Things

市議会議員の吉田たかしさんに、新潟の街づくりについて聞いてみた。

私たちが住まう新潟という「街」。その街づくりを支えている人たちは、今、どんなことを考えているんだろう、どんな気持ちで街づくりに取り組んでいるんだろう。そんな、普段は接することの少ない「街づくり」をしている人たちの言葉が聞きたくなって、私たちThings編集部は今回、市議会議員の吉田たかしさんに、これからの新潟の街づくりについてお話をうかがいました。

 

 

新潟市議会委員

吉田たかし Takashi Yoshida

1962年群馬県生まれ。大手ハウスメーカーで都市再開発、メディカルタウンなどのコンセプト展開に携わり、衆議院議員秘書の経験を経て、新潟市議会議員に就任。現在、市議3期目。趣味のランニングが高じて、新潟シティマラソンにも参加するほど。

 

街づくりはの主体は市民や企業。小さな積み重ねで街はよくなっていく。

――今日はよろしくお願いします。まず「街づくり」についてお聞きしたいのですが、吉田さんは「街づくり」というのはどういうものだとお考えですか?

吉田さん:そうもそも街づくりの主体は住民や企業だと考えています。例えば「この伸びてきた木が邪魔だから切って欲しい」と、ある住民の方の声があったとします。その言葉をどう受け取るのか、住民の方々が考えるのかが大切なんです。見通しが良くなって、子どもたちを交通事故から守れる。落ち葉が減って景観が良くなったり、街がきれいになる。そういうふうに、この木がなくなったらどう良くなるのかを住民の方が考えてみる。このちょっとしたことの積み重ねが、街づくりになっていくんです。

 

――市民レベルの小さなことから、街はちょっとずつ良くなっていくということですね。吉田さんは群馬県の出身だとうかがいました。新潟で暮らしてみて、新潟という街をどう感じましたか?

吉田さん:とてもいいポテンシャルを持っている街だと感じました。でも、そのポテンシャルを生かしきれていないとも思いましたね。私はある意味、よそ者です。だからこそ新鮮に見える部分と、新潟だからこそ残し、磨いていかなければならない部分もあると考えています。あとは、素晴らしいロケーションを持っていますよね。

 

――新潟は海も山もあり、とても自然豊かだと思います。

吉田さん:日本海が広がり、雄大な越後山脈が構え、大きな川が流れている恵まれた自然環境でありながら、田舎ではなく都市。これってとても素晴らしい新潟の魅力だと思います。さらにいえば、四季がはっきりと分かれているお陰もあって、おいしい農作物がたくさんあります。茶豆をはじめ、もちろんお米。そして日本酒や、それらから作られる料理など、ローカルな良さもたくさん詰まっています。

 

人が輝ける場所をつくること。元気な企業を増やして、人を集めること。

――住民が街に興味関心が高まっていくことが、より良い街になるとお聞きしましたが、大きな視点からの街づくりもありますか?

吉田さん:街づくりには、暮らしのベースとなる場所が必要不可欠だと考えます。いわば、働く場所の充実です。商業に元気がなければ、街に活気は訪れませんし、賑わいを見せてくれないと思います。魅力的な場所で、働く場所が充実している。これらがトータルで揃うことで、その場所から人が外に出ることなく、さらには来てくれる、住んでくれる場所となります。街の未来を考えて、街をどう経営していくか。より住んでいる方が充実し、街の魅力をどう引き出していくか、ステージの上で活躍できる人や、輝ける場所を作ることが私たち市議会議員の仕事だと思います。

 

――具体的にはどのような活動をされていますか?

吉田さん:私は今、中小企業にチャンスを広げてもらえるように、行政がサポートできる環境作りをしています。この街が今後どうなっていくのか事前に企業が知ることができれば、どんな企業と連携するべきなのかを考えられるし、ビジネスチャンスが掴めるキッカケになります。そのチャンスを掴めるような仕組みとして、街の進んでいく方向を示し、知ってもらうために「新潟市中小企業振興基本条例」を提案し、作りました。

 

――方向性がはっきりすると、企業としてどこに注力するべきなのかを把握しやすいですよね。

吉田さん:そうなんです。他にも今やっている動きは、工場をはじめとした中小企業が集まった工業団地を作ろうとしています。高速道路のインター付近に工業団地を作ることで、付近の住民や、通りがかった方に企業活動の様子を見てもらえたり、流通を効率化するインフラ整備がしやすくなります。それによって従業員が通いやすい場所ともなり、就業者の方がその街に増えます。元気な企業があることは、その街に人が集まることにもつながるんです。

 

住民の声をつなぐことが、市議会議員としての役割。

――新潟市議会議員として、これからの新潟をどうしていきたいと考えていますか?

吉田さん:新潟は街中から郊外まで、車で約50分圏内です。中心部から20分も車で走れば準農村地まで行ける。ロハスもできれば街中で買い物などを楽しむこともできます。つまり、どこで暮らすのか、場所の選択肢がとても多い街だと思います。そんな街で暮らす方たちの声をつなぐことが、市議会議員としての役目です。そしてチャレンジしたい人をサポートすることも。街の声を聞いたり、街を自分の目でしっかり見る意味もあって、趣味であるランニングをずっと続けてきました。しっかりと住民の方とコミュニケーションを取り、生の声を聴く。小さなこと、大きなこと。そうではなく、ひとつの街をより良くしたい声として、未来に向けて、市政に対しての街づくりの提案をしていきたいと考えます。私は先日、ポーランドで街づくりを学んできました。新潟と似ている部分がとても多く、これからの街づくりにとても役立つことが学べました。この学びを自分だけで留めず、しっかりとセミナーなどを通して共有することで、多くの方とこの街の進むべき方向性を見出していきたいです。

 

新潟の街を再確認。ちょっとした考えから街はよくなる。

趣味のランニングのコースは毎回違うという吉田さん。その理由は、いろいろな街の姿を見て、多くの方の声を聴くためだとか。まるでアンパンマンのパトロールのよう。街の様子を常に見ているから、ちょっとしたことでも気が付いてくれる。そういった印象を受けました。「これからの新潟ってどうなるんだろう」「街づくりって何だろう」そんなことを考えるきっかけになる、市議会議員・吉田たかしさんへのインタビューでした。

 

 

 

吉田たかし選挙事務所・後援会事務所

新潟県新潟市中央区関屋田町2-215 いずみ公衆市場内

025-378-0202

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
  • 部屋と人
  • She
  • 僕らの工場
  • 僕らのソウルフード
  • Things×セキスイハイム 住宅のプロが教える、ゼロからはじめる家づくり。


TOP