人生を豊かに変えるフラの楽しさを伝える「フラスタジオ・ラウレア」。
カルチャー
2024.04.06
趣味を通して人生が変わる経験をした人も多いのではないでしょうか。三条市にある「フラスタジオ・ラウレア」を主宰している長谷川さんもそのひとり。フラとの出合いで人生が豊かになったことから、多くの人にその魅力を伝えようとスタジオを開いています。そのスタジオにお邪魔して、レッスンが終わったばかりの長谷川さんからフラの魅力についてお話を聞いてきました。


フラスタジオ・ラウレア
長谷川 由里子 Yuriko Hasegawa
1965年新潟市東区生まれ。トリミングの専門学校を卒業した後、トリマーの講師として勤務。趣味が高じて東京やハワイでフラを学びはじめ、インストラクターとして独立し三条市で「フラスタジオ・ラウレア」を開設する。温泉めぐりが趣味で、お気に入りの温泉宿は鷹ノ巣温泉の「喜久屋」。チワワを飼っている愛犬家でもある。
フラと出会って人生が変わった運動音痴の女性。
——今日はレッスン終わりでお疲れのところ、取材に応じていただきありがとうございます。生徒さんたちと踊る姿が楽しそうでした。
長谷川さん:ありがとうございます(笑)。学生時代の部活動みたいに、みんなで楽しんでいるんです。
——長谷川さんはどのようにフラと出合ったんでしょうか?
長谷川さん:あるとき、たまたま聴いたハワイアンミュージックの心地よさに惹かれて「こんな曲で踊ってみたら気持ちいいだろうな」と思っていたんです。そしたら友達が新潟にできたばかりのフラスタジオに通うというので、私も一緒に習いはじめました。
——フラをはじめてみて、どうでした?
長谷川さん:もう、楽しいだけでしたね。私は子どもの頃から運動が大の苦手だったんですけど、そんな自分でも音楽に合わせて踊ることができたのがとっても嬉しかったんです。週に1回のレッスン日が待ちきれないくらいでした(笑)

——そんなにハマっちゃったんですね(笑)
長谷川さん:そうなんですよ。そのうち有名なフラの先生が新潟校を開設したので、そちらのスクールに通いはじめたんですけど、先生はときどき新潟に来てレッスンをするくらいだったので、それでは物足りなくて東京に通って先生のレッスンを受けるようになりました(笑)
——ものすごい熱量ですね(笑)
長谷川さん:それが昂じて、たくさんの人にフラの楽しさを知ってもらいたいと思うようになったので、インストラクタークラスに入ってダンス講師の勉強をはじめたんです。そのときに先生から言われたのは「自分が気持ちよく踊っていたんじゃ、人に踊りを教えることはできない」ということでした。今でもその言葉を意識して「どうしたら生徒を輝かせることができるか」を最優先に考えるようにしています。

——ダンサーとインストラクターでは、目的が変わってくるんですね。
長谷川さん:そうなんですよ。その後、本場のフラを学びたかったので、ハワイの先生の下で勉強しました。ものすごく厳しい方で、いつも叱られながらレッスンを受けていましたけど、いろいろなことを学ばせていただいて、今でもダンススタジオを運営する上で役立っています。
——学んだなかでもっとも役立っていることを教えてください。
長谷川さん:先生は観客を飽きさせずにどう盛り上げるのかを常に考えていて、曲順の構成から衣装選びまで一切妥協がないんですよ。曲順が決まるまで最後の最後まで入れ替え続けるし、一曲ずつ衣装を替えて同じ衣装では踊らないんです。その後、私は「フラスタジオ・ラウレア」を開設しましたが、イベントに出演するときはメンバーを交互に出しながら曲ごとに衣装を替えるようにしています。

普段の生活では味わえない、非日常的な世界を楽しめる。
——生徒さんにフラを教えるとき、心掛けていることってあるんですか?
長谷川さん:まずは姿勢や体重移動といった基本ステップに重点を置いて教えるようにしています。ただ、体の細かい使い方をわかりやすく伝えることって案外難しいんですよ。「手を上げる」という動作ひとつでも、いろんな手の上げ方がありますからね。
——確かに難しいかもしれませんね。他にも心掛けていることがあったら教えてください。
長谷川さん:通ってくれている生徒さんは3歳から80歳まで幅広いので、それぞれの年齢に合わせた動きを教えるようにしています。いくつになってもフラを楽しんでいただきたいんです。

——ちなみにフラが上達するコツってあるんでしょうか?
長谷川さん:まず自分の踊りを知ることが大事だと思います。リズム感や関節の動きは人それぞれ違うので、動画に撮って客観的に自分の踊りを見ることをお勧めします。その上で、自分よりも上手な人たちと踊るようにすると、目に見えて上達するんですよ。
——なるほど。フラの振り付けにはいろんな意味があると聞いたことがあるんですけど、そういう意味も表現しながら踊るんですよね。
長谷川さん:そういう意味を考えながら踊ると、より深い表現ができると思います。でも、私はフラを楽しんでもらうことが一番大事だと思っているんです。

——知識や技術よりも、まずは楽しんでほしいということですか。
長谷川さん:ステージの上で華やかな衣装を着てフラを踊るというのは、普段はなかなかできない体験だと思うんですよ。そんな日常生活とはまるで違った世界を楽しんでいただきたいです。それと共に人とのつながりも広がるので、人生が豊かになると思います。
——フラをはじめることで人生も変わっちゃうんですか?
長谷川さん:私もそうだったんですけど、フラをやりたいと思う人は心に何か秘めていることが多いんです。はじめた当初は、おでこを出したり腕を出したりするのが恥ずかしいという人もいるんですけど、フラを続けて自信がついてくるにつれて、おでこや腕を出せるようになるしキラキラ輝いてくるんですよ。
——そんなに変わってくるものなんですね。
長谷川さん:生徒さんが変わってきた姿を見て、感動しちゃうことも多いですね。私はステージで踊っている生徒さんを見ることが大好きなんですよ。生徒さんたちを応援している、いちばんのファンだと自負しています(笑)
——先生がファンでいてくれるのは、生徒さんにとっても心強いですね。最後に、今後挑戦してみたいことってあるんでしょうか?
長谷川さん:コーラスやウクレレのグループとコラボして、フラを踊るイベントを開催してみたいですね。その他にもいろいろなことを企画して、フラの楽しさを世の中に伝えていきたいと思っています。

フラスタジオ・ラウレア
三条市旭町2-2-25
090-1531-4715
Advertisement
関連記事
その他, カルチャー
トレジャーハントに出発。宝が眠る「雑本堂古書店」は本と人の架け橋。
2019.10.30
カルチャー
古着だって、人生のコトだって教えてくれる「BANANAS」。
2019.08.01
カルチャー
苦しくも、楽しい。それが青春。アパレルブランド「NEOTENY」。
2025.07.18
カルチャー
「GOLDEN PIGS」に聞いた、今のライブハウスの在り方、楽しみ方。
2021.03.08
カルチャー
「シネ・ウインド」の支配人がオススメする、クリスマス映画ベスト3。
2019.12.24
カフェ, カルチャー
人々が集い繋がる空間「dAb COFFEE STORE」。
2019.10.08
新しい記事
食べる
季節感を大切にしたお菓子づくり。
上古町の老舗「美豆伎庵 金巻屋」
2025.12.16
その他
「整体コラボスペース リソラボ」で
やりたいことを、思いっきり。
2025.12.15
Things写真館
[Things写真館]Photo Studio またね photographer 吉田尚人 #03
PR | 2025.12.15
カルチャー
オリジナルZINEが活動の原動力。
移動本屋「いと本」
2025.12.14
カフェ
海沿いの小さな田舎町で
暮らしと人々をつなぐカフェ「絲と糸」
2025.12.13
カフェ
ガラス作家が店長を務める、
「1DAY シフォンカフェ」
2025.12.12


