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ここに来ないと食べられないもの、阿賀町「次男坊亭」の手打ちうどん。

津川から福島に向かう国道49号線沿いに「次男坊亭」という変わった名前のお店があります。こだわりの手打ちうどんを40年近くにわたって提供し続けているお店なんです。今回は店主の阿部さんから、うどんへのこだわりと地元への思いを聞いてきました。

 

 

次男坊亭

阿部 道弘 Michihiro Abe

1960年阿賀町(旧三川町)生まれ。東京でアルバイト生活を送った後、結婚を機に新潟へ戻り、1985年に阿賀町で「次男坊亭」を開店。最近は、体調を崩したことがきっかけで筋トレをはじめ、日々体力作りに励んでいる。

 

国道沿いで営業するうどん屋さんの歴史。

——店名から察するところ、阿部さんは次男坊なんですか?

阿部さん:はい。だから店名を「次男坊亭」にしたんです(笑)

 

——では「次男坊亭」をはじめたいきさつを教えてください。

阿部さん:東京でアルバイト生活を送っていたときに奥さんと知り合ったんです。交際を続けて、いよいよ結婚を考えはじめたんですけど、奥さんから「一緒になるんだったらフラフラしていないで、しっかりと定職についてほしい。私も手伝うからうどん屋をはじめよう」と提案されたんですよね。

 

——じゃあ結婚を機にうどん屋さんをはじめることになったんですね。でも、どうして「うどん」を選んだんですか?

阿部さん:両親が旧三川町で「どさん娘」というラーメン店を経営していたので、私も幼い頃から飲食店には慣れ親しんでいたし、奥さんの生まれ故郷は山口県の萩市で、うどん屋が繁盛していたんです。当時の新潟にはうどん屋が少なかったので、それならうどん屋をやってみようと思いました。

 

 

——なるほど。開店してみて反響はいかがでしたか?

阿部さん:お店が国道沿いにあるので、地元の方はもちろん観光やドライブで来られた方も立ち寄ってくれて、とても繁盛しましたね。隣のパチンコ店と共用の広い駐車場ということもあってたくさんの方が来られて、お客様が店に入りきれずに外まで並ぶほどでした。

 

——それはすごいですね。

阿部さん:でも磐越自動車道が開通してからは国道の交通量が半減して、お客様も減ってしまいました。あと津川町の人口も年々減っていますので、地元のお客様も減る一方なんです。

 

麺もつゆも、素材にこだわった手打ちうどん。

——40年近くうどんを作り続けているわけですけど、うどんの作り方って創業時から変わっていないんですか?

阿部さん:どんどん美味しく進化していかないとお客様が離れてしまいますので、少しでも美味しくなるよう日々改良を重ねてきました。

 

 

——どんなところにこだわっているのか、教えてください。

阿部さん:使っている素材にはすべてこだわりがあります。小麦粉に米粉をブレンドすることで、もちもちした食感を出していますし、水は津川の町に湧いている「琴平(こんぴら)清水」を使っています。塩も、私が一番美味しいと思うものを厳選して使っていますね。

 

 

——じゃあかなり素材にこだわった麺なんですね。

阿部さん:ダシもこだわってますよ(笑)。3種類の鰹節に大量の煮干し、昆布や椎茸を使って作っていますからね。おかげでつゆはお客様に褒めていただくことが多いんですよ。

 

——その割にはコストパフォーマンスがよすぎると思うんですが、この料金で大丈夫なんですか?(笑)

阿部さん:今さら儲けようという気もないし、特に大変ってこともないですね(笑)。ここに来ないと食べられないものを作りたいので、手を抜くことはしたくないんです。

 

——なるほど。では、お店をやっていて大変なことってありますか?

阿部さん:うどんが茹で上がるのに、どうしても時間がかかっちゃうんですよ。だからお客様を待たせてしまうのが申し訳なくてね。常連さんは時間がかかることをわかっているから待ってくれるんだけど、はじめて来たお客様はだいたいキョロキョロしてるし「なんでこんなに待たせるんだ」って言われちゃいます(笑)

 

高齢者が健康に生活できる社会のために。

——ずっと気になっていたんですけど、壁にかかっているのはカラオケ用のモニターじゃないですか?

阿部さん:そうなんですよ(笑)。新型コロナウィルス感染症の影響で、津川にはカラオケができる場所がほとんどなくなってしまったんです。うちは平日のランチタイムを過ぎればお客様もほとんど来なくなるので、14時以降はカラオケを楽しんでもらえるようにしたんですよ。

 

 

——でも、どうしてカラオケを?

阿部さん:コロナ禍の自粛で家に閉じこもりがちになっている方々に、少しもでストレスを発散できる場を提供したいと思ったんです。今まで40年近くも阿賀町で「次男坊亭」を営業をさせてもらってきたので、これからは少しでも地元の皆様に恩返しをしていきたいんですよね。

 

——なるほど。

阿部さん:あと、その一環として「ボウルリンク」で町おこしをしたいと考えています。

 

 

——聞き覚えのない言葉ですが「ボウルリンク」って何ですか? ボウリングとは違う?

阿部さん:簡単に言うとボウリングのレーンを改造することで、子どもからお年寄りまで誰もが楽しめる球技なんです。子どもやお年寄りが普通のボウリングでストライクを出すのは難しいけど、よりストライクを出しやすいようになれば、もっと楽しめると思うんですよ。そうすることで、お年寄りも積極的に身体を動かすことができて、健康な生活を送ることができるんじゃないかと考えたんです。

 

——へ〜、それは楽しそうですね。

阿部さん:阿賀町は高齢化がどんどん進んでいて、うちの店に来る常連さんも年配の方がほとんどなんです。それに加えて、私自身も体調を崩して2週間ほどお店を休んでしまったことがあったので、「健康」に対して強く意識するようになったんですよ。せっかく長生するんだったら健康に過ごしたいですからね。それが阿賀町を盛り上げることにも繋がってくれたら嬉しいです。

 

 

 

次男坊亭

東蒲原郡阿賀町平堀1153-1

0254-92-4888

11:00-21:00

無休

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。

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