新津にできた「Ensemble」で、
時間を忘れるような食体験を。
食べる
2026.05.18
新津駅から徒歩5分のところにある「マチ―シャの杜」。先月こちらにオープンした「Ensemble」では、フレンチとイタリアンを融合させたコース料理を楽しむことができます。オーナーシェフの横山さんは、これまで東京やパリなどで料理の経験を積んできたのだとか。そんな横山さんが新津でお店をはじめたきっかけや、お店のこと、お料理のことなど、いろいろお話を聞いてきました。
横山 和義
Kazuyoshi Yokoyama(Ensemble)
1978年五泉市出身。高校卒業後、東京の専門学校で調理を学ぶ。卒業後は東京やパリで働く。その後、結婚を機に新潟へ戻りイタリア料理店の料理長を務める。今年の4月に新津の「マチーシャの杜」内に「Ensemble」をオープン。築地で働いていたことがあり、ふぐ調理師の免許を持つ。
フランス料理に憧れて。
料理人としての、これまでのこと。
――お店のオープン、おめでとうございます。秋葉区の「マチーシャの杜」の中に素敵なお店ができて嬉しいです。
横山さん:ここは夜のライトアップがとても綺麗なんですよ。ここに「マチーシャの杜」があるのは知っていたのですが、この物件を紹介してもらうまでは行ったことがなくて。はじめて来たとき、ここの景色がすごくよかったのを覚えています。
――雰囲気はどこか非日常感がありますよね。ところで、そもそも横山さんがこの道に進もうと思ったきっかけは?
横山さん:これからどんな進路を進もうか考えていたとき、手に職をつけられる仕事がいいなと思ったんです。うちは両親が共働きで、僕が家で料理をすることも多かったので調理を学ぶことにしました。専門学校を卒業したら、東京で働きたいと思っていたので、学生の頃から慣れていた方がいいと思って東京の学校を選んだんです。
――学校に入る前から、フランス料理を学びたいと思っていたんだとか。
横山さん:当時、フランス料理を食べられるお店が新潟にはそんなになかったと思いますし、僕自身も食べる機会がほとんどなくて。フレンチのお店で働けば、自分も食べられるかなって思っていたんです(笑)。少なからず、フランス料理に憧れを持っていたのもありましたね。
――卒業後、実際に働いてみていかがでした?
横山さん:予想はしていましたけど、やっぱり大変でした。学生の頃、「料理の鉄人」を観ていて、料理人に対して華やかなイメージを持っていたんですけど、実際はすごく厳しい仕事で。現実とのギャップはすごく感じていましたね。それでも、料理は好きだったので辞めようとは思いませんでした。
――その後、本場であるフランスに渡ります。
横山さん:この世界に入ったときから、パリで働きたいと思っていました。でも、20代半ばになったとき、「別に行かなくていいかもな」って思ったんです。それだけ東京のレベルが高かったので。でもワーキングホリデーに申請できる上限の年齢になって、一度応募してみようかなって思って。そしたら審査に通ったので、パリの星つきのレストランで働けることになりました。
――言語も文化も異なる場所で働いてみた感想は?
横山さん:フランスの働き方は印象に残っていますね。東京よりものんびりしていたのをよく覚えています。今でこそ、労働時間は日本でも見直されていますけど、フランスは当時から8時間労働って決まっていたし、バカンスで1ヶ月休みを取ることもできました。あと、フランス人の食への関心の高さにも驚きました。「あのお店が星を取りそうだ」って噂になると、予約が殺到するんです。どうやって情報を得ているんだろうって思ってましたけど(笑)、それも新鮮でしたね。
――それもこれも、フランスに行かなければ経験できなかったことだと思います。
横山さん:そうですね。本場のフランス料理を経験したからこそ、日本に戻ってきたとき、「ここでフランス料理はやりたくない」って感じてしまったこともあって。どの料理も同じだと思うんですけど、日本人に合うように作っているので、本場の料理とのギャップを感じざるをえませんでした。だから日本に帰ってきてからは、イタリアンやスパニッシュのお店で働いたり、和食のお店でも働きましたね。


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ここでしか味わえない、
料理とお酒と、景色。
――横山さんは8年ほど前に新潟に帰ってきて、イタリアンのお店で働くことになります。
横山さん:結婚して新潟に帰ることを決めたとき、イタリアンのチェーン店がちょうどオープンするときだったんです。声をかけてもらって、料理長をさせてもらうことになりました。実はパリに行った後、イタリアのミラノで少し働いたこともあったんですよ。日本に帰ってきてからの経験もあったので、フレンチではなくイタリアンをやることになっても、特に苦労はしなかったと思います。
――いつごろから、自分のお店を持ちたいという思いが芽生えたのでしょうか。
横山さん:新潟で働いている間もずっと独立のことは考えていて、地元の五泉で物件を探していたりしたんです。なかなか見つけられずにいたときに、仲の良い業者さんからここを紹介してもらいました。新潟の飲食店が中央区に一極集中するわけでもなくなってきたので、新津にお店を出してもいいかなと思ったんです。わざわざ来ていただいて楽しんでもらうにはぴったりの景色だと思いましたし。
――そうしてできたお店が「Ensemble」です。横山さんが、このお店をひとことで表すと?
横山さん:景色を眺めながら、コース料理をゆっくり楽しんでいただけるお店になっていると思います。いろんな方に親しんでもらえるように、フレンチとイタリアンの要素を組み合わせた料理をお出ししています。コースは金額ごとに2〜3種類ご用意していますよ。
――お料理をつくる中で、横山さんが大切にしていることを教えてください。
横山さん:新潟のものだけではなく、全国の美味しい食材を使って料理をご用意しています。パリから戻って、東京で働いていたとき、2年くらい築地市場で働いていて、ターレというトラックに乗って商品を運んだりしていたんですよ(笑)。そこでつながった業者さんとか、今までお取引していた業者さんから、自分が本当に美味しいと思った食材を仕入れて使うようにしています。料理はもちろん、お酒にもこだわっています。
――どんなお酒があるのでしょう、ぜひ聞かせてください。
横山さん:まず、ビールは飲食店にしか卸していない「ガージェリー」というビールをお出ししています。実はこのビール、新潟で作っているんですよ。ワインは、樽に入ったスパークリングワインをご用意しています。瓶に詰められたものよりも、鮮度が良いですし、新潟でも珍しいワインかな、と思っています。スパークリングの他にも、ワインをご用意しているんですけど、うちはほとんど自然派のワインを置いているんです。
――それにはいったい、どんな理由が?
横山さん:普段ワインを飲まない方でも、気軽に飲んでもらいたいんです。自然派のワインには、酸化防止剤をなるべく使わずに作られたものが多いので、次の日に残りにくいもあります。 ゴールデンウィークには、お昼からワインをボトルで開けて楽しまれている方もいらっしゃいましたよ。


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これからは、もっと多くの人に、
新津の夜も楽しんでほしい。
――お店は先月末にオープンしました。今のお気持ちはいかがですか?
横山さん:ひとりでお店をはじめることになってから、正直不安しかなかったし、今も不安ではあるんです。料理長として雇われていたときとは比べものにならないくらいのプレッシャーを感じて、胃が痛くなるときもあります(笑)。ゴールデンウィークはおかげさまでたくさんの方に来ていただけましたし、ありがたいことに予約も増えてきているので、ひと安心しています。
――横山さんのこれからの目標を教えてください。
横山さん:ランチに来てくださるお客様は増えてきたので、ディナーでも使ってもらえるように宣伝していきたいですね。この場所をまだ知らない方も多いと思いますし、夜の景色と雰囲気をたくさんの方に楽しんでもらえるように、発信していこうと思っています。
――最後に、読者の方にひとこと、お願いします!
横山さん:どんな方にも楽しく食事をしていただけるようなお店にしていきたいと思っています。新津駅からも近いので、お酒と料理をゆっくりと楽しんでいただけたら嬉しいです。「マチーシャの杜」で、お待ちしています。


Ensemble
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