新潟の「おいしい」が見つかる。
古町にできた「Cafe MADO」
食べる
2026.05.20
先月9日にオープンした古町の「Cafe MADO」は、古民家をリノベーションして作られたお店。新潟で作られた食材を存分に使ったメニューを楽しむことができます。今回はオープン前のお店におじゃまして、店長の池田さんにご自身のことや、お店のこと、メニューのこだわりについてなど、いろいろお話を聞いてみました。
池田 将人
Masato Ikeda(Café MADO)
1994年十日町市出身。高校を卒業後、新潟市内の専門学校で調理を学ぶ。その後は市内のホテルで働き、ホテル内のレストランでは料理長を経験する。今年の4月にオープンした「Cafe MADO」の店長を務める。釣りが趣味なんだとか。
ホテルの料理人だった池田さんが、
古民家カフェの店長になるまで。
――今日はよろしくお願いします。早速ですが、池田さんが調理の道に進んだきっかけを教えてください。
池田さん:調理の仕事がしたいと思ったのは、高校生のときですね。親が言うには、3歳ぐらいから、玉ねぎや人参の皮を使って料理のまねごとをしていたみたいなんです。親の隣で野菜の皮を炒めて醤油をかけて、みたいな(笑)。ただ小さい頃から料理はしていたんですが、高校生になるまではそれを仕事にしたいとはあまり考えていなかったんです。
――将来のイメージが調理の仕事にシフトしていくのには、何かきっかけがあったのでしょうか。
池田さん:僕のおばあちゃんが、ご飯をだんだん食べなくなっていたんです。でも、僕の作る料理は無言で食べてくれたんですよ。その姿を見て、「自分で作った料理を人が食べてくれるのはいいな」と思って、調理の道に進むことにしました。いろんな料理がある中で、特別な日に食べるような料理が作りたいな、と思ったので学校では洋食を学んでいました。
――その後は、新潟市内のホテルで働かれていたんだとか。
池田さん:宴会の調理を半年経験してから、ホテル内のレストランで料理を作っていました。レストランはお客さまの反応を近くで見ることができて、すごく楽しかったですね。10年くらいホテルで働いていたんですが、最終的には料理長も任せてもらえましたね。
――そんな池田さんが、「Cafe MADO」の店長になったのには、どんな経緯があったのでしょう。
池田さん:僕は独立したいというよりは、どちらかというと組織の中で働いて、その組織を大きくすることがしたくて。それでもっと自分がステップアップできることがしたくて、ホテルを離れることを決めました。やめるまでの間、何をしようか考えていたときに、このお店の話をもらったんです。
――こちらのお店は古民家をリノベーションしたお店なんですよね。
池田さん:古町の古民家を再生して、それをテナントとして貸し出している「株式会社ふるまち樽拳」の「ふるまちさ、いこプロジェクト」の一環として作られたお店なんです。もともとは刃物屋さんだったそうで、80年前からあることは記録に残っているのですが、それよりも前に建てられたとも聞いています。
――とても歴史のある建物なんですね。出入り口と2階の窓が印象的です。
池田さん:それもあって「MADO」をお店の名前にしたんです。この名前には、「Make A Day Original.」というもうひとつの意味があるんです。この名前はお店のデザインまわりを担当してくれている会社さんがつけてくれたのですが、この名前を聞いたとき、すごくしっくりきましたね。


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卵、トマト、お米……、
新潟のものにこだわったメニュー。
――こちらのお店では、レストラン顔負けのランチが楽しめます。
池田さん:最初はカフェとしてお店をはじめる予定だったのですが、自分がやるならランチも出したいなと思って。ここでは新潟の食材にこだわったものを出しています。「ツバメファームアスタ卵の濃厚オムライス」は特にこだわったので、ぜひ食べていただきたいですね。
――どんなところにこだわったのか、ぜひ聞かせてください。
池田さん:まずツバメファームさんの「アスタ卵」というものを使っています。普通の卵よりも色が濃くて、アスタキサンチンが豊富に入ったものなんです。とてもいい卵だと思いますし、食べてくださるお客さまにもこの卵を知ってもらいたくて、ツバメファームさんの名前を使わせてもらっています。
――この卵に合わせたトマトケチャップにも、こだわりがありそうです。
池田さん:トマトは北区で栽培された、味の濃いトマトを使っています。そのトマトにバルサミコ酢とスパイスを合わせてケチャップを作っています。トマトケチャップというよりは、トマトソースに近いかもしれません。あと、下のご飯にもこだわっているんです。お米は新潟のコシヒカリともち麦、もち米の3種類を混ぜたものを使っているんですが、お米を研がずに使っているんです。
――それぞれ、どんな意図があるのでしょう。
池田さん:お米を研ぐと、臭みは取れるんですが、一緒にうま味も抜けちゃうと思っていて。リゾットを作るときのように、お米をオリーブオイルやバターで炒めてからブイヨンや出汁を使って炊いています。そうすると、出汁のうま味が入った、パラッとしたお米になるんです。それに加えて、もち米ともち麦も一緒に入れて炊くと、一粒一粒が潰れることなく楽しめますよ。
――お米まで細かくこだわっているなんて。ひと口ひと口噛み締めて食べたくなります。
池田さん:ご飯はドリアとリゾットにも使っています。ドリアは、北区のトマトと新発田のアスパラを使っています。トマトはドライトマトにして乗せているんですけど、これがすごくて(笑)。より濃いうま味を楽しんでもらえますよ。リゾットはハマグリのお出汁をかけて、お茶漬けのように楽しんでもらえます。最初はバターライスをそのまま食べて、次にお出汁を少しかけてリゾット風に、最後にお出汁を多めにかけてお茶漬けのように、と3つの楽しみ方をしてもらえます。


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地元の食材を自慢できるような、
食の街にしていきたい。
――食事のあとのデザートも、いろいろありますね。
池田さん:食後に食べてほしいデザートもご用意していますよ。オムライスと同じくツバメファームさんの卵を使った「プリン・ア・ラ・モード」はしっかりめのプリンなんですが、なめらかな食感も楽しんでもらえると思います。あと、村上の冨士美園さんのほうじ茶を使ったテリーヌも好評をいただいています。他にも冨士美園さんの緑茶を使った甘いソーダもご用意していているんですよ。
――どのメニューも新潟の食材にこだわっているのが印象的です。
池田さん:ホテルで働いていたとき、スペインのビルバオに行かせてもらったことがあって。そこのスローフード協会の会長さんから「海外でも食べられる高級な食材よりも、その土地で採れた新鮮なものを何よりも大事にしなさい」って言われたんです。この言葉にすごく納得したし、だから僕は東京に行かず、新潟で働いているんだって改めて思ったんです。
――と、いいますと?
池田さん:就職先を考えるとき、「新潟の食材って美味しいな」って思ったから新潟に残ろうと思ったんですよ。働きはじめてから、「東京に行ってもよかったかも」って思うことは何回もあったんですが、新潟の食材の美味しさを伝えたくて、ずっと新潟にいるんです。
――新潟の食材はこんなに美味しいと、改めて伝えるために。
池田さん:これからは、新潟の方が地元の食材をもっと自慢できるような「食育」ができればいいなと思っています。料理もデザートも、季節の食材を使ってメニューを変えていこうと思っていますし、夏に向けてかき氷をはじめたり、洋食に限らず新しいメニューを出したりしていきたいなって思っています。新潟の人が、県外の人に「新潟のご飯が美味しいから、今度旅行に行ってよ」って言えるくらい、食を通して県外に魅力を発信できるような街にしていきたいですね。


Cafe MADO
新潟市中央区一番堀通町685-3
ランチタイム 11:00-14:00(L.O 13:30)
カフェタイム 14:00-18:00(L.O 17:30)
水曜定休
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