フローズンドリンクをメインにワッフルや軽食が楽しめて、週末の夜にはひとり鍋まで登場する、ちょっと変わったお店が燕市にオープンしました。どうしてそんなお店をはじめようと思ったのか、人懐っこい笑顔の梨本さんからお話を聞いてきました。
DECISION Cafe
梨本 香菜 Kana Nashimoto
1997年燕市生まれ。医療事務専門学校を卒業し、小児科医院で事務の仕事をした後、出産を機に退職し専業主婦に専念。2023年に「DECISION Cafe」をオープン。子どもと過ごす時間を大切にしている。
——オープンおめでとうございます。梨本さんはずっと飲食業界で働いてきたんですか?
梨本さん:学生時代に居酒屋でアルバイトをしていたくらいで、本格的に飲食で働いた経験はないんです。子どもが生まれるまでは、小児科医院の医療事務をやっていました。出産のために退職して専業主婦をやっていたんですけど、子どもが保育園に入園する年齢になったことや、こちらのテナントが空くことを知ったタイミングもあって、夢だった自分のお店をオープンすることにしました。
——シックで落ち着いた雰囲気のお店ですね。
梨本さん:本当はカフェっぽく白を基調にしたお店にしたかったんですけど、内観も外観に合わせてモノトーンにしたんです。そのせいか、若い方よりも年配のお客様が多いような気がします。
——それにしても、フローズンドリンクがメインになっているお店って珍しいですよね。他のお店との差別化を考えたんでしょうか?
梨本さん:オープンしたのが8月だったから、冷たいドリンクを飲みたい人が多いかなーと思って、フローズンドリンクのお店をはじめてみたんです。
——ゆるっ(笑)。まさか、そんな理由だったとは……。こちらのお店では、どんなフローズンドリンクが楽しめるんですか?
梨本さん:うちのフローズンドリンクは氷を多めにして、フルーツも凍らせてから使っているのでキンキンに冷えているんです。暑い夏でも溶けにくくて冷たいまま長持ちするから、ドライブのお供にはもってこいだと思います。ただ、凍ったフルーツを使っているので、冬場はミキサーが回りにくくて提供までに時間がかかっちゃうんですよ(笑)
——冷たさにこだわっているんですね。特に人気があるのはどのメニューですか?
梨本さん:王道は「コーヒーミルク」だったんですけど、最近は「抹茶ミルク」の人気が上がってきましたね。
——フローズンドリンクだけじゃなくて、ワッフルも楽しめるんですよね。
梨本さん:フローズンドリンクだけだと、寒い季節に売れなくなっちゃうじゃないですか。それでワッフルもやろうと思ったんですよ。
——いろいろな食べ物があるなかで、どうしてワッフルを選んだんですか?
梨本さん:私が好きだったから(笑)
——(笑)
梨本さん:お店でワッフルを食べようと思っても、値段が高くてなかなか手が出せないことが多かったので、手頃な値段で楽しめるワッフルを提供したかったんです。フルーツやホイップクリーム、アイスクリームをしっかり使っているワッフルが、700円前後で食べられるように試行錯誤を重ねました。フローズンドリンクもたっぷり入ってワンコインですから、リーズナブルに楽しんでいただけると思います。
——値段を抑える以外に、こだわっていることってあるんでしょうか?
梨本さん:ワッフルで大事なのは生地だと思うので、そこはこだわって作るようにしています。私はふわふわした食感よりもサクサクした食感が好きなので、生地にザラメを入れてサクサクに仕上げているんです。ただ、作りたてはサクサクしていても時間が経つとふにゃふにゃしてきちゃうので、サクサクしたまま長持ちするように試行錯誤しましたね。
——ワッフルのレシピや作り方はネットで調べたんですか?
梨本さん:最初はそうでした。でも、家族に試食してもらって感想を聞いたりしながら、最終的にはオリジナルのレシピや作り方になりましたね。
——ちなみにワッフルのなかではどれが人気なんですか?
梨本さん:「チョコバナナ」かな。ワッフルの種類ももっと増やしたいんですけど、材料の相性があってなかなか難しいんです。
——メニューのなかで「ハンバーグカレー」がひときわ目立っていますね(笑)
梨本さん:お食事メニューがこれしかないですからね(笑)。店名に「カフェ」って付けちゃったから、軽食くらい出さないとダメかなって思ったんです。「カフェ」なんて付けて失敗したなと思いました(笑)。10月に入った頃から、さすがにフローズンドリンクが出なくなったこともあってはじめることにしたんです。
——またまた、ゆるい理由で登場したメニューなんですね(笑)。こちらはどんなカレーなんですか?
梨本さん:スパイスカレーなんて作れないので、ただのカレーなんです。カレーにハンバーグがのっていれば美味しいかなと思って……(笑)。あ、ハンバーグは肉々しさがあって、とても美味しいんですよ。
——カレーとハンバーグは間違いない組み合わせだし、子どもにも人気がありそうですね。ずっと気になっていたんですけど、看板に入っている「sometime to NABE Bar(サムタイム トゥ ナベバー)」ってどういう意味ですか?
梨本さん:金曜と土曜の夜だけ、ひとり鍋を提供する「NABE Bar」として営業しているんです。スープや具をメニューのなかから選んでいただいて、自分好みの鍋を楽しんでいただけます。一品料理もご用意していますので、アルコールと一緒にお楽しみいただけるんです。
——へぇ〜、ひとり鍋がメインの営業というのも珍しいですね。ところで、お店をはじめてみてよかったと感じることはありますか?
梨本さん:こんなお店なので、お客様が来てくれるだけでありがたいんですよ。だから、来てくださるお客様ひとりひとりが大切だし、感謝をしながら営業しています。来てくれるだけでも嬉しいのに「美味しかった」なんて喜んでくれたり、また来てくださったりすると、私にとっての大きな励みになりますね。
——では、これからの目標や課題があったら教えてください。
梨本さん:もっとメニューを増やしていきたいです。ランチパスタとか。でも公言しちゃうとやらなかったときヤバいですね(笑)。頑張ります。
DECISION Cafe
燕市吉田下中野420-3
0256-77-5437
10:00-17:00
月曜他不定休