしょうか。
――今後、エフエムしばたでやってみたいことはありますか?
海津さん:中継をやりたいですね。中継は大変なんですが、やりがいはありますよ。まだ私が駆け出しレポーターだった頃、クレープ店から中継したことがありました。その放送を聞いたおばさんが、わざわざ中継したお店までクレープを買いに来てくれたんです。「あんまりおいしそうだったから買いに来ちゃったわよ。」って言ってくれて…。そういう部分に醍醐味があるのが中継だし、レポーターの仕事だと思いますね。
――最後に地元・新発田市の好きなところを教えてください。
海津さん:海や山などの豊かな自然があって、住みやすい町ですよね。それから、新しい町の中に古い町並みが残っているところが魅力だと思います。

いろいろなコンテストやオーディションの経験を経て、ラジオや司会の仕事をするようになった海津さん。現在は生まれ育った新発田市のコミュニティ放送局「エフエムしばた」のパーソナリティーとして地元情報を伝えています。海津さんがレポーターとして新発田市内を中継して飛び回る日が楽しみです。
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