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給食材料の会社がはじめた、卸団地のお弁当屋さん「和縁」。

新潟市東区の竹尾にある「新潟卸団地」。卸売り問屋などの会社がたくさん集まるこの地域に、昨年新しくお弁当屋さんがオープンしました。そのお店の名は「和縁(わえん)」。とにかく価格がリーズナブル。さらにお弁当だけじゃなく、特別なカレーパンも売っています。いったいどんなお店なんでしょうか。「和縁」店長の宮崎早苗さんにいろいろとお話を聞いてきました。

 

 

和縁

宮崎 早苗 Sanae Miyazaki

新潟市北区生まれ。新潟市内の歯科医院に歯科助手として7年勤務。2代目社長・宮崎伸洋さんとの結婚を機に「株式会社 給材」に入社。現在は取締役として業務全般に関わり、「和縁」の店長としてお店を切り盛りしている。

 

給食材料の会社が米粉で作るカレールゥに挑戦。

——今日はよろしくお願いします。いろいろお話を聞かせてください。

宮崎さん:どうしよう。私、取材すっごく苦手なんですよ(笑)

 

——大丈夫です、リラックスしてください(笑)。まず、こちらのお弁当屋さんは「株式会社 給材」という会社に併設されてますよね。どういう関係なんですか?

宮崎さん:「株式会社 給材」が「和縁」を運営しているんです。

 

 

——その「株式会社 給材」さんってどんな会社なんですか?

宮崎さん:学校給食用の食材を、学校や保育園に卸売りしている会社です。1968年に創業しました。あとは給食用の食材の他に、米粉を使ったカレーやシチューのルゥ、レトルトカレーなどを販売しています。

 

——米粉を使ったカレーって珍しいですよね。

宮崎さん:小麦粉を使っていないカレーとしては日本で初めてですね。新潟県が米の消費拡大のために「米粉を使いましょう」っていうキャンペーンを始めたんです。「株式会社 給材」ではかなりの数のカレーを学校へ卸していたので、カレーの原料に使う小麦粉を米粉に変えれば消費拡大のお手伝いになると思ったんです。そこで茨城のメーカーに依頼して開発を始めたんですが、完成まで本当に苦労したんです。

 

 

——どんなところが一番大変でしたか?。

宮崎さん:小麦粉と米粉ではまったく性質が違ったんです。何度か試作品が上がってきたんですけど、最初の頃は食べられたものじゃありませんでした(笑)

 

——そうだったんですね。でも試行錯誤の甲斐あって、日本で初めて、米粉を使っていないカレーが生まれたんですね。

宮崎さん:はい。学校給食はもちろんですけど、その他に「日本のこだわりおいしいカレー」「おうちで学校給食」といったシリーズでも単品で販売しています。学校給食として子供が食べるものですので、国産、地産、添加物を使っていない原料にこだわった、安心安全な商品です。

 

フードロスや地域貢献のために始めたお弁当販売。

——給食材料の会社が、隣にお弁当屋さんを始めたのはどうしてなんですか?

宮崎さん:きっかけは新型ウイルス感染症による休校なんです。昨年の3月に学校が休校になって、学校給食もストップしてしまったんですよ。休校中の子どもたちのお昼ごはんに悩んでいる親御さんも多かったし、うちの会社も食材のストックを抱えていたので、お弁当を作って2週間販売することにしたんです。

 

——なるほど、そういうことだったんですね。お弁当はどこで作っているんですか?

宮崎さん:会社にサンプル料理を作るための調理室があるんです。

 

——お弁当を売ってみて反響はどうでしたか?

宮崎さん:最初は会社の玄関に長テーブルを出して、地域貢献のつもりで200円から300円くらいで販売したんですよ。お買い上げいただいたお客様に「ありがとうございます」って頭を下げると、お客様も「ありがとうございます」って頭を下げてくださるんです(笑)。お互いにお礼を言い合っていましたね。その後、5月にもう一度お弁当の販売をしたんですけど、そのときはさすがに値上げさせてもらいました。200円だったお弁当を250円くらいで。

 

——たったの50円アップですか(笑)

宮崎さん:給食の食材はまとまったケースで仕入れた中から、児童の数に合わせて出荷しているので、どうしても余りが出るんです。それが年間でかなりの食材がフードロスになるんですよ。その食材が回転することで捨てずに済みますし、地域貢献になるんですから、リーズナブルな価格で提供させてもらったんです。

 

——「和縁」として本格的に営業することにしたのはどうしてなんですか?

宮崎さん:5月のお弁当販売が終わるときに、お客様から「続けてほしい」っていう声が多かったんです。社内でも、「この先、もしも学校がリモート授業になって給食がなくなったらどんな事業をやったらいいか」というアンケートを取ってみたんです。その結果多かったのが、お弁当やカレーパンの販売だったんですよね。それで昨年9月から「和縁」をオープンしたんです。

 

人気のお弁当や、米粉を使ったカレーパン。

——今はどんなお弁当を販売しているのでしょうか。

宮崎さん:一番人気があるのは「からあげ弁当」ですね。「株式会社 給材」のテーマが「お客様も社員もわくわくさせる」なんですけど、お客様にわくわくしてもらえるように、このお弁当は塩味、醤油味、カレー味、油淋鶏(ユーリンチー)味っていう感じで毎日味付けを変えているんです。

 

——毎日変わると、確かにわくわくしますね。他にはどんなお弁当が人気ですか?

宮崎さん:「ステーキ弁当」も人気がありますね。

 

——ん、「ステーキ弁当」が550円!? ……どんなお肉を使っているんですか(笑)

宮崎さん:「ステーキ弁当」も「ローストビーフ丼」も、ちゃんとしたオージービーフを使っていますよ(笑)。お肉だけじゃなくてお米も新潟県産米を毎週精米して使っているので、とても評判がいいんです。

 

 

——ところで、お弁当だけじゃなくてカレーパンも売っているんですね。

宮崎さん:「米カリーP」っていう商品です。米粉で作ったカレーを米粉で作った生地で包んでいるので、見た目はカレーパンですけど、米粉をたっぷり使ったカレーライスとも言えます。もともと卸売りするために作ったもので、イベントで販売してみたら大評判だったんです。2018年に開催された「第8回米粉フェスタinたいない」ではグランプリを獲得しました。

 

——おお、すごい。けっこう前から売っていたんですね。

宮崎さん:イベントでの販売だけで店舗はなかったので、いつかカレーパンのお店をやりたいとは思っていたんですよ。今回「和縁」をオープンしたことで「米カリーP」の店舗販売も実現することができました。

 

お弁当屋さんや給食食材の会社として、今後取り組むこと。

——今後はどんなふうに展開していこうと思っていますか?

宮崎さん:「和縁」としてはカレーパンのバリエーションを増やしていきたいですね。ギフトボックスを作って、新潟の手土産として県外へも持っていけるようにする予定です。

 

——なるほど。給食事業の方はどうですか?

宮崎さん:安全安心なものをお届けするということにこだわりながら、地産地消にもっと特化していきたいですね。二酸化炭素の削減に向けてフードマイレージにも力を入れて取り組んでいきたいと思っています。

 

 

 

 

和縁

〒950-0867 新潟市東区竹尾卸新町801-5 株式会社 給材 1F

090-8494-1858

10:30-16:30/土曜(カレーパンのみ)9:00-12:00

日祝日・年末年始休(2月は土曜休)

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