僕らのソウルフード。イタリアン「フレンド」のルーツ。
ソウルフード・食べる
2019.05.20
あの店のアノ味。みんながときどき無性に食べたくなるソウルフード。
新潟県でおなじみのファストフードといえば、みんなが知っている「イタリアン」。炒めた麺の上にソースがかかった、昔から慣れ親しんでいる「イタリアン」。長岡市は「フレンド」、新潟市は「みかづき」が中心となってそれぞれの店舗をチェーン展開をしています。今回は「フレンド」の3代目社長・豊田さんに、お店の歴史や誕生秘話などをお聞きしました。
フレンド
豊田雅彦 Masahiko Toyota
1973年神奈川県生まれ。大学卒業後、サラリーマンとして新潟に赴任。新潟で知り合った奥さんが、「フレンド」2代目社長の娘さんだったため、「フレンド」を継ぎ3代目社長となる。ジョギングなど体を動かすことが好き。
アメリカで出会った「ファストフード」という新しい文化。
昭和33年、JR長岡駅前にあった「丸専デパート」の地階に「フレンド」の前身である「長岡饅頭本舗」という甘味処がオープンしました。ちょうどモダンな軽食喫茶店が大ブームを迎えていた頃。アイスクリームやあんみつを提供し、買物客で連日にぎわっていました。そんなある日、創業者である初代社長は、飲食店の同業者たちとアメリカへ視察旅行に出かけ、ファミリーレストランやファストフード店といった当時最先端のアメリカ式の食文化に触れます。「これからは、こういう食文化が日本にも来る。」そう確信した初代社長は、長岡で初のファストフード店をスタートさせることに決めました。「マクドナルド」の日本進出1号店ができる数年前のことです。


最初のメニューはイタリアンじゃなかった?
「長岡饅頭本舗」は「フレンド」と店名を変え、ファストフード店として生まれ変わりました。ファストフードとして最初に提供したメニューはイタリアンではなく、なんと、餃子。当時は国内でもまだ餃子が珍しく、あまり馴染みがなかった時代。お客さんの目の前で調理する実演販売も受けて大ヒットしました。長岡の年配の方の中には、初めて食べた餃子が「フレンド」の餃子という人も多いそうです。


新潟名物・イタリアンのルーツは東京?
昭和34年、箱根で開催された「商業会セミナー」に参加していた初代社長は、その帰途、当時東京の京橋にあった甘味処「中ばし」に立ち寄ります。そこで提供されていた焼きそばにヒントを得て、ミートソースをかけた焼きそばを考え出すのです。これがつまり、「イタリアン」の原点。「みかづき」の当時の社長も「フレンド」初代社長と親友だったことから、お互いに情報交換を重ね、それぞれの「イタリアン」を生み出し、互いに提供することになったのでした。そんなわけで、イタリアンのルーツは実は東京にあったのです。


ほぼ同時期に提供を始めた長岡市の「フレンド」と新潟市の「みかづき」の「イタリアン」。同じ商品名で、よく似た仕様のファストフードですが、食べ比べるとそれぞれの個性がある「イタリアン」になっています。極太麺にトマトソースをかけ、フォークで食べる「みかづき」に比べ、中太麺にミートソースをかけ、箸で食べるスタイルの「フレンド」。そこには、先に販売していた餃子の影響がありました。餃子と一緒に食べることを考え箸を使うスタイルになっているほか、味付けも餃子に合うようバランスを考えているのです。新潟でも長岡でも、「イタリアン」は話題を呼び、人気商品となります。

長岡に登場したドライブスルーの画期的な新店舗。
「イタリアン」や餃子の大ヒットを受けて、昭和51年に新たな店舗「フレンド 喜多町店」がオープンします。当時はまだ国道だけが通って、周囲に建物なんてほとんどない場所。かろうじて電気は通っていたものの、実は水道もガスも通っていない未開拓の地だったのです。営業にあたっては、ガスはプロパンガスを使い、水は井戸を掘って確保したそうです。


そんな苦労をしてオープンした「喜多町店」には、アメリカ視察でおぼえてきた「ドライブスルー」が設けられていました。まだ日本ではまったく取り入れられていなかったこのスタイル。まさに先見の明。マイカー時代を見越したお店づくりの先駆けでした。

メニューは増やさず味を磨いていく。
今後、「フレンド」では新しいメニューを増やしていく予定があるのか、豊田さんに聞いてみました。「新しいメニューを増やす予定はありません。増やしていくのではなく、今あるメニューを磨いてグレードアップしていこうと思っています。食材や調味料、作業手順を見直し、工夫を重ねることでよりおいしいイタリアンや餃子にしていきたいです。」 どんどん味が磨かれていく、これからの「イタリアン」が楽しみです。



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