Things

こだわり抜いた新潟のお米でおにぎりを握る「おにぎり組」。

古町通5番町に昨年、「おにぎり組」という名のおにぎり専門店が登場しました。お店の中に入ると、ショーケースには種類豊富なおにぎりがズラリと並んでいます。なかにはちょっと珍しい具が入ったものも……。今回は社長の笠井さんにお会いして、おにぎりへのこだわりやオススメについて聞いてきました。

 

 

おにぎり組

笠井 則克 Norikatsu Kasai

1968年新潟市西区生まれ。埼玉のアルミリサイクル会社で働いた後、家業の「株式会社カサイ」に就業し、1997年に社長就任。2022年古町に「おにぎり組」をオープン。趣味は30年続けているゴルフ。

 

アルミリサイクルの会社が、おにぎり屋さんに挑戦。

——笠井さんは元々飲食業をされていたんですか?

笠井さん:今回はじめて挑戦することになったんです。もともとは「株式会社カサイ」という、アルミリサイクルの会社を経営しています。日本各地から集められたアルミ資源を再生して、二次合金を生産販売している会社です。

 

——飲食業とはかけ離れた業種のようですけど、どうしておにぎり屋さんをはじめることに?

笠井さん:ずっと「飲食業をやってみたい」という夢があったんですよ。近年SDGsの動きが活発になってきたおかげでアルミリサイクル業が順調に売上げを伸ばしているので、挑戦するなら今がチャンスだと思って「おにぎり組」をオープンしました。

 

 

——数ある飲食業のなかで「おにぎり」を選んだのはどうしてなんでしょう?

笠井さん:最初は和食店をやろうと思ていたんです。でもコロナ禍でなかなか難しい状況になってきたので、テイクアウトできるものがいいと思いました。うちの工場は県外にもあるので、よその土地で食事をする機会が多いんですけど、そのたびに新潟のお米の美味しさを実感するんですよね。取引先に新潟産コシヒカリを贈って喜ばれることも多いので、そんなお米でおにぎりを作れば美味しくなるに違いないと思いました。

 

——古町でのオープンには何か理由があったんですか?

笠井さん:最初は県外の方々が多く利用する新潟空港でオープンする予定だったんですけど、残念ながら条件が合わずあきらめることになったんです。古町5番町は周辺にマンションや学校もあるし、年配の方もたくさん住んでいらっしゃるので、おにぎり屋があれば便利なんじゃないかと思いました。

 

とにかく、お米にこだわったおにぎり。

——「おにぎり組」のおにぎりは、どんなことにこだわっているんでしょうか。

笠井さん:いちばんのこだわりはやっぱりお米ですね。全国のいろんなお米を食べ比べたんですが、時間が経つと美味しくなくなるとか、ツヤツヤしているのに味がないとか、トータルで美味しいお米がなかなかなかったんです。そんななかで、やっぱり新潟産コシヒカリが美味しかったんですよね。ただ、新潟産だったら全部美味しいのかというと、そうでもない。同じ地域でも作る環境によってまったく違ってくるんです。

 

 

——お米ひとつとっても、こだわるとなかなか難しいんですね。

笠井さん:そうなんですよ。うちは西蒲区の農家さんと専属契約をして、そこから直接仕入れたコシヒカリを使っています。そのお米をガス釜で炊き上げて、ひとつひとつ手で握って、あと具材もひと手間かけて作るようにしているんです。

 

——たとえばどんな手間をかけているんでしょうか。

笠井さん:たらこは炙って香りを出すようにしていますし、筋子はできるだけ皮を取って生臭さを除くようにしています。昆布やおかかは自家製で、鮭も調理場でほぐしてから使うようにしているんです。

 

——食べやすくしたり、さらに美味しくしたりするためのひと手間なんですね。笠井さんのオススメのおにぎりはどれですか?

笠井さん:私としては新潟産ミネラル塩を使った塩むすびがイチ推しだったんですけど、思っていたほど売れないんですよね(笑)。だから一度お休みしてリニューアルを検討しているところです。人気があるのは鮭、筋子、おかべ、たまごですね。

 

——「おかべ」とか「たまご」とか、おにぎりの具では珍しいものがありますね。

笠井さん:「おかべ」というのは、おかかとベーコン、チーズ、マヨネーズが入ったものです。「たまご」は黄身の醤油漬けが入っていて、食べると卵かけご飯のような味わいを楽しめるおにぎりですね。

 

夢は、全国に新潟米おにぎりの美味しさを届けること。

——オープンしてみていかがでしたか?

笠井さん:来店数は見込み通りだったんですけど、ひとりひとりの客単価が思っていたより少ないですね。おまけにオープンのタイミングで具材の価格が一気に値上がりしてしまったので、苦戦しています(笑)

 

 

——それは大変ですね。

笠井さん:とにかく一度うちのおにぎりを食べてほしいので、オープンから30分間だけ30%引きにしてみたり、8のつく日を「半額デー」にしてみたりしています。そうすると売れるんですよ(笑)。でも、それはあくまでおにぎりの味を知ってもらう「お試し」の意味でやっているサービスとして考えています。

 

——じゃあ、軌道に乗るまでの期間限定ということなんですね。

笠井さん:そうですね。あと、この古町店をセントラルキッチンにして、駅前に2号店を出店する予定もあります。そしていずれは県外出店やフランチャイズ展開もやっていって、新潟米おにぎりの美味しさを全国に届けられたらいいですね。

 

 

 

おにぎり組

新潟市中央区古町通5番町623 よしひろビル 1F

025-311-4175

8:00-なくなり次第終了(土日祝日9:00-なくなり次第終了)

不定休

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
  • 部屋と人
  • She
  • 僕らの工場
  • 僕らのソウルフード
  • Things×セキスイハイム 住宅のプロが教える、ゼロからはじめる家づくり。


TOP