餃子販売のキッチンカーからラーメン店へ変身した「KENKEN餃子」。
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2021.02.11
北陸自動車道「巻潟東I.C」のすぐそばに、小さなログハウスが建っています。このお店、少し前までキッチンカーで餃子を販売していた小島さんが昨年の夏にオープンした、ラーメン屋さんなんです。今回は店を始めるまでのいきさつについて、小島さんに聞いてきました。


KENKEN餃子
小島 透 Tooru Kojima
1965年燕市生まれ。新潟の調理師専門学校で学んだ後、ラーメン店や中華レストランで修行を積む。さらに東京の中華レストランチェーンに勤めるも、体調を崩して新潟に戻り、100円ショップに入社。サラリーマンとして働きながら、休日を使ったキッチンカーでの餃子販売を始める。2020年7月に「KENKEN餃子」として店舗をオープン。オフは子どもと一緒に釣りやスキーを楽しんでいる。
会社勤めをしながらスタートした、キッチンカーでの餃子販売。
——ラーメン屋さんなのに「KENKEN餃子」っていう店名なんですね。
小島さん:今まで「KENKEN餃子」でキッチンカーをやってきたので、慣れ親しんだ名前でやった方がいいかなって思ってね。引き続き、餃子が看板メニューですから。
——「KENKEN」って小島さんの名前からとったのかと思いましたけど、名前には「ケン」って文字が入っていないんですね。いったいどこから……?
小島さん:以前に一時期、中国産の餃子が社会問題になったことがあったじゃないですか。それを受けて、うちでは国産……特に新潟県産の食材にこだわりたいっていう思いを込めて、県産の「県」を使って「KENKEN餃子」と名付けました。
——あ〜、そういう意味があったんですね。マークには鳥居が描かれていますね。
小島さん:あれは弥彦の大鳥居です。マークの中のKの文字は「KENKEN餃子」の頭文字と道路を表しています。私の住まいがそのあたりなんですよ(笑)
——お店の前の青いキッチンカーが目立ちます。そもそも、どうしてキッチンカーを始めたんですか?
小島さん:私の姉は実家でラーメン店と居酒屋を合わせたようなお店をやっているんです。彼女の影響もあって、私も調理師を目指して専門学校で調理の勉強をしました。それで新潟駅前のラーメン店に勤めたんですが、当時はコックになりたかったので、その後新潟や東京の中華レストランで修行したんです。

——けっこう長い間、中華レストランに勤めていたんですね。
小島さん:はい。ところが川崎のお店で働いているときに、あまりの激務で体調を崩してしまって、入院することになっちゃったんです。それで結局、新潟に戻ってくることになって。知り合いが始めた100円ショップの会社でサラリーマンとして働くことになりました。本当は早く調理の仕事に戻りたいと思っていたんですけど、その100円ショップの新規の出店が続いたので、辞めるに辞められなくなってしまったんですよ。そのかわり、休みの日を使ってキッチンカーでの餃子販売を始めたんです。
——じゃあ会社勤めしながらキッチンカーでの営業もやっていたんですね。どうして餃子を選んだんですか?
小島さん:最初はラーメンをやろうと思ったんです。でもキッチンカーでの調理を考えると設備的な問題もあったし、餃子は私の得意料理だったので。あと餃子の方がテイクアウトもしやすいでしょう。
——確かにそうですね。キッチンカーではどんな場所で営業していたんですか?
小島さん:道の駅とか、祭りやパチンコ店のイベントとかで出店させてもらってました。でもイベントはだんだん減っていきましたね。
——キッチンカーならではの苦労ってあるんですか?
小島さん:やっぱり天候に左右されるんですよね。とくにキッチンカーをやり始めた年は天気の悪い年で、雨も多かったし大きい台風もあったんですよ。それから、縄張りっていうわけじゃないんだけど、出店する場所には気を使いましたね。どこで出店してもいいって言われても、そこで出店している者同士の暗黙のルールみたいなものもあったりしますからね。
——なるほど、業界内でいろいろあるんですね……。じゃあキッチンカーならではのうれしいことって何ですか?
小島さん:初めての場所で営業していても、常連のお客様が追っかけてきてくれるとうれしいですね。わざわざ出店場所の情報を調べて、遠くから足を運んでくれたりね。キッチンカーって対面販売だから、お客様の顔を見ながらコミュニケーションをとることができるんですよね。そういうところが楽しいんです。

天候や会場のことを気にせず、やりたいことが思い切りできる場所。
——キッチンカーから店舗営業に切り替えたいきさつを教えてください。
小島さん:天候や会場のルール、それから他の出店者を気にしないで、自分がやりたいことを思い切りやってみたいと思っていたんです。そんなときに知り合いからこの店舗を勧められて、昨年7月にオープンすることになりました。
——じゃあ、おすすめのメニューを教えてください。やっぱり餃子ですか?
小島さん:人気があるのはやっぱり餃子ですね。私が今までいろんな場所で修行してきた中で、それぞれの餃子のいい部分を自分なりにまとめて作ったものです。食材にこだわって、豚肉は新潟県産の越後もち豚を使っているし、ニラやニンニクは国産のものを使っています。輸入品は使っていません。

——今までの修行の総決算みたいな餃子なんですね。店舗営業になってからはラーメンも始めたんですよね?
小島さん:はい。私はあっさりしたラーメンが好きなので、最初はお店でもあっさりしたラーメンを提供していたんですけど、最近味を変えてみたんです。
——え? それはどうしてなんですか?
小島さん:ラーメン店をやっている姉から、今の若い人はこってり系ラーメンの方が好きだから、こってり系ラーメンに変えた方がいいってアドバイスを受けたんです。それで、こってりめに変えてみました。頑固に自分の味を貫くっていうよりは、柔軟にお客様の望むものを提供していきたいって思っています。
——キッチンカーから店舗営業にしてみて、手応えはいかがですか?
小島さん:常連のお客様からは喜んでいただいています。キッチンカーだと出店場所を調べなければならないんですけど、固定店舗だったらそこへ行けば食べられますからね。

お店のPRも兼ねて、キッチンカー再出動。
——今後やってみたいことってありますか?
小島さん:昨年オープンしたばかりでお店のことを知らない人もまだまだ多いので、お店の営業時間外にキッチンカーで出店しながらお店の宣伝をしてみたいですね。新型ウイルスの影響もあって大変ですけど、ここでは自分がやりたいことを思い切りやってみたいと思っています。

「キッチンカーと店舗営業、今後は両方の良さをいかしながらお店をやっていきたい」と小島さんは語ってくれました。皆さんも青いキッチンカーのあるログハウスを目印に「KENKEN餃子」をぜひ訪ねてみてください。美味しい餃子とリニューアルしたラーメンが待っていますよ。
KENKEN餃子
〒950-1144 新潟県新潟市西蒲区国見2718-1
0256-78-7474
11:00-14:00、17:00-20:00
水曜休
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