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森や木にまつわる体験がいろいろ楽しめちゃうイベント「Mokurin Fes.」。

広大な森林を有する村上市で毎年開催されているイベント「Mokurin Fes.(モクリンフェス)」。今年も10月6日(日)に、天蓋高原高根交流広場で4回目の開催が予定されています。いったいどんなイベントなんでしょうか。「Mokurin Fes.」の事務局でもある「特定非営利活動法人 都岐沙羅(つきさら)パートナーズセンター」に、理事の鈴木さんを訪ねてお話を聞いてきました。

 

 

特定非営利活動法人 都岐沙羅パートナーズセンター

鈴木 信之 Nobuyuki Suzuki

1961年村上市生まれ。東京にある測量の専門学校で学んだ後、測量会社に勤務し経験を積む。1986年に新潟へ戻り測量の仕事を続け、2009年に「特定非営利活動法人 都岐沙羅パートナーズセンター」に入社し理事を務める。最近は木の皮むきに夢中。

 

「Mokurin Fes.」って、どんなイベントなの?

——「Mokurin Fes.」の事務局になっているのが、こちらの都岐沙羅パートナーズセンターなんですよね。いったいどんな組織なんでしょうか。

鈴木さん:地元の人たちが生き生きと暮らすために、まちづくりの推進や支援を行っています。住民、企業、行政が連携するための橋渡しもする組織です。

 

——具体的にはどんな活動をしているんでしょうか?

鈴木さん:学校の先生と地域団体を結んで教育プログラムに生かす取り組みをしたり、まちづくりのノウハウを伝える講演会への講師派遣を行ったりしています。いろんなことをやっているから、我々もよくわからなくなっているんですよ(笑)

 

 

——「Mokurin Fes.」はどんないきさつではじまったイベントなんですか?

鈴木さん:山林が広がる村上市は、林業が盛んで県内一の木材出荷率を誇っているんですが、従事者の高齢化や後継者不足といった問題も抱えています。そこで高校生や大学生に林業への興味を持ってもらおうと2013年に新潟県農林公社からの委託を受けて、「WOOD JOB!(ウッジョブ)」というイベントをはじめたんです。

 

——なるほど。それは「Mokurin Fes.」に比べると、職業体験のニュアンスが強いイベントですね。

鈴木さん:そうなんです。そこでもっと幼い頃から森や木に親しんでもらおうと、その1年後には小学生の親子を対象にした「いわふね林業塾」をスタートしました。山林に入って木箱を作ったり、枝打ちを体験したりするイベントなんです。

 

 

——対象を小学生まで下げたわけですね。「Mokurin Fes.」はどうしてはじめたんですか?

鈴木さん:幅広くいろいろな人たちに森や木への興味を持ってもらうため、もっと裾野を広げたイベントをやろうということでスタートしたんです。林業に関わっている人だけではなく、多業種の方々と一緒に作り上げているイベントになっています。

 

——「多業種」というと、どんな方々が参加しているんでしょう?

鈴木さん:アロマセラピストやヨガの先生、木のおもちゃを作る職人さんや音楽家といった方々に参加していただき、誰でも森が楽しめるイベントを作り上げていただいています。あと飲食店にも出店していただいていますので、自然のなかで美味しいお料理や飲み物を楽しんでいただけるんです。

 

山で開催するイベントならではの大変さ。

——事務局の皆さんは、どんなお仕事をしているんでしょうか?

鈴木さん:参加してくださっている方々との連絡調整が主な仕事です。あとはチラシ制作などの広報に関わる仕事や、イベントで使う備品の準備などがあります。

 

 

——イベントを運営する上でのご苦労などがあったら教えてください。

鈴木さん:屋外イベントだから、その日の天候によっては中止になることもあります。雨が降ったらブースは体育館に用意することができるんだけど、森林を散策したり伐採したりする体験は中止しなければなりません。

 

——自然が主役のイベントですから、天候には左右されちゃいますよね。

鈴木さん:あと会場が山の中だから、イノシシに荒らされている、なんてことがあるんですよ。会場の地面をイノシシが掘って穴だらけにしちゃうので、人工芝を敷いたりして対策しています。

 

——山ならではの苦労ですね。

鈴木さん:前もって会場になる場所の草刈りをして、その際にスズメバチの巣がないかもチェックしておきます。

 

 

——他にも山ならではの苦労があったら教えてください。

鈴木さん:電波が届かなくてインターネットが使えないことですかね(笑)。Webアンケートを試みたことがあったんですけど、QRコードを読み取ることができなくて、来場者250人のうち8人分しか回答を集めることができませんでした。その後は用紙でのアンケートへ変更になったんです。

 

——そういう不便さもあるんですね(笑)

鈴木さん:森のなかで綺麗な景色に出会って写真を撮っても、その場でSNSにアップできないことが多いですね。でもその分、おいでになった方は自然を楽しんでいかれます。開場から閉場まで一日中いらっしゃる方も多いんですよ。ぜひ森や木に触れていただいて、私たちの生活の身近にあることを実感していただきたいですね。

 

 

 

特定非営利活動法人 都岐沙羅パートナーズセンター

村上市猿沢1238

0254-72-0663

9:00-17:00

土日曜休

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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