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古着の魅力に触れるきっかけになりたい、長岡市の「Fio」。

長岡駅大手口から徒歩数分のところに「Fio(フィオ)」という古着屋さんがあります。お店を営むご夫婦がそれぞれセレクトした、世界各地、幅広いジャンルの古着が並びます。「古着好きというより、服好きの人に来てほしいんです」という店主の佐藤さんにお話を聞いてきました。

 

 

Fio

佐藤 香織 Kaori Sato

兵庫県生まれ。兵庫や東京の古着屋さんで働く。東京にいた頃に魚沼出身の旦那さんと結婚し、長岡へ移住。2020年、旦那さんと一緒に長岡駅前で古着屋「Fio」をオープン。

 

「私だけの一点もの」がたまらない。

――佐藤さんはどういう経緯で、長岡で古着屋さんをはじめることになったんでしょう?

佐藤さん:私は兵庫の生まれなんですけど、東京で働いていたときに出会った旦那さんが魚沼の出身で。長岡に引っ越してくることになったときに、ふたりでこのお店をオープンすることになったんです。

 

――ふたりとも、以前からアパレルのお仕事をされていたんですか?

佐藤さん:私はずっとアパレルで、兵庫とか東京の古着屋を何店舗が経験しました。旦那さんはバイヤーをやっていて、仕事で海外に行ったりしていました。付き合ったときからお互いに「お店をやる」っていう夢があって、私は古着屋がやりたかったので「じゃあ、やるなら服のお店だね」って話していました。

 

――念願叶ってはじめられたお店だったわけですね。佐藤さんは古着のどういうところが好きですか?

佐藤さん:中学生ぐらいの頃からずっと古着が好きなんですけど、やっぱり人と被らないところですかね。「私だけの一点もの」っていうのがたまらないですよね(笑)

 

古着に興味のある人が、踏み出せるようなお店に。

――「Fio」はどんなコンセプトではじめた古着屋さんなんでしょうか。

佐藤さん:私も旦那さんもお互い古着が好きなので、もともと古着好きな方が来てくださるのもすごく嬉しいんですけど、古着にちょっとだけ興味がある人とか、これから挑戦してみたいと思っている方が踏み出せるお店にしたくって。古着好きというか、服好きの方に来てほしいなって思っています。

 

――古着を着てみたいけど挑戦できずにいた人のきっかけになりたいと。お店に置くアイテムはおふたりでセレクトしているんですか?

佐藤さん:そうです。私が主にレディースをピックしていて、旦那さんがメンズ担当というふうに分かれています。

 

 

――お店に置くアイテムを選ぶときに、意識していることってありますか?

佐藤さん:「古着をこれから着てみたい」と思っていても、品揃えがこてこてしすぎちゃっているとなかなか踏み込みづらいと思うので、そういう方でも買いやすいようなシンプルなものから、ちょっとくせのある派手なものまで幅広く揃えるようにしています。ジャンルがあまり狭くならないように意識していますね。

 

――幅広く置いてあると、誰でも自分のビビっとくるものが見つかりそうですね。

佐藤さん:店頭の商品はアンティークからリメイクアイテムまで、いろいろな視点でセレクトしています。ただ並べるだけじゃなく何と合わせるか、どうやって着たらいいかを提案できるよう心掛けています。そこからイメージしてもらえたら嬉しいですね。

 

 

――お客さんからも「古着に挑戦してみたくて」って相談されることは多いですか?

佐藤さん:多いですね。大学を卒業したぐらいの歳の方から40代ぐらいのママさんパパさんまでいらっしゃるので、最初に思っていたよりもお客さんの層が幅広くって。「この歳なんだけど、どう古着を着ればいいかな」とか「古着を着てみたいけど大丈夫かな」みたいな相談を受けることがあります。

 

――古着以外の服とも合わせやすそうなアイテムも多いですよね。

佐藤さん:そうですね。全身古着じゃなくても、下は既製品のデニムで上だけ古着のブラウスを合わせるとか。1つでも古着のアイテムを取り入れてもらえたらいいですね。

 

――ちなみに店名の「Fio」ってどういう意味なんですか?

佐藤さん:お店を通じていろんな人とつながれたらいなと思っていました。いい言葉がないか探していたところ、イタリア語の「filo(糸・つながり)」という言葉を見つけて。私がジブリ好きなこともあり、すぐに「紅の豚」に出てくる「フィオ」が浮かびました。なので「Fio」は「つながり」という意味を持たせた造語です。

 

長岡の町に、古着を着た人が増えていったら嬉しい。

――古着屋さんをやっていて面白さを感じるのはどんなときですか?

佐藤さん:ずっと面白いんですけど、それまでは挑戦してこなかったアイテムに踏み込んだ方とかが、また次に来てくれたときに、どっぷり古着にハマっちゃっていたりすると「いいきっかけになれて良かったな」って、嬉しくなりますね。

 

――古着の魅力をもっといろんな方に知ってほしいっていう思いがあるんですね。

佐藤さん:初めて長岡に来たとき、ワンピースの方がぜんぜんいなかったんですよね。スキニーとかデニムを履いている方が多くて、私の格好がけっこう浮いちゃっていて。でも最近はお店が増えたっていうのもあると思うんですけど、古着を着ている方が長岡にも増えてきて、町で古着の方を見かけると嬉しくなるんです(笑)。もっと長岡の町に、古着を着る方が増えていったらいいなって思います。

 

 

 

Fio

長岡市殿町1-5-23 矢野ビル1F

TEL:0258-89-8458

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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