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くせがなく食べやすい「LIFE IS A SHOWTIME」のスパイスカレー。

三条市の信濃川沿いに広がるのどかな田園地帯。その住宅地の一角に、目立つ真っ赤な外観なのに、まるで隠れ家みたいに建っている創作カレーのお店があります。その名も「LIFE IS A SHOWTIME(ライフ イズ ア ショータイム)」。今回はお店を営業するふたりの女性に、カレーのこだわりについてお話を聞いてきました。

 

 

LIFE IS A SHOWTIME

藤田 久子 Hisako Fujita

1979年見附市生まれ。靴屋から始まり、花屋、パン屋などを経験。独学でスパイスカレーを学び、2021年に「LIFE IS A SHOWTIME」をオープンする。

 

LIFE IS A SHOWTIME

佐野 真紀子 Makiko Sano

1978年見附市生まれ。栄養士専門学校卒業後、老人福祉施設で調理の仕事を続けてきた。藤田さんに誘われ、一緒に「LIFE IS A SHOWTIME」を始める。「エレファントカシマシ」の大ファン。

 

保育園からの幼馴染み同士で始めたカレー店。

——おふたりはどんな関係なんですか?

藤田さん:保育園からの幼馴染みなんです(笑)

 

——それはまた長い付き合いですね! それぞれ今までにどんな仕事をしてきたんですか?

藤田さん:私は地元で靴屋さん、花屋さん、パン屋さんといった接客業を中心にして働いてきました。花屋で働いているときに自分でカレー屋をやりたいと思うようになって、修行のためにカレー屋で働きたかったんですが、なかなか求人がなかったので、第2希望だったパン屋で修行することにしたんです。

 

佐野さん:私は栄養士の専門学校を卒業して、老人福祉施設で調理師を続けてきました。食べものを思うように飲み込めない方のために食事を工夫したり、安心安全な料理を心がけていましたね。いつ最後の食事になるかわからない、という思いで、手を抜かず心を込めて作っていました。

 

——藤田さんはどうしてカレー屋さんをやりたいと思うようになったんですか?

藤田さん:たまたま食べたタイカレーに衝撃を受けたんです。それまでに食べたことのなかったカレーで、とても美味しかったんですよね。パン屋で働いている間も、カレー屋をやるか、パン屋をやるかずっと迷い続けていたんです。でも最終的には、もともとやりたかったカレー屋を選びました。時代がスパイスカレーの流れになってきていたので、独学でスパイスカレーについて勉強して、試作を重ねてメニューを作ったんです。

 

 

——お店で提供しているスパイスカレーって、独学で作り出したものなんですか! それはすごい。佐野さんは藤田さんに誘われたんですか?

佐野さん:ずっと前からカレー屋をはじめたいっていう話は聞いていて、いつか一緒にやろうって誘われていたんです。

 

藤田さん:私は独学でスパイスカレーを学んだだけなので、栄養の組み合わせとか調理の基本とかの知識はなかったんです。だから彼女が一緒に店をやってくれるのは本当に心強いんですよ。

 

街はずれの田んぼの中にある、真っ赤な隠れ家。

——街中ではなくて、この場所でカレー屋を始めたのはどうしてなんですか?

藤田さん:街中で勝負をするような勇気がなかったし、通りがかりに立ち寄るっていうよりは、この場所に「足を運んで」もらいたかったんです。どこにあるのか探してわざわざ来てもらう方が、お客様の印象に残るじゃないですか(笑)

 

——なるほど。この建物って、もともとは一般民家だったんですか? ぱっと見、なんのお店かわかりにくいと思うんですけど……。

藤田さん:最初から住宅兼店舗として使える物件を探していたんですよ。外壁の色はスパイスも意識して、まわりにある田んぼの緑とかぶらないよう赤にしたんです。あえてなんの店かわかりにくくしようとは思いました。ちょっと入りづらいかもしれないけど「この箱の中には何が入っているんだろう?」って気持ちで開けてみたら、中にはとびきりいいものが入っていたら嬉しいじゃないですか。そういうイメージにしたかったんです。

 

——外観のインパクトとはうって変わって、店内はとても落ち着いた雰囲気ですね。

藤田さん:性別も年齢も関係なく、どんな方にも居心地よく過ごしていただきたいんです。だから店内はごちゃごちゃさせずに飾りを極力なくして、年配のお客様でも入りやすい店になるように心がけました。

 

 

——それでこんなに居心地がいいんですね。お店をオープンしたときは、どんな反応でした?

藤田さん:チラシは作ったんだけど、折り込みはしないで、いろいろなお店に置いてもらっただけだったんです。そのせいか、最初のひと月くらいはまったくお客様が来ませんでした。1日中小上がりで寝ていた日もあったくらいなんです(笑)

 

佐野さん:お店の営業に慣れるまでは、あんまりお客様が来ない方がいいと思っていたけど、あそこまで来ないと不安になりましたね(笑)

 

——それは心配になりますね(笑)。オープンから少し経ちましたが、今はどうなんですか?

藤田さん:おかげさまで、多くのお客様から来ていただけるようになりました。特に週末はこの狭い路地に渋滞が起きちゃうほどなんです。

 

佐野さん:ひっそり営業しようと思って選んだ場所なのに、想定外でびっくりしています。

 

——ちなみに店名の「LIFE IS A SHOWTIME」っていう言葉にはどんな意味が込められているんですか?

藤田さん:これは私がモットーにしている言葉なんです。いいことばかりじゃないけど、悪いことも含めて人生を楽しみたいっていう……。あるお客様からは「お皿の中の料理自体がショータイムみたい」っていわれて嬉しかったですね。

 

食材に合わせて作るカレーと、カレーに合わせて作る付け合わせ。

——カレーのこだわりを教えてください。

藤田さん:まず地場の美味しい野菜を使ったカレーを作りたいっていう思いがあります。だから食材に合わせてカレーの味を考えているんですが、イメージした味にならなくて苦戦することが多いですね(笑)。日本では馴染みのないスパイスを大量に使っちゃうと、私自身も迷子になるしお客様も戸惑ってしまうから、スパイスの種類はできるだけ少なめに絞って、食べやすく作るようにしています。

 

 

——年配の方にも食べやすそうですね。

藤田さん:一般的なスパイスカレー専門店に比べたら、全然くせの強くないカレーになっていると思います。だから年配のお客様には「スパイスカレー」とは言わずに「創作カレー」と説明しているんです。家庭でも作れそうで、でも作れないようなカレーを目指しています。

 

——付け合わせは、どんなこだわりで作っていますか?

藤田さん:付け合わせは佐野さんが作ってくれているんです。

 

佐野さん:こだわりですか〜。う〜ん……別にない(笑)。あ、でもカレーに合わせて作るようにしています。

 

 

藤田さん:色、味、食感のバランスがいいように作ってくれていて、カレーと一緒に食べると、いい感じで味変できるんですよ。だからおすすめの食べ方としては、最後にカレーも付け合わせも全部混ぜ合わせて食べてもらいたいんです。

 

——箸休めにもなるし、味変にもなるんですね。カレーやスイーツが盛られている器も独特ですね。

藤田さん:器には既製品を使わずにこだわりたいと思っていたんです。そんなとき、たまたまランチしたお店のオーナーが「泥偶乃坊窯(でくのぼうがま)」という窯をやっていて、ご自分で陶器を焼いていらっしゃったんです。それにひと目ぼれして、うちの店で使わせていただくことになりました。料理を引き立ててくれるので気に入っています。

 

 

——今後やってみたいと思うことってありますか?

藤田さん:キッチンカー、イベント出店、委託販売と、できることは幅広くやっていきたいなって思います。いずれはパン屋で覚えた技術を生かしてカレーパンにも挑戦したいんですけど、設備の問題もあるから、ひと儲けしてからですね(笑)

 

——最後に、お互いをどんなパートナーだと思っているか教えてください。

藤田さん:佐野さんはさらっとしているんだけど、実は店のことをいろいろ考えてくれているんです。とても頼りになる存在ですね。

 

佐野さん:頼りになるって言ってもらいましたけど、藤田さんの方が頼りになります(笑)

 

 

長い付き合いならではの、遠慮のない関係が心地いい藤田さんと佐野さん。おふたりが作るカレーもその関係みたいに、カレーと付け合わせが絶妙に調和しているようでした。皆さんも「LIFE IS A SHOWTIME」で人生のひとコマを楽しんでみませんか?

 

LIFE IS A SHOWTIME

新潟県三条市栗林1622-5

0256-55-6315

11:30-15:00/金土日曜17:30-21:00

火曜休

 

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