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本格フレンチを気軽に楽しめる、亀田の「カメダバルkomaru」。

今年1月、亀田にオープンした「カメダバルkomaru」。リーズナブルな価格で本格的なフレンチベースの料理やその他幅広いジャンルの料理が気軽に楽しめるレストランです。今回は、オーナーでシェフの丸山さんに、オープンまでの経緯やお店のコンセプトなどについていろいろお話を聞いてきました。

 

カメダバルkomaru

丸山 美弥 Miya Maruyama

1993年生まれ。新潟市江南区出身。幼い頃から食べるのが大好き。東京での修行を経て2021年1月に「カメダバルkomaru」をオープン。

 

食べるのが大好きだった、幼少時代。

――丸山さんはいつ頃から料理に興味を持ち始めたんですか?

丸山さん:小さい頃は料理がすごい好きって感じではなかったんですけど、じいちゃんが食堂をやっていたのと、家の隣にお寿司屋さんがあって、常に厨房が身近にあったんですね。あとは食べるのが大好きだったので、きっと何かしら食に関する仕事に就くだろうなっていうのはずっと思ってました。

 

――おじいさんのお店はどんなお店だったんですか?

丸山さん:じいちゃんのお店はラーメンメインの食堂みたいな感じでした。よく泊まりに行ったりお店に行ってご飯食べてました。掃除を手伝ったり、厨房でも遊んでました(笑)。小さい頃はよく「すごい大食いだ」って言われてましたね。

 

――食べるのがお好きだったんですね。じゃあ進路を決めるときは、当然のように料理が選択肢に?

丸山さん:そうですね。それで、新潟にある料理の専門学校に行きました。栄養士みたいな座り仕事より、自分で身体を動かして料理を作りたいって気持ちがありましたね。じいちゃんに進路を相談したら応援してくれたのも大きかったです。家で料理して家族に喜んでもらったりするのも好きだったので、直接人に感謝される仕事がいいなって思っていたんです。

 

フランス料理店でのバイトをきっかけに、料理の世界にのめりこむ。

――専門学校に入ってからはどうでしたか?

丸山さん:最初はカフェ学科に入ったんですよ。お洒落だったので(笑)。でも洋食屋さんでアルバイトを始めたのをきっかけに、フランス料理に興味を持つようになって、「本格的にやりたい」って思いました。それで2年生になる前にシェフ学科に転科の希望を出して、そこからは西洋料理に絞って学ぶようになりました。

 

――フレンチのどんなところに魅かれたんですか?

丸山さん:フランス料理って高級なイメージあると思うんですけど、私は一般家庭で食べられているような郷土料理に最初は興味を持ったんですね。例えば「アッシ・パルマンティエ」っていう料理があって、牛ひき肉とマッシュポテトのチーズ焼きなんですけど、「フランス人って毎日こんな美味しいの食べてるんだ」って思ってどんどんハマっていきました。

 

――けっこういろんなお店で経験を積まれたんですか?

丸山さん:在学中は新発田の本格フレンチレストランや東京のビストロなどにインターンにも行ってたくさん良い経験をさせてもらいました。東京のお店はフランスの郷土料理をリーズナブルに提供しているお店で、ボリュームが多くて美味しかったですね。

 

――やっぱり東京での経験は大きかったですか。

丸山さん:新潟は当時まだそんなにフランス料理店が多くなくて、フランス料理やるなら絶対東京に行きたいなって思ってたんです。休みの日にもいろいろ食べに行ったりできるし、フレンチレストランのシェフがやってる講習とかも多くあって、常に学べる環境が整っていると思ったので。東京行って刺激的な環境に身を置きたかったですね。

 

 

――ちなみにどんなお店だったんですか?

丸山さん:そこは基本フレンチベースで、フルコースもやってたり、アメリカンのサラダとかサンドイッチもやってたり、パスタもやってるような幅広いジャンルのところで。ここならフレンチも学べるしいろんな料理の基礎を学べると思ったので就職しました。

 

――期待通りでしたか?

丸山さん:シェフが本格フレンチで働いていた方だったので、ソースとか調理法とかを丁寧に教えてもらいました。ひとつのベースのソースからアレンジして何種類ものソースを作ることができたり、とても勉強になりましたね。そこでは姉妹店も含めて、5年くらい働いて。入社当初は葉っぱちぎってスープのカットして、その後はサンドイッチとサラダとデザートばっかり作ってましたけど、3年くらいでお肉とお魚のメイン料理を任せてもらうようになりましたね。

 

「ピンチはチャンス」ということを実感した修業時代

――3年でメインを任せてもらえるってけっこうすごいですよね?

丸山さん:上の人が一気に抜けたのもあってメイン任されるの早まったんだと思います(笑)。でもそこで「ピンチはチャンスだ」って言葉を実感しました。急に仕事がまわってきて辛くて大変だったんですけど、今思うとありがたい経験をさせてもらったなって思います。普通、3年やったくらいじゃなかなかメイン任せてもらえないんで。

 

 

――けっこう辛かったんですか?

丸山さん:大変さより充実感が上回っていたので、辛かったですけど嫌だとは一度も思いませんでした。ランチは毎日、日替わりだったので試行錯誤の連続でしたけど。今日は仔羊もも肉ロースト、明日はローストビーフ、じゃあその次の日は豚肩ロースみたいな感じで毎日変わって、さらにそれに合うソースと付け合せを朝とか前日の夜に考えてました。でもそうやっていくうちに、お客さんとか上司の反応を見ながら、さらに良くするにはどうしたらいいかと考える楽しさも学びました。

 

――その後、他にはどんなお店で経験を積まれたんですか?

丸山さん:高級フレンチのレストランも経験してみたいと思って、一つ星のフレンチレストランでも約1年間働きました。前の店とは扱っている食材から何からまったく違って、とにかく繊細で丁寧な仕事を求められました。夜のコースは料理だけで平均1万円するようなお店だったので、細部にもすごく手間と時間をかけていました。仕込みの仕方や食材の使い方、盛り付けの美しさに対するこだわりも強かったです。シェフがフランス人で、フランスの方とたくさん触れあうことができて、フランスのこともさらに好きになって、改めてこの仕事が面白いなって思うことができました。

 

フランス渡航断念と、キッチンカーとの出会い。

――独立を考え始めたのはいつくらいからですか?

丸山さん:そのお店の後にホテルで1年半くらい働きました。このあたりから経営のことも興味を持ち始めましたね。ホテルだと労働時間がしっかりしていて、自分の時間が倍ぐらいに増えたんです(笑)。だから興味のあった英語とフランス語と経営の勉強をしました。

 

――ん、海外進出、考えてましたよね?(笑)

丸山さん:本当はフランスに行きたいなって思ってたんです。でもそれが新型コロナで崩れてしまったんですよ。ホテルは2ヵ月休業になって、きっとしばらく海外いけないし、東京もどうなるか分からないって感じになりましたね。そんなときに低資金で始められるキッチンカーを知って、やってみようって思ったんです。でもやるなら東京は固定費が高すぎるので、新潟の実家に戻ったら生活費を抑えられるし、とりあえず新潟いったん帰ろうって感じで戻ってきました。

 

 

――それがいつ頃ですか?

丸山さん:去年の夏に新潟に帰省して、キッチンカーと、仕込みと営業ができるような場所を探しはじめました。でもなかなかいい場所が見つからなくて、冬になっちゃったんです。キッチンカーは12月頃にもう稼働できるような状況にはなってたんですけど、仕込み場所がなかなか見つからなかったんですね。さらに大雪とかもあってキッチンカーでも身動きとれない状態が続いたので、まずはバルをオープンしようって思ったんです。さすがにそろそろお金稼をがないとってのいうもありましたし(笑)。キッチンカーは落ち着いたらスタートしようって思ってて、やっと一昨日になってデビューできましたけど(笑)

 

――オープンの場所にはこだわりがあったんですか?

丸山さん:私は亀田が地元なので、亀田でオープンしたい気持ちが強かったです。でも最初は東区とか中央区にもエリアを広げて探したりもしました。それでもここだって場所がずっと見つからなくて、時間だけが過ぎていってたんですけど、結局いいご縁があって実家のすぐそばに場所が見つかったんですね。ほんと、妥協せず粘ってよかったです。

 

地域の人に支えられているので、料理で恩返しをしていきたい。

――オープンされてからはどうですか?

丸山さん:地元の人に支えられて助かっています。みんな人を呼んできてくれるのがすごいありがたいですね。「美味しいから」って紹介してくれて、口コミで広がるのが嬉しいです。だから料理で恩返しじゃないですけど期待に応えていけたらなと思ってます。フレンチって堅いイメージありますけど、もっと気軽に立ち寄って使ってほしいですね。

 

 

――料理も気軽に楽しめるようなものが多いですか?

丸山さん:今まで経験してきた中で、お酒に合う手軽につまめるような料理を中心にお出ししています。ひとつひとつしっかり手をかけて作って、既製品はなるべく使わないようにしていますね。あとは顔が見える方の食材で作りたいので、新潟の食材を使うようにしています。

 

――お値段もだいぶ安い気がするんですが……。

丸山さん:「安すぎる」ってよく言われるんですけど、バルですし、あんまり高いって思われたくないのと、何回も利用してもらいたいって思って、この値段にしています。特別な日に来るというよりは、日常的に気軽に来てもらいたい思いが強いので。

 

――フランス料理以外も出しているんですね。

丸山さん:フレンチバルみたいな感じでやってますけど、あまりジャンルにはこだわりすぎないようにしています。自分の経験して培ってきたものでうまく表現していきたいなって思います。フレンチって言っちゃうとどうしても堅苦しくなっちゃうのもあるし、自由度が減っちゃうのも嫌なんですよね。だし茶漬けがあったりとか、チャーシューご飯があったり。チャーシューも低音調理で自分で作ったりしてるんですよ。

 

――今後の展開としてはどういったお店にしていきたいですか?

丸山さん:地域ともっと密に関わって、たくさんの人と一緒にいろんなイベントをしたいなって思ってます。キッチンカーも今後は定期的に週2回くらいは出店して、それに加えてイベントには積極的に参加していくつもりです。キッチンカーでは、あがの姫牛を使ったローストビーフ丼、チャーシュー丼、キッシュ、牛すじ煮込みとドリンクを考えてますけど、メニューは固定しないで、ときと場合によっていろいろ変えていきたいなとは思ってます。

 

 

カメダバルkomaru

新潟県新潟市江南区東船場4-2-11

025-383-6779

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