これまで雑誌として発行されてきた新潟日報社さんの「ハウジング新潟sumica(すみか)」が、2023年2月に新潟県のすまいとくらし発見メディア「新潟日報sumica」に生まれ変わりました。住まいに関することだけでなく、暮らしにまつわる情報も満載のウェブメディアになったそうです。今回は事業担当の植木さんに、いろいろとお話を聞いてきました。
新潟日報社
植木 公啓 Takahiro Ueki
1989年新潟市生まれ。新潟大学卒業後、新潟日報社へ就職。本社広告営業部門や東京支社勤務を経て、現在は「新潟日報sumica」の事業担当を務める。家族みんながディズニー好きで、毎年東京ディズニーリゾートに旅行することが恒例になっている。2児の父。
——「sumica」というメディアは、けっこう前からあるそうですね。
植木さん:38年続いているメディアです。1986年に「ハウジング新潟」として創刊し、2015年に「ハウジング新潟sumica」にリニューアルしてから2021年まで、新潟の住宅情報誌としてお届けしてきました。2022年は雑誌の発行をお休みしてウェブメディア化への準備を進め、2023年の2月から「新潟県のすまいとくらし発見メディア」をコンセプトに「新潟日報sumica」としてリスタートしました。
——そんなに長く続くって、すごいですよね。
植木さん:「ハウジング新潟」は新潟の住宅情報誌の先駆けでした。その頃は「新潟で家づくりを考えるなら『ハウジング新潟』を見る」が定番だったと思います。当初から「新潟での理想の暮らしを実現する」という目的を掲げていて、雑誌からウェブへと手段は変わりましたけど、目的は今でも変わっていません。
——ウェブへシフトしたのには、何かターニングポイントがあったんでしょうか?
植木さん:ユーザーさんの多くはこれから家づくりを考える年代です。メディアとしてどんなかたちが理想かを考えると、それはやはりウェブを中心にするのが良いのではと思いました。「より多くの皆さんから選ばれる媒体にしていこう」という考えです。
——ウェブメディアとなり、例えばどんなところが変わったんでしょう?
植木さん:「sumica」を通じて、理想の住まいや暮らしを考えるきっかけづくりをしてもらえたらいいなと思っています。「sumica」が、「こんな暮らしがあるんだ」「自分にぴったりな住宅会社さんがあるんだ」という「発見の場」になっているとしたらすごく嬉しいですし、そうなることを目指しています。掲げているキャッチフレーズ、「家づくりを考え始めたその日から、建てた後のくらしまで」にも重きをおいていて、家を建てる前、建てた後も楽しめるし、役に立つコンテンツをお届けできるよう力を入れています。
——そうすると、以前よりも幅広いコンテンツを発信されているわけですね。
植木さん:内容は幅広くなりましたね。「新潟日報sumica」にリニューアルしてからは住宅情報以外にもリノベーションや整理整頓術、お花のお手入れなどの情報もお届けしています。そういうコンテンツは、今まで以上に皆さんの「幸せな暮らし」のヒントになるんじゃないかと思っています。
——他にもいくつか住宅関連のメディアがありますよね。その中で、新潟日報社さんだからできることも多いと思うんです。
植木さん:当社の強みのひとつは、読者の方々との接点を持てることです。例えば、朝刊やフリーペーパーで体験談を募集し、その声を「sumica」内の特集記事に反映しています。それから新潟日報社が発信している、住まいや暮らしに関するニュースをピックアップして「sumica」のサイト内でご紹介しています。最近ですと、能登半島地震による住まいにまつわる情報も掲載しました。
——植木さんが「sumica」の事業担当となったのは、媒体がウェブに移行したタイミングですか?
植木さん:雑誌の頃にも担当していたことがあります。創刊時と違って、ライバル誌が登場したり家づくりのあり方が多様化したりして、雑誌の厚みが以前より薄くなってきて。どうすればもっと選ばれるメディアになれるのかという課題は感じていました。そんな中で新潟日報社として、「sumica」ブランドを強化していこうと挑んできました。
——「新潟日報sumica」を任されることにプレッシャーはありません?
植木さん:新規事業を立ち上げるわけですから、プレッシャーはかなりあります。ただ、もちろん私一人だけでやっているわけではありません。社内外の人たちにいつも支えていただきながら、より良いメディアを目指して日々戦っています。
——でもこういう機会でないとできない経験は多かったんじゃないですか?
植木さん:それはめちゃくちゃたくさんあります。正直にいうと「sumica」のウェブ化は想像よりはるかに大変でした。今も日々、改善を重ねています。でも閲覧数やユーザー数は着実に増えていますし、「sumica」が育っている手応えは感じます。
——「こんなメディアにしていきたい」という目標を教えてください。
植木さん:新潟に暮らす皆さんに寄り添えるメディアとなるように「sumica」を育てていきたいです。住まいを考えたときの悩みや不安が「sumica」を見て解決できたり、ホッとできたり。そんなメディアにしたいです。それともうひとつ、ユーザーさんにとっても住宅会社さんにとってもミスマッチをなくせるようにしたいと思っていて。多くの人にとって住宅は一生に一度の大きな買い物なので、そこでの後悔がなくなるように役立つコンテンツも用意しています。
——具体的にどんなコンテンツがあるんでしょう?
植木さん:県内で家づくりをされた方のリアルな声をマンガで紹介している「家づくり体験談」は人気があります。それから「すまいの相性診断テスト」では、住みたいエリアやこだわりたい条件などを選択し、希望にマッチする住宅会社さんを3社まで絞りこむことができます。また「いくら借りられるのか」「毎月いくら払うのか」が直感的にわかる「住宅ローンシミュレーション」も好評をいただいています。
——「すまいの相性診断テスト」、おもしろそうですね。
植木さん:県内にはたくさんの住宅会社さんがあって、各社それぞれに強みや特徴をお持ちです。今は住宅会社さんが独自でもさまざまな情報を発信しているので、「家づくりはそもそも何から考えればいいのだろう」と思われるユーザーさんも多いと思います。「すまいの相性診断テスト」をご利用いただくと、効率的にそして気軽に自分の価値観にマッチした住宅会社さんを見つけていただけますよ。
——県内だけでも住宅会社さんは数多くありますよね。それって地域ごとにいろいろな特色があるからだろうなと思うんです。
植木さん:その通りですよね。私たちとしては、会社規模に関わらず地域のことを熟知している住宅会社さんにも「sumica」に参画していただけるといいなと思っているんです。「皆さんの地元には、こんなに素敵な住宅会社さんがたくさんあるんですよ」って伝えたいですもんね。住みやすさを調査するような連載もはじめてみたいと思っていて。地域の魅力を伝えるって、それこそ新聞社らしい発信の仕方かなと思うんです。
——2年目の「新潟日報sumica」を楽しみにしていますね!
植木さん:ありがとうございます! 今は全国版の住宅メディアも増えていますけど「新潟で家づくりや暮らしのことを知るなら『sumica』だよ」と皆さんに思ってもらえるように、2年目はさらにパワーアップした「新潟日報sumica」にご期待いただきたいと思います。
新潟日報sumica