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新潟で沖縄そばを楽しめる、隠れ家のような「かふーがーでん」。

気軽に旅行することすらままならないコロナ禍の世の中、新潟の人たちに遠く沖縄の料理を楽しんでもらおうと、埼玉県加須市にある沖縄そば専門店「かふーがーでん」の2号店が新潟市でオープンしました。まるでRPGみたいに探し歩いてたどり着いた先に待っていたのは、隠れ家みたいな古民家。そして物腰の柔らかいオーナーの新里さんでした。

 

 

沖縄そば かふーがーでん 新潟店

新里 寛和 Hirokazu Shinzato

1967年沖縄県生まれ。地元のシェラトンホテルで働いた後、上京して叔父の経営する建築会社に就職。退社後は「アートコンクリートジャパン」を立ち上げ、埼玉で「かふーがーでん」をオープン。2021年には新潟市で「55OKINAWA(ゴーゴーオキナワ)」、2022年には「かふーがーでん 新潟店」をオープンする。若い頃はダンスをやっていて、16歳のときにダンスコンクールの世界チャンピオンになったこともある。

 

新潟で沖縄そばの店を始めることになった理由。

——新里さんはいつまで沖縄に住んでいたんですか?

新里さん:高校を辞めてシェラトンホテルの宴会係として働いていたんですが、1年半ほどしてホテルが沖縄から撤退してしまったんです。それを機に上京して、叔父の経営している建築会社で働きはじめました。

 

——東京では飲食業をやっていたわけじゃないんですね。

新里さん:はい。でも、両親がレストランやバーを経営していて、私も子どもの頃から手伝いをして育ったし、叔父の建築会社も店舗のデザイン施工をメインにしていたので、いつかは自分で飲食店を経営してみたいと思っていました。それで「アートコンクリートジャパン」という会社を作って独立したんです。

 

 

——そのときにはじめたのが埼玉にある「かふーがーでん」なんですね。

新里さん:そうなんです。私の大好きな沖縄そばをはじめとした、沖縄料理の店なんですよ。

 

——どうして2号店を新潟に作ったんですか?

新里さん:もともと建築の仕事で新潟にはしょっちゅうお邪魔していたので、知り合いも大勢いたんです。それでコロナ禍になって旅行にも行けない生活が続くなか、新潟にいても沖縄の美味しいものを楽しんでもらいたいと思って「55OKINAWA」というアイスクリームショップをまずオープンしたんです。

 

——最初はアイスクリームショップでしたか。

新里さん:そしたら「55OKINAWA」のお客様から「沖縄そばのお店もやってほしい」というリクエストが多かったもんだから、「かふーがーでん」の2号店を新潟でオープンすることになったんですよ。

 

古民家を利用した、隠れ家のような沖縄料理店。

——それにしても、どうして古民家で営業しようと思ったんでしょうか?

新里さん:沖縄には民家で営業しているそば屋さんが多いんですよ。そのイメージに近かったので、この建物で営業することにしました。お客様にはこの懐かしい雰囲気も味わってほしいですね。座敷も多いしキッズコーナーもあるので、お子様連れでもくつろいでお過ごしいただけると思います。

 

 

——あんまり古過ぎると、懐かしいというより新鮮だったするんですけど、この建物はおばあちゃんの家みたいで、本当に懐かしい感じがしますね(笑)

新里さん:そうでしょう。壁は砂壁だったんですけど飲食店にはふさわしくなかったので、自分で漆喰を塗ったんです。それに合わせて天井や柱の色も濃く塗り直しました。

 

 

——今までやってきた店舗施工の仕事が役に立ったわけですね。それにしても、もっと大通り沿いでオープンしようとは思わなかったんですか? しかも駐車場から少し歩きますよね。

新里さん:駐車場に車を駐めてからお店を探すのも含めて、そのワクワク感を楽しんでほしいんです。「こっちかなぁ?」「けっこう遠いな」「あーっ、あった。あそこだ!」って感じで、迷いながらたどり着く喜びを味わってほしいんですよ(笑)

 

——なるほど。お店に着くまでがちょっとした探検みたいですね。

新里さん:とは言いつつ、店の内装を準備するときはとても苦労しましたね。店の近くまで車の乗り入れができなかったので、駐車場から資材や調度品をいちいち運んでくるのは本当に大変でした(笑)

 

沖縄そのままの味を、新潟の人たちにお届けしたい。

——沖縄そばや料理は、どんなところにこだわっているんでしょうか?

新里さん:できるだけ本場に近い味を楽しんでいただきたいので、豚肉や豚骨、麺といった材料は沖縄から取り寄せています。

 

 

——本場の食材にこだわっているんですね。おすすめは?

新里さん:沖縄そば、炊き込みご飯、ちゃんぷるーがセットになった「ジューシーセット」ですね。炊き込みご飯には、沖縄そばのスープをかけて「おじや」みたいにして食べるのもおすすめです。ちゃんぷるーは沖縄の家庭料理そのものを味わっていただけます。

 

——とても美味しそうですね。ところでずっと疑問に思っていたんですけど、沖縄そばってラーメンじゃないんですか?

新里さん:麺は中華麺と似ているんですけど、スープは全然違うんですよね。ラーメンよりも優しくて飲みやすいので、子どもからお年寄りまで誰からも好まれる味だと思います。

 

 

——そっか、やっぱりラーメンではないんですね(笑)。ところで、今後はお店をどんなふうに発展させていこうと思っていますか?

新里さん:新型コロナの様子を見ながらになりますけど、これからは夜の営業を充実させていこうと思っています。泡盛なんかのお酒やおつまみを増やして、宴会を楽しんでもらえるようなお店にもしていきたいですね。そして、これからも新潟に沖縄料理の魅力を伝えていけたらいいなと思っています。

 

 

 

沖縄そば かふーがーでん 新潟店

新潟市中央区紫竹山3-6-62

025-250-0866

11:30-14:30/18:00-20:30

木曜休

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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