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三条市「[et]エト焼き菓子店」のお菓子は、贈り物にピッタリ。

三条駅近くの住宅街にたたずむチタンアクセサリーショップ「レジエ」。その中に焼き菓子のお店が入っていること、皆さん知っていましたか? その名も「[et]エト焼き菓子店」。お店の棚にはパウンドケーキやクッキーといった馴染みのあるお菓子から、見慣れない名前の珍しいものまで並んでいます。今回は店長の前山さんに、お菓子づくりのこだわりやお店をはじめるまでの経緯など、いろいろとお話を聞いてきました。

 

 

[et]エト焼き菓子店

前山 聡子 Satoko Maeyama

1978年三条市生まれ。高齢者施設で管理栄養士として3年間働いたのち、三条で別の仕事をしながら、東京にあるお菓子の学校「コルドンブルー」に通いフランス菓子の基礎を学ぶ。2020年9月に両親が経営するアクセサリーショップ「レジエ」内で「[et]エト焼き菓子店」をオープン。いちばんの趣味はお菓子作りだが、登山やクライミングなど身体を動かすことも好き。

 

会社に勤めながら、休日になるとお菓子を習いに行く日々。

――前山さんは以前からお菓子や調理の仕事をされていたんですか?

前山さん:そうではないんです。大学は栄養学科にいて、そこで資格を取って3年間は管理栄養士の仕事をしていたんですけど、実際に調理の仕事をしたことはありませんでした。

 

――管理栄養士って、給食とかの献立を考えるお仕事っていう認識であっていますか?

前山さん:そうです。現場で作るのではなくて、献立表を作って栄養バランスを考える仕事です。私は高齢者施設に勤めていたので「こういう栄養素を多く摂るといいんだよ」とか「これを食べすぎるとだめだよ」とか、入居者の方にお話していました。

 

 

――その当時からプライベートでお菓子作りはされていたんでしょうか?

前山さん:家でお菓子作りはずっとしていましたね。やっぱり自分で作ることが好きだったので、栄養士の仕事をやめて、別の仕事をするようになってからは、週末になるとお菓子の学校へ通うようになりました。

 

――それはどんな学校だったんですか?

前山さん:「コルドンブルー」っていうフランスが本場の学校があるんですけど、その東京キャンパスでフランス菓子を基礎から勉強していました。先生が作っているところを見て、レシピには分量しか書いてないから工程については自分でメモをして、午後はそれを実際に作って……っていう。当時は三条で仕事をしていたので、毎週土曜日になると新幹線の始発で東京に行って、時間が余ったら有名店の食べ歩きをして帰ってくるという生活を1年半していました。

 

――なかなかハードにしっかりと勉強されていたんですね。大変ではなかったですか?

前山さん:好きなことだから苦じゃなかったんだと思います。それよりも、私が作って持って帰ってきたお菓子を食べてくれていた人のほうが大変だったと思います(笑)

 

自分の作るお菓子で、人と人をつなぎたい。

――このお店をはじめることになったきっかけを教えてください。

前山さん:お店をやりたいとは前から思っていたんですけど、自分で切り盛りするのって簡単なことじゃないから、ずっとふんぎりがつかないでいたんです。「レジエ」は両親が経営しているんですけど、工場を新しくするってなったときに、「お客さんがお菓子を食べたりコーヒーを飲んだりしながらアクセサリーを見られたらいいよね」っていう話になったんです。親は私がお店をやりたがっていることを知っていたので、「やったらどう?」って。

 

――学校ではいろんなお菓子の作り方を学ばれていたと思うんですけど、焼菓子のお店にされたのはどうしてですか?

前山さん:ギフトとしても持っていってもらえるように、「かたちが崩れないもの」というのがありました。あと私、果物がいっぱい入っているパウンドケーキが好きで、いろんなお店のものを食べてきたんですけど、このあたりだとそういうものを作っているお店がなかったので、季節の果物を取り入れた焼菓子を作ろうと思いました。あ、生菓子のデコレーションが苦手なのも理由のひとつです(笑)

 

 

――お店の名前にはどういった思いが込められているんでしょうか。

前山さん:「et」はフランス語で「&」っていう意味なんです。お菓子を通して人とつながれたらいいなっていうのと、人から人へというか、ギフトとして貰ったその人も笑顔になってほしいなと。自分の作るお菓子が接続詞的な役割を果たせたらいいと思ってこの店名にしました。

 

身体にいいものを作ろうと思うのは、栄養士の経験があるから。

――いろんな種類の焼菓子がありますね。おすすめはどれですか?

前山さん:人気なのはフロランタンとレモンケーキです。私が特に好きなのはレモンケーキとブランデーケーキですね。ブランデーケーキは男女問わず食べて欲しいです。お酒もきいてるし、男性の方も食べやすいかなと思ってずっと置いています。レモンケーキは、自家製のレモンピールを刻んで入れています。お店をはじめる前からずっと「こうしたらもっとおいしいかな」とか考えてレシピを変えながら作っていたものなので、ぜひ食べて欲しいですね。そうやって試行錯誤して作ったものが人気になるのはうれしいです。

 

――お菓子は季節ごとに変わるんでしょうか?

前山さん:入れ替えています。パウンドケーキには季節の果物を入れているし、クッキーは冬になったらココアや抹茶、チャイとか濃いめの味にしたり、ラベンダーの時期にはラベンダーを入れたりします。

 

――あの、気になっていたんですけど、棚に並んでいる「コンフィチュール」って、見た目はジャムみたいですよね?どういう違いがあるんでしょうか?

前山さん:ジャムはペクチンを使ってゼリー化したもので、コンフィチュールは砂糖に果物を浸透させて果汁を煮詰めて作るので、果物のかたちが残っているものになります。コンフィチュールの方が短時間で煮詰めるので果物の色を綺麗に残せるんです。でも用途としてはジャムといっしょですね。パンに塗ったり、ヨーグルトに入れたり。

 

 

――なるほど。お菓子を作る上でこだわっていることはありますか。

前山さん:できるだけ身体に優しいものにしようと思っていて、全粒粉を使ったり、砂糖はグラニュー糖を使っているものもあるんですけど、できるだけきび砂糖やブラウンシュガーだとか、白く精製していないものを使ったりしています。あと果物は無農薬のものを使うようにしています。

 

――小さなお子さんでも安心して食べられそうなお菓子も多いですね。全粒粉のクッキーだとか。

前山さん:それは、私自身、2歳の子どもがいるので、食べさせたいなと思って作るようになりました。まだ小さいのでいっぱいはあげられないんですけど、試作して、食べてくれなかったら「あ、これはダメなんだ」と思って配合を変えて、また食べさせての繰り返しでした(笑)

 

――そうだったんですね(笑)。お菓子作りには、管理栄養士の経験も影響しているんでしょうか?

前山さん:そうかもしれないですね。自然と「身体にいいものを作ろう」って思うのは、昔から身に着いているようなところがあるんです。

 

 

――前山さんがお店をやっていて嬉しいのはどんなときですか。

前山さん:お客さんが「美味しかったから」ってまた買いに来てくれたときですね。最初は「ちょっと高いわよね」って言って、試しにジャムを1個だけ買っていった方がいたんですけど、新しい種類のものを出すと毎回取り置きの連絡をくれるようになったんです。

 

――これから作ってみたいお菓子はありますか?

前山さん:果物をメインにしたお菓子を作りたいです。いつもはケーキに使っている自家製のレモンピールやオレンジピールにチョコをかけたものとか。あとは「パート・ド・フリュイ」っていう、果物の果汁をペクチンで固めたゼリーみたいなものとか。ホワイトデーに出したらカラフルでかわいいなと思っています。

 

――最後に、前山さんの夢を教えてください。

前山さん:お店をオープンしたときに、Thingsさんに取り上げてもらうっていうのと、好きな雑貨屋さんにお菓子を置いてもらうっていう、ふたつの夢があったんです。どちらも叶ったので、今は新しい夢を模索中です。せっかくこういう場があるので、お菓子を食べながら何かできるような、ワークショップみたいなことができたらいいなと思っています。

 

 

「Thingsさんに載せてもらうことがひとつの夢だったんです」とお話してくださった前山さん。取材中もいろいろな場面で協力してくださいました。そのあたたかいお人柄に、お菓子を買うためだけではなくて前山さんに会うためにお店に来られるお客さんもきっと多いんだろうな、と思いました。自分へのご褒美や大切な人へ贈るお菓子を買いに、ぜひ一度「[et]エト焼き菓子店」に足を運んでみてください。

 

 

[et]エト焼き菓子店

三条市南新保6-16

050-3704-9450

10:30-15:00

水、木、金、第三土曜日に営業

 

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