「酒菓子 升升一升」が手掛ける「食べる日本酒」で、新しい日本酒体験を。
食べる
2024.06.28
この春リニューアルオープンした「CoCoLo新潟」2FのEAST SIDEエリアに、日本酒を使ったお菓子のお店が誕生しました。「酒菓子 升升一升(サケガシ マスマスイッショウ)」という店名の通り、日本酒の香りや味わいを楽しめる「酒菓子」のお店です。店長の星野さんに、酒菓子のラインナップやおすすめの楽しみ方について聞いてきました。


酒菓子 升升一升
星野 美奈子 Minako Hoshino
1978年新発田市生まれ。服飾の専門学校を卒業後、スーパーマーケットやホテルでの勤務経験を経て、2013年より現在の会社で働きはじめる。CoCoLo新潟のリニューアルオープンを機に、「酒菓子 升升一升」の店長に就任。お酒と辛いおつまみが好き。
日本酒の香りや味わいを感じる、
——「酒菓子 升升一升」はどんなお店なんでしょうか。
星野さん:「酒菓子屋」です。「酒菓子」とは日本酒を使った、日本酒の香りや味わいが楽しめるお菓子のことで、店舗で販売されている酒菓子は、どれも食べたら運転してはいけないほどにアルコールが入っています。最もアルコール度数が高い酒菓子だと4.2%です。
——お酒入りのお菓子で、そこまで度数が高いものってなかなかないですよね。
星野さん:ですので、お子さまや妊婦の方、授乳期の方にはご遠慮いただいています。アルコールがしっかり入っていることで食べられない方もいると思いますし、食べられるシチュエーションにも制限がありますけど、それは覚悟の上でのチャレンジです。

——実際にどんな酒菓子があるんでしょう? ラインナップを教えてください。
星野さん:大きく分けてカップ菓子、焼き菓子の2種類があります。カップ菓子は「スフレ・プレーン」「ベイクドチーズケーキ」「テリーヌショコラ」「プリン」の4種類と、季節限定のものが1種類。焼き菓子は「酒浸しケーキ」「フルーツパウンドケーキ」の2種類です。
——いちばんの看板商品はどれですか?
星野さん:「スフレ・プレーン」が看板商品です。ぜひ召し上がってみてください。
——それではいただきます……おっ! スイーツなんだけど思っていた以上にお酒を感じられて、新しい感覚です。
星野さん:「スフレ・プレーン」には清酒と酒粕をこれでもかと使用していて、日本酒の味わいがちゃんと表現されていると思います。とろっ、ふわっとした食感のスフレです。

——日本酒好きはもちろん、スイーツ好きも唸る美味しさですね。
星野さん:どのお菓子もしっかりとした日本酒感と、しっかりとした甘さを感じられるように作っています。お菓子として甘さを控えてしまうと満足感が足らなくなってしまうので、甘くしているんです。
——「酒浸しケーキ」も気になるんですけど……。
星野さん:酒菓子の中でいちばんアルコール度数が高いのがこの「酒浸しケーキ」です。スポンジの目を細かくして、しっかりと日本酒を染み込ませています。飛びぬけたいっていう思いから、形状が保てるギリギリのラインまで日本酒を使っています。

一日の終わりに、日本酒を食べて楽しむ。
——酒菓子に使っている日本酒のことも教えてください。
星野さん:新潟県内の日本酒を使用しています。商品によっては1種類だったり複数種類だったり。種類や組み合わせを変えて、幾度となく実験をくり返した最適解で作っています。
——ちなみに、どの蔵のお酒を使っているかっていうのは……。
星野さん:どこの蔵の、どの銘柄を使っているかは明示していないんです。
——それはどうしてなんでしょう?
星野さん:「〇〇酒造のあの銘柄を使っているから美味しそう」とか、蔵の名前や銘柄から先入観を持ってもらいたくなくって。あと大吟醸は「高い=良い」と思われることもあるんですけど、そこに縛られて欲しくありませんでした。

——お客さんには、どんなシーンで酒菓子を楽しんで欲しいですか?
星野さん:「食べる日本酒」として、食べ比べと飲み比べの楽しみを体感してもらいたいと思っています。夜のゆっくりとした時間、一日の〆に日本酒を食べる(飲む)という体験をしていただきたいです。日本酒とのペアリングも楽しみ方のひとつですね。
——酒菓子によって日本酒の楽しみ方が広がっていきそうですね。
星野さん:北海道から親子で旅をしているというお客さまがいらっしゃったときに、試食をして「酒菓子という形で、日本酒の文化は新潟で引き継がれているんですね」と言っていました。嬉しかったですね。

酒菓子をきっかけに、日本酒をもっと身近に感じてもらいたい。
——そもそも、酒菓子が誕生した背景にはどんな思いがあったんでしょうか。
星野さん:日本酒を「飲む」だけじゃない形で商品化した理由に、日本酒をもっと身近に感じてもらいたいからっていう思いがありました。
——なるほど。
星野さん:若い方だと「日本酒はお酒の中でもハードルが高い」っていうイメージを持っていて、日本酒と距離がある方も多いと思うんです。そこで日本酒をお菓子にすれば食べてもらいやすいし、楽しんでもらえるようになるのかなと考えました。

——お菓子になったら一気に親しみやすくなりますよね。
星野さん:「日本酒が飲めない」という人でも、試食してみたら「美味しい」っていう声をよく聞きます。日本酒が好きな人にとってはたまらないお菓子であり、日本酒が得意じゃない、飲んだ経験が少ない人の入り口としてはちょうどいいものだと思います。
——酒菓子をきっかけに、日本酒好きがもっと増えていくといいですね。
星野さん:ハードルが高いと思われがちな日本酒だからこそ、「食べる日本酒」としてハードルをちょっとでも低くしたいですね。新潟には美味しい日本酒がたくさんありますから。

酒菓子 升升一升
新潟市中央区花園1-1-1 CoCoLo新潟 2F EAST SIDE
Mail:info@masumasu-issho.com
Tel::025-385-6203
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