こだわって選んだものだけ並べるお花屋さん「candy by kandy」。
その他
2020.03.11
自分の置きたい花だけを置いている、「candy by kandy」の花の魅力。
自分の置きたい花だけを置いている、こだわりを持った花屋さんが新潟市の上古町にあります。そのお店の名は「candy by kandy(キャンディ バイ キャンディ)」。花を売るだけではなく、フラワーデザイン教室を開いて花の楽しみ方を伝える活動もしている「candy by kandy」の店主・江縫さんから、花へのこだわりやその魅力を聞いてきました。


candy by kandy
江縫 和美 kazumi Enui
阿賀野市(旧京ヶ瀬村)生まれ。いくつかの職を経て大和新潟店の花屋にて勤務。2010年に独立して新潟市上古町に「candy by kandy」をオープン。素材の花を生かした落ち着いた色合いのフラワーデザインに人気がある。日本フラワーデザイナー協会認定フラワーデザイナー。
勤めていた花屋の閉店で、突然の独立開業。
——いつの時代でも花屋さんは女の子の憧れる職業として人気がありますよね。江縫さんも子どもの頃から憧れていたんですか?
江縫さん:お花に興味があったかといえば、そうでもなかったですね。お花に関わる仕事をするようになってから好きになっていきました。私はいくつかの仕事を経験した後、デパートの大和新潟店にあった花屋で働き始めたんです。昔から美術やデザインが好きだったから、最初はお花よりもフラワーデザインに興味を持ったんですよ。関わっていくうちに、だんだんとお花の魅力を知っていったんです。
——関わりながら知っていった花の魅力ってどんなことですか?
江縫さん:お花には人を癒してくれる力が、他の何よりもあるような気がします。たぶん人が感じている以上に、花に助けられてるところって大きいと思うんですよ。独立して自分の店をやるようになってからお客様と会話する時間が増えて、それを強く感じるようになりましたね。うちの店にも息抜きのために寄って行く人が少なくないですよ。
——なるほど。たしかに花があるだけで明るくなったり、落ち着いたりしますもんね。ところで、江縫さんはどうしてお店を始めることになったんですか?
江縫さん:大和新潟店が閉店することになって、私が15年以上勤めていた花屋も閉業することになったんです。そこで個人事業主として花屋をやろうと決め、2010年に「candy by kandy」をオープンしました。「candy by kandy」っていう店名の由来は、私の実家の屋号が「飴屋」だったところから来ています。「kandy」の「k」は私のイニシャルからとってつけました。自分でつけておいてなんですが、最初の頃はこの店名がちょっと恥ずかしかったですね。「キャンディさん」って呼ばれたりとかね。今ではすっかり慣れました(笑)
——突然の独立になったわけですよね?大変じゃなかったですか?
江縫さん:極端な話、花屋って花さえあればどこでもできるんですよ。私は前の花屋の社長からいろいろな備品を譲ってもらえましたし、それほど大変ではなかったですね。やったことっていえばお店の場所を探すくらい。この上古町を選んだのは、ちょうどいい大きさの店舗が見つかったことと、以前の職場と同じ古町にあることで地の利があるってことですね。上古町は個人事業主が多くて横のつながりがあるので、とてもやりやすい街です。

自分がいいと思う、お客様に勧めたい植物だけを置いている。
——「candy by kandy」はどんな花屋さんなんですか?
江縫さん:生花をメインにして販売をしていて、頼まれればお花の生け込みにも行ってます。あとフラワーデザインの教室もやってますね。
——お店に並べる花はどのようにして仕入れてるんですか?
江縫さん:中央青果卸売市場に行って直接選んで仕入れてます。私はどっちかっていうとフラワーよりもグリーン…花よりも葉や枝や茎の方が好きなんです。ふだん主役にならないような植物を主役にするのが好きなんですね。ですから葉物の植物が多くなってるような気がします。お客さんから「珍しいお店」っていわれることもあるから、あんまりないスタイルの花屋なのかもしれないですね。
——そういえば他の花屋さんに比べて花が少なく感じますが、気のせいでしょうか?
江縫さん:いろんなお花をいっぱい並べているお店もありますけど、私は自分がお客様に勧めたいと思う植物だけ選んで置いているので、鮮度を保つために数多く仕入れることができないんです。お花が咲いて満開になって散るまでをしっかり見てあげてほしいですから、鮮度を保つことにはこだわってますね。お客さんが買ってくれそうなお花を置いているわけじゃなくて、私が売りたいお花を置いているんです(笑)。あとはお客さんがこのお店に並ぶ花を選んでくれるかどうかだと思ってます。

お花は自然にある姿が完成形。それを生かすフラワーデザイン。
——「candy by kandy」ではフラワーデザイン教室もやってるんですよね?フラワーデザインってどんなものなんですか?
江縫さん:季節のお花を使って、工作もまじえながら作品としてデザインするものです。簡単なようですけど、じつは奥が深くて難しいものなんです。
——どんなところが難しいんでしょうか?
江縫さん:お花をはじめとした植物って、自然にある姿がすでに完成されたものなんです。花瓶にお花をポンと1本挿すだけでもう完璧なんですよね。それに手を加えるってことは、ある意味完成されたものを壊すことになるんです。だから、どれだけお花本来の美しい姿を生かしながら、より綺麗に見せられるかが大切なことなんですね。お花がどこに伸びたいのかを汲み取って、伸びたいところへ伸ばしてあげる。それが大切なポイントになって来るんです。そのためには普段から自然の草花をたくさん見て、デザインに生かすようにしたいですね。

季節ごとのオススメ植物とこれからの決意。
——江縫さんオススメの植物を季節ごとに教えてもらえますか?
江縫さん:わかりました。まず春は「ラナンキュラス」。何重にも重なったふわっとした花びらが特徴です。色はもちろん、形もいろいろな種類が楽しめます。見た目が幼稚園や小学校でティッシュを使って作る花に似てて可愛いでしょ?夏は「洞山つつじ」がオススメ。新緑の頃のグリーンがとっても綺麗なんです。秋は「野ばら」。花が落ちた後の小さな赤い実が可愛いんですよ。枝ぶりも美しくて秋を感じさせます。冬はリースに使ったりする「ヒバ」や「ユーカリ」ですね。色も形も綺麗でオススメです。
——ありがとうございます。では最後にこれからどんなお花屋さんを目指したいですか?
江縫さん:初志貫徹ですね。自分がいいと思った植物だけをお店に並べて、それをいいと思ってくださっているお客様を裏切らないように、ブレない営業をしていきたいです。難しいことではあるんですけどね。でも、お客様から「あれ?なんか変わったね」とか「前と雰囲気が違う」っていわれないよう、自分の信じた道を進みたいと思ってます。

花の鮮度にこだわり、自分がいいと思えるものだけを売る「candy by kandy」の江縫さん。そのため、お店に並べられる花の種類は決して多くはありません。でも、江縫さんの選ぶ花のファンになったお客さんが花を求めて何度もやってきます。そんなお客さんたちを裏切らないように、ブレずにお店を続けていきたい、と江縫さん。これから春を迎えて、いろいろな花に出会える季節。癒しを求めて上古町の「candy by kandy」を覗いてみてはいかがでしょうか?
candy by kandy
〒951-8063 新潟県新潟市中央区古町通3番町657
025-222-0810
11:00-19:00
火曜休(不定休あり)
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