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燕市の隠れソウルフード「釜めし」発祥の店「釜めし松月」。

「燕市のソウルフード」と聞くと、まず燕系背脂ラーメンを思い浮かべる人が多いと思います。でも「釜めし」もソウルフードだということ、皆さんご存知でしょうか。今回は「燕市の釜めし発祥店」とされている「釜めし松月」さんを訪ねて、三代目店主の遠藤さんにお話を聞いてきました。

 

釜めし松月

遠藤 賢太郎 Kentaro Endo

1972年燕市生まれ。大学卒業後、新潟市の結婚式場で料理の経験を積む。25歳から「釜めし松月」で働きはじめ40歳で三代目店主となる。最近はジャズを聴くことにハマっている。

 

地元の人たちからも認識されていないソウルフード。

——釜めしが燕市のソウルフードだということを、最近になってはじめて知りました。

遠藤さん:昔から金属加工業の人たちを中心に、お祝いごとや大仕事が終わった後、商談の席なんかで食べられてきたそうです。地元の人たちにとっては身近過ぎて、釜めしがソウルフードっていう認識はほとんどないんじゃないかな(笑)

 

——「釜めし松月」さんは、燕市の釜めし文化発祥の店なんですよね。

遠藤さん:燕市で最初に釜めしを提供したみたいですね。私のおじいさんが一時期工場を経営していたこともあって、工場関係者の知り合いが多かったんです。そういった仲間達がたくさん飲みにきて、釜めしもクチコミで広めてくれたようです。

 

——創業は古いんでしょうか?

遠藤さん:昭和34年に創業しました。その前はヤスリの加工業や芸者の置屋など、いろいろな商売に挑戦していたようです。最後に酒場をはじめたところ、釜めしの評判が良かったので看板メニューになったんだそうです。

 

 

——遠藤さんは三代目なんですよね。最初から「釜めし松月」を継ぐ気持ちはあったんですか?

遠藤さん:実はなかったんです(笑)。東京で大学を送って、新潟に帰ってからは結婚式場の厨房で働いていました。大きな結婚式場だったので一日に十件以上の披露宴があったから、とにかく数をこなしていましたね。その頃のフットワークが今、生かされていると思います(笑)

 

——お店を継ぐ決心をしたのはどうしてなんでしょうか?

遠藤さん:おじいさんや親父が続けてきたお店が、地元から無くなってしまうのはもったいないと思ったんです。それで25歳のときに家業の「釜めし松月」で働きはじめて、40歳くらいで三代目として店主を受け継ぎました。

 

釜めしを味変させる、意外なトッピングとは。

——「釜めし松月」さんの釜めしには、どんな特徴があるんでしょうか。

遠藤さん:カツオと昆布でダシをとった醤油ベースの味付けという、創業当時の味を守り続けています。近所に市場があって新鮮な食材が手に入りやすいので、できるだけいい食材を使うように心掛けています。

 

——代々続いてきた老舗の味なんですね。

遠藤さん:変わった味わいを楽しみたい方には、プラス50円でバターをトッピングすることができます。釜めしに混ぜて食べていただくと、ピラフみたいに味変することができて美味しいんですよ。そちらもぜひ試してみていただきたいですね。

 

 

——へ〜、それは気になりますね。ところで、釜めしを作るときはどんなことに気をつけているんですか?

遠藤さん:これはもう火加減と時間ですね。具材によって火加減や時間が変わってくるので、タイマーを目安にしながら自分の目で炊き具合を確認しています。

 

——おすすめの釜めしや料理があったら教えてください。

遠藤さん:人気がある釜めしは「五目釜めし」と「ほたて釜めし」です。その他、豚ロースを焼き上げてケチャップで召し上がっていただく「トンテキ」や、卵をまるまるトッピングした「グラタン」も50年近く変わらない味の人気メニューです。

 

常連のお客様に助けられて続いてきた、老舗。

——お客さんにはどんな方が多いんでしょうか?

遠藤さん:お座敷もあるので、夜や休日にはご家族、ご夫婦、カップルで来られる方が多いですね。平日のお昼は地元の会社や工場の方が、県外のお客様と一緒にご来店くださいます。

 

——食事を楽しみに来る方が多い印象ですね。

遠藤さん:そうですね。だから、お客様には居心地よく過ごしていただけるよう、接客やサービスには気を遣っています。ただ、釜めしはご注文をいただいてから炊きはじめるので、注文が重なるとご迷惑をお掛けすることもありますね。

 

——炊き上がるまでに時間がかかりますもんね。

遠藤さん:そうなんです。多勢のお客様から一度にご注文いただくと、もう大変ですね。その反面、お待たせすることなくスムーズにお店を回せると、とてもうれしいんですよ。待ちたくないお客様には電話でのご予約をお勧めしています。

 

 

——注文が重なる以外に、大変なことってありますか?

遠藤さん:リーマンショック、東日本大震災、7.13水害といった、社会状勢や災害に影響を受けることですね。今は新型コロナの影響を受けています。そんなときでも来てくれる常連のお客様には助けられていますね。本当にありがたいです。

 

——コロナ禍の影響も少なからずあるんですね。

遠藤さん:そうですね。少し前から、釜めしはもちろん、オードブル、弁当といったお持ち帰りメニューをはじめたんですが、今後はもっとアピールして充実させていきたいと思っています。燕市の釜めし文化についても、もっと多くの人たちに知ってもらいたいですね。

 

 

 

釜めし松月

燕市桜町227

0256-62-4075

11:00-14:00/17:00-22:00

月曜休(祝日の場合は翌日)

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。

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