北欧の魅力を伝える、釣具と雑貨の店「北欧スタイル雑貨 piteå」。
その他
2024.01.06
コロナ禍でいわゆる「おうち時間」が見直され、インテリアに目を向ける人が増えたように思います。そんなインテリアのなかでも人気なジャンルが、北欧の家具や雑貨です。今回は新潟市西区でヴィンテージ釣具と北欧雑貨のお店「北欧スタイル雑貨 piteå(ピーティオ)」を営む石井さんに、お店のこだわりや北欧の魅力を聞いてきました。


有限会社 ネオ
石井 淑継 Toshitsugu Ishii
1966年新潟市中央区生まれ。新潟デザイン専門学校で映像を学び、映像プロダクションで経験を積んだ後、1990年に「有限会社ネオ」を創業しテレビ番組の制作に携わる。2004年に「北欧スタイル雑貨 piteå」をオープンし、2008年に現在の店舗へ移転。北欧をはじめ、国内外問わず旅行するのが趣味。
どうして北欧に興味を持つようになったのか。
——すごい数の雑貨が並んでいますね。これって全部、北欧雑貨なんですか。
石井さん:ほとんどは北欧から仕入れた刺繍製品や食器などの雑貨やインテリアです。北欧雑貨のなかでも近年はアジアの工場で作っている製品も多いんですけど、うちの店では北欧の作家や職人による手仕事の雑貨にこだわっています。

——石井さんは北欧雑貨がお好きなんですか?
石井さん:雑貨だけではなく、北欧そのものが好きなんです。北欧に住む人たちのライフスタイルはもちろん、人柄や自然との接し方に魅力を感じますね。森のそばで暮らしているので、幼い頃から自然との接し方を学んでいて、上手に付き合いながら生活しているんですよ。
——どうして北欧に興味を持つようになったのか、いきさつを教えてもらえますか。
石井さん:釣り好きだった僕は、中高生のとき読んでいた「オーパ!」という釣り紀行誌のなかで作者の開高健さんが使っていたリールに憧れていました。それがスウェーデンの「ABU(アブ)」というメーカーのリールだったんです。憧れてはいたものの、当時の財力ではとても買えなかったので、大人になってから買い集めるようになったんですよ(笑)
——そのリールが、北欧への興味につながった、と。
石井さん:そうなんです。コレクター魂が高じて、スウェーデンに住むコレクターたちのところへリールのコレクションを見せてもらいに行ったんです。ABU博物館へも足を運びました。

——すごい情熱ですね。
石井さん:コレクターの家を3軒ほどハシゴして泊まり歩いたんですけど、スウェーデンでは英語を使わないので、通用する言葉が「コーラ」「ピザ」「ハングリー」しかなくて、とっても不自由な思いをしました(笑)
——そんな状況で、よく3軒も泊まり歩きましたね(笑)
石井さん:本当にそうですよね(笑)。スウェーデンの人たちって親切で、はじめて訪ねていった見知らぬ外国人を快く泊めてくれるんですよ。あとコンビニで店員さんに道を尋ねると、とても丁寧に教えてくれるんです。そんなスウェーデンの人たちの人柄やライフスタイルに触れたことで、どんどん魅力を感じて興味を持つようになっていきましたね。

北欧刺繍は全国でもトップクラスの品揃え。
——北欧雑貨の店をはじめたいきさつも教えてください。
石井さん:スウェーデンのコレクターを訪ねたとき、そのなかにヴィンテージ釣具の店をやっている人がいたんです。その影響で自分も日本でヴィンテージ釣具を扱った店舗をオープンしてみようと思ったんですけど、それだけではあまりにマニアックすぎる気がしたので、北欧雑貨も一緒に扱うことにしました。

——ということはヴィンテージ釣具がメインのお店だったんですね。それにしては、釣具の割合に対して北欧雑貨の比率が大きいような気が……(笑)
石井さん:そうですよね(笑)。最初は中央区の小さな店舗でオープンしたんですけど、商品が増えすぎてスパースが足りなくなったので移転してきたんです。以前はカフェスペースもあったんですけど、商品の置き場所がなくなってきたので閉めることにして、今は倉庫代わりに使っています。
——そんなたくさんの商品のなかで、よく売れるのってどれなんですか?
石井さん:壁掛けや生地といった北欧刺繍製品が人気ですね。うちの店はおそらく全国でもトップクラスの品揃えだと思いますよ。業者さんが見ても驚くくらいだから(笑)。お客様は趣味で刺繍を続けてきた40代くらいのお母さんが多くて、娘さんと一緒に来店されることもあります。ヴィンテージ釣具は男性のお客様が多いんですけど、年代はバラバラかな。

——ヴィンテージ釣具を買っていく方って、どんなふうに楽しんでいるんですか?
石井さん:人によっていろいろな楽しみ方があります。コレクションして楽しんでいる人もいれば、カスタマイズや手入れをするのが好きな人もいるんです。実際に使って釣りをしている人もいます。うちに置いてあるのは1960〜70年代くらいのものなんです。僕としては商品を買ってくれることよりも、北欧の素敵さを知ってもらえることの方が嬉しいんですよ。お客様と雑貨を通して北欧についてのお話をして、少しでも興味を持ってもらえたら満足なんです。これからも北欧の素晴らしい魅力を伝えていけたらと思っています。

北欧スタイル雑貨 piteå
新潟市西区寺尾台2-4-46 2F
025-231-5600
11:00-18:00
不定休
Advertisement
関連記事
新しい記事
遊ぶ
200種類のゲームがお出迎え
県央のボードゲームカフェ「ASOBO’s」
2025.12.06
食べる
米粉と平飼い卵で作る優しいおやつ。
「みんなのおやつ i ppu ku」
2025.12.05
Things写真館
[Things写真館]滝沢写真館 photographerタキザワフミオ #02
PR | 2025.12.05
カルチャー
地域をつなぐ、力強い音。
今年で45周年を迎えた「飛燕太鼓」
2025.12.04
カフェ
幼稚園だった建物を再利用した
レトロな雰囲気の「喫茶ショパン」。
2025.12.03
ものづくり
ワクワクする形を、紙で表現。
「のの製作所」の清野さん。
2025.12.02


