幅広い人気を集めるラーメン店。
アットホームな「中華そば ふじの」。
食べる
2026.01.06
そろそろ正月料理にも飽きて、ラーメンが恋しくなっている人も多いのではないでしょうか。そんな人たちのためにも、今回は新潟市東区東中野山にある「中華そば ふじの」を紹介します。あたたかい雰囲気の店内で、店主の藤野さんからお店やラーメンについてのお話を聞いてきました。
藤野 尚志
Takeshi Fujino(中華そば ふじの)
1981年新潟市江南区生まれ。高校時代から人気ラーメン店でアルバイトとして働き、農業大学卒業後は正社員として就職する。グループ内の店舗で経験を積み、店長や総括マネージャーを務めるまでになる。2014年に退職して独立し「中華そば ふじの」の秋葉店と東中野山店を立て続けにオープン。学生時代から「アルビレックス新潟」のサポーターで、高校3年のときには全試合応援に行っていた。
高校時代のアルバイトから
ラーメン一筋の人生。
――ラーメン店で取材をしていると、藤野さんのお世話になったという人が多いんですよ。
藤野さん:高校時代のアルバイトからはじまって、ずっとグループ会社のラーメン店で働いてきましたからねぇ……。最後は店長を経て統括マネージャーなんかをやっていました。後輩や部下から相談されるというのは、それだけ信頼してもらえているわけだから、責任を持って親身に話を聞いていましたね。
――ということは……高校時代からラーメンひと筋でやってきたんですね。
藤野さん:農業大学に通っていたので本当はJAに就職したかったんですけど、当時は「就職氷河期」といわれていた頃で、就職先が決まらなかったんですよ。一方でアルバイトしていたラーメン店を経営するグループ会社は、人気の勢いがすごくて人手不足に陥っていたので、そのまま正社員として就職することになりました。
――ラーメン店では、最初から調理を担当していたんですか?
藤野さん:大学を卒業して正社員になるまでは、サービススタッフとしてホールを担当していました。最初に勤めたのは「ラーメン食堂」と謳っていた店だったので、ラーメンからスイーツまでファミレス並みにメニューがいっぱいあったんですよ。忙しすぎて何をしたらいいのかわからなくなってしまって、料理を乗せるトレイをひたすら拭いていたら褒められました(笑)
――グループ会社だと、いろんなお店で経験を積んだんでしょうね。
藤野さん:5店舗くらいですかね……僕は少ない方だったと思います。最後の店で店長をやった後は、統括マネージャーとして各エリアのマネージャーを管理していました。
――独立は以前から考えていたんでしょうか?
藤野さん:居心地のいい楽しい会社だったので、独立を考えたことはなかったんです。でも経営方針が変わったことで、考え方の違いから独立を考えるようになりました。ありがたいことに、僕と一緒に店をやりたいという後輩たちが4〜5人いたんですけど、さすがにその人数を1店舗でまかなうのは難しいと思ったので、秋葉店と東中野山店をほぼ同時オープンすることにしたんです。

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目指しているのは幅広く好まれて
週何回でも食べたくなるラーメン。
――「中華そば ふじの」をオープンするにあたっては、どんなラーメンを目指したんでしょう?
藤野さん:あんまり個性の強いラーメンにしちゃうと毎日食べるのはきついと思ったので、1週間のうち何回でも飽きずに食べたくなるラーメンを目指したんです。今まで修業してきた店の味をベースに「もっとこうだったらいいのに」と思っていた自分流のアレンジを加えて、試行錯誤の末につくり上げました。
――オープン当初から、メニューは変わっていないんですか?
藤野さん:最初は「中華そば」と「つけそば」だけでした。自信がなかったので「こんなんでラーメン店をオープンしてしまって申し訳ない」と思いながら営業していましたね。
――(笑)。最初から人気店だったんじゃないですか。
藤野さん:いえいえ。この辺りは繁華街じゃないし、畑や田んぼに囲まれていますから、夜になると静かなんですよ。お客様がいらっしゃらなくて、静かな寂しい夜を何度も過ごしました(笑)
――そんな頃もあったんですね。今では人気メニューの「味噌らーめん」って、最初からやっていたわけじゃなかったんですか?
藤野さん:はい、ローカル情報誌のラーメン企画に合わせて新メニューとしてつくったんです。その後「白山朝市」のイベント出店に合わせて、北海道産の白味噌を使った「白山味噌らーめん」が生まれ、味噌ラーメンが2種類になりました。
――じゃあいろいろな味のラーメンが楽しめるんですね。
藤野さん:「うちのラーメンはこの味」っていうのは、決めないようにしています。子どもからお年寄りまで誰もが幅広く楽しめる店を目指しているので、ファミリーでのご来店が多いんですよ。
――なるほど。
藤野さん:コロナ禍をきっかけに、ファミリー層やシニア層のお客様の足が遠のいてしまったので、最近はセットメニューをはじめとしたボリュームのあるメニューに力を入れて、若者や働き盛りの男性にアピールしています。

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お客様もスタッフも含めて、
ファミリーという距離感が理想。
――どんなお店を目指して営業してきたんでしょうか?
藤野さん:地元に根ざしたアットホームな店を目指してきました。近所の子どもがサッカーの試合帰りに、結果の報告に寄ってくれるような……お客様もスタッフも含めてファミリーというような、そんな距離感が理想ですね。
――あったかい雰囲気のお店ですね。
藤野さん:できるだけお客様の顔を見て「ありがとうございました」と挨拶するようにしています。ただ事務的に言うのではなく、感情を乗せた挨拶を心掛けたいですね。
――とてもアットホームな雰囲気のお店になっていると思います。
藤野さん:ありがとうございます。県外に転勤したお客様が旅行がてら食べに来てくれたり、県外の大学へ進学した子が里帰りすると必ず来てくれたり、親と来ていた子が結婚して自分の家族を連れて来てくれたりすると、本当に嬉しく感じますね。
――お客さんたちに親しまれていますね〜。
藤野さん:先日も地元の子がバスケの県大会帰りに寄ってくれて、優勝した報告をしてくれました。ラーメンを食べるわけじゃないのに、そうした用事だけでわざわざ顔を出してくれるのが嬉しいですね。自分が思い描いていた店に近づいているのかなって思います。
――藤野さんの人柄があるからなんでしょうね。最後に今後の夢を聞かせてください。
藤野さん:ラーメン支出額日本一をかけた戦いで、新潟は山形に抜かれてしまいましたが、再び返り咲けるよう、新潟のラーメン文化を盛り上げていきたいです。でも、支出額や消費量というのではなく、どれだけ県民の生活にラーメンが根ざしているのかで日本一になれたら嬉しいですね。

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