澄んだスープと麺線の整えられた美しいラーメン。南魚沼にある「麺処清水」。

インスタに投稿したくなる美しさ。「麺処清水」のこだわりとは。

澄み切ったスープに沈む麺は、川の流れのように一方向にきれいに整えられ、その上には妻有ポークのチューシュー、メンマ、カイワレ、雲呑(ワンタン)などが美しく盛りつけられたラーメン。そんなインスタ映えしそうなラーメンを提供しているのが、南魚沼にある「麺処清水」です。オーナーの清水さんは東京の人気店で修行した後、南魚沼にやってきてお店を開きました。今回は清水さんにラーメンへのこだわりと、この地でお店を始めたわけを聞いてきました。

 

 

麺処清水

清水 恵介 Keisuke Shimizu

1994年東京都生まれ。「麺処清水」オーナー。大学時代に東京の「柴崎亭(しばさきてい)つつじヶ丘本店」でアルバイトを経験し、そのまま社員となる。「柴崎亭」オーナーの勧めで、2016年新潟県南魚沼市に「麺処清水」をオープン。昨年の10月には長岡市に「麺処清水漸 (ZEN)」もオープンする。趣味はバイクに乗ってツーリングすることだが、新潟に来てからは時間がなくて乗ることができない。

 

安くて、うまくて、きれいなラーメンをめざす。

——今日はよろしくお願いします。インスタ映えまちがいなしの、とてもきれいなラーメンですよね。

清水さん:ありがとうございます。僕が修行した「柴崎亭」(東京)の師匠から「やすく、うまく、きれい」なラーメンを作るようにいわれ続けてきたので、それが習慣になっているところはあります。どうせだったら、きれいに盛りつけてあった方が美味しそうじゃないですか。インスタグラムなんかのSNSに投稿してもらえるのも、ちょっとだけ狙ってます(笑)

 

——こんな風に麺線をきれいに整えるのはむずかしいんでしょうか?

清水さん:うーん。作る人のよって個人差がありますね。いつまでもできない人もいれば、2〜3回でコツを覚えちゃう人もいます。やり方や使う道具も人それぞれ。自分のやりやすい方法で作ってもらってます。

 

 

——きれいに盛りつけるほかに、こだわっているところはありますか?

清水さん:スープが濁らないように気をつけているのはもちろんですけど、熱いものは熱く、冷たいものは冷たく提供することにこだわってますね。ラーメンのスープは提供直前まで温めていますし、冷やし中華のタレは直前まで冷やすようにしています。スープやタレだけではなく、丼も温めたり冷やしたりして、温度管理に気をつけるようにしています。

 

——なるほど、細やかな気遣いでより美味しく食べることができるんですね。ちなみに麺は自家製ですか?

清水さん:麺は八王子にある「田村商店」という、「柴崎亭」の麺を作っている製麺所で作ってもらっています。師匠から「餅は餅屋」ということで「麺は製麺所」で作った方が美味しいと教えられてきましたので、その教えを守ってるんです。

 

——麺のほかにこだわっている食材はありますか?

清水さん:チャーシューには「妻有ポーク」を使っています。臭みがなく、きめ細やかな肉質が特徴です。でも一番の特徴は脂身。人肌でも溶けるほど融点が低い脂身なので、口の中でとろけます。南魚沼のお店では厨房スペースの関係で低温調理したチャーシューなんですが、長岡のお店は焼いたチャーシューを提供しています。

 

——そんな風にこだわって作るラーメンのおすすめメニューを教えてもらえますか?

清水さん:「雲呑中華そば」です。当店自慢の大きな自家製雲呑が入っていて、食べごたえがあるんじゃないかな。粗挽きしたひき肉を特注の雲呑の皮で包んであって、ゴツゴツした食感が楽しめます。

 

ラーメン派ではなく、蕎麦派だった清水さん。

——清水さんはもともとラーメンが好きだったんですか?

清水さん:ほとんど食べてなかったです(笑)。どっちかっていうと、蕎麦の方を食べていましたね。大学生の頃に「柴崎亭」でアルバイトを始めて、まかないとしてラーメンを食べるようになりました。「柴崎亭」のラーメンがあっさりしていて、蕎麦に近いラーメンだったので好きになれたのかもしれないです。まかないがトンコツ系のギトギトしたラーメンだったら、いまラーメン屋やってないかもしれない(笑)

 

——ラーメンをほとんど食べてなかったというのは意外ですね。「柴崎亭」でラーメン作りを覚えたんですか?

清水さん:はい。大学を途中でやめて、「柴崎亭」のアルバイトから社員になったんです。修行は大変でしたが、師匠が時間にはきっちりした人だったので、延々と働くようなことはなくて助かりましたね。

 

——修行はどんなところが大変でしたか?

清水さん:広いお店ではなかったので、2〜3人のスタッフでお店を回していたんです。2人で営業するときは本当に大変で(笑)。混んでくるとお店の外にも待ってる人が並んでる状態になるんですよ。回転をよくするため、少しでも効率よく仕事をする術を学びましたね。師匠からいわれたのは、立って待ってもらっているお客さんよりも、着席したお客さんを待たせないようにということでした。席に着いてからの待ち時間は長く感じるんですよね。その経験のおかげで、「麺処清水」では早い時間でラーメンを提供できるようになりました。

 

なぜ東京から南魚沼にやって来てお店を始めたのか?

——東京で修行したのに、なぜ新潟の南魚沼で「麺処清水」を始めたんですか?

清水さん:「柴崎亭」の師匠から「新潟でラーメン店をやってみないか?」と勧められたんです。最初は師匠が知り合いから「空き物件があるので南魚沼にお店を作らないか」と誘われたんですが、師匠には東京のお店があるので無理だったんです。だったら僕にやらせてみようということになったんですね。

 

——新潟でお店を始めるにあたって不安はなかったんですか?

清水さん:とくに不安はなかったですね。でも、大変だったのはスタッフ集め。店の前に張り紙して、ハローワークに求人出して募集したんですが、なかなか集まらずに苦労しました。それでもなんとか集めることができ、2016年にオープンすることができたんです。

 

——南魚沼でお店を始めていかがでしたか?

清水さん:南魚沼で店を始めてよかったと思ってます。地元の人たちがとても応援してくれるんですよ。常連のお客さんたちもSNSとかで拡散してくれて、そのおかげで知名度も上がってお客さんもたくさん来てくれるようになりました。

 

——たしかにアットホームな地域かもしれませんね。では東京から南魚沼にきて、どんな印象を持ちましたか?

清水さん:南魚沼は交通があまり便利ではないので、車がないと生活できない環境ですよね。それはちょっと大変だなと感じました。あと、やっぱり雪の降る量ですよね。でも、お店は天気が悪い方が混むんですよ(笑)。天気がいいとみんな出かけてしまうのか、お客さんも少ないんです。

 

常連さんを大切にした、地域に根ざした店づくり。

——現在はいくつお店ができたんでしょうか?

清水さん:僕が直営しているのは南魚沼の「麺処清水」と長岡の「麺処清水漸 (ZEN)」です。そのほかにフランチャイズで「麺処清水 新潟東店」「麺処清水 そると」「麺処清水 三条店」があります。

 

——今後新しくやってみたいこととかありますか?

清水さん:もう始めちゃってることでもいいですか?今月の26日から「麺処清水漸 (ZEN)」で朝ラーメンを始めたんです。毎朝7時からお店を営業しています。それから、長岡店限定メニューの味噌ラーメンもスタートしました。南魚沼店とは違った味噌ラーメンなので、ぜひ食べてみてほしいですね。

 

——これからも、どんどんお店を増やしていくんでしょうか?

清水さん:いいえ。これからは常連さんを大切にした、地域に根ざした営業をしていきたいと思ってます。ラーメン屋をやってて楽しいのって、常連さんがお店に来てくれて、話をすることができることだと思うんですよ。「美味しかったよ」とか「また来るね」とか、一言でも声をかけてもらえると最高ですね。

 

 

東京から新潟の南魚沼にやって来て、ラーメン店「麺処清水」をオープンした清水さん。そのインスタ映えするラーメンのビジュアルはもちろん、あたたかい常連さんたちの支えもあって、新潟でも有名な人気店になり、フランチャイズも含めた支店がいくつもできました。でも、清水さんは常連を大切にし、あくまでも地域に根ざしたラーメン店を目指しています。これからもそれぞれの地域で愛されるラーメンを作り続けていってほしいですね。

 

 

麺処清水

〒949-7145 新潟県南魚沼市四十日2935-1

025-788-0882

10:00-15:00

木曜休

 

麺処清水 漸 (ZEN)

〒940-0868 新潟県長岡市堀金1-4-26

0258-76-0514

7:00-15:00

不定休


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