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村上に開国!「ごはんとしてのパン」を提供する「パンの国 マーニ」。

週2日限定営業。SNSから火が点いた?売り切れ御免の人気パン店。

城下町の風情を今に伝える村上市街の一角にこのほど、こだわりの「食パン」をメインに各種手作りパンを提供するベーカリー「パンの国 マーニ」がオープンしました。週2日のみの営業ながら、オープン週は両日とも全商品が即完売!さっそく人気を集めています。パン作りの趣味が高じて自店のオープンに至ったその経緯やこだわりを、店主の宮山美奈子さんにお聞きました。

 

パンの国 マーニ

宮山 美奈子 Minako Miyayama

1971年村上市生まれ。地元青果店で働きながら雑貨店「菜の花畑」を運営し、ハンドメイド作家による展示即売会「クラフトカフェ」の主宰や、飲食・物産をはじめワークショップなどのブースも軒を連ねる定期マーケット「むらかみマルシェ」の主要実行委員としても活躍。多彩な趣味のひとつ「パン作り」も、今回お店にまで昇華させた。

 

「ふんわりモチモチ」だけじゃない。ポイントは「主食」としての「ぎっしり感」。

――オープンおめでとうございます! さっそくですが、お店の基本コンセプトを教えてください。

宮山さん:パンって炭水化物なのに、どこかでまだ「おやつ」みたいなイメージが強いと思うんですよ。新潟は米どころなので、尚更そうかもしれませんが。それを払拭したい、というほど大げさでもないですけれど(笑)「主食」=「ごはん」としてのパンを提供できたらな、と。

 

――実際、メインの食パンはしっとり感やモチモチ感だけでなく、食べ応えというか「ぎっしり感」がありますね。

宮山さん:そうなんです。食パンに限らず、私の作るパンは昔から重量感があるんです(笑)。なので主食としてはバッチリなのかな、と。メインの食パンは特に「ごはん」を意識して、そのままはもちろん、焼いても、調理しても、他の食材と合わせても美味しく食べてもらえるように仕上げています。ほかの惣菜パンや菓子パンも、普通のパンに比べたら少し「重い」かもしれませんね。

 

パン作り開眼のきっかけは、娘2人からの誕生日プレゼント。

――趣味が高じての開店とのことですが、そもそもパン作りを始めたきっかけは?

宮山さん:もともと子どものころから無類のパン好きなんです。3食ともパンでいいくらい。自分で食べたいものを作ろうと、以前から自宅でたまに焼いたりしていたのですが、5年ほど前に2人の娘が誕生日プレゼントでホームベーカリーをプレゼントしてくれまして。それから本格的にのめり込むようになり、以来ほぼ毎日、何かしらパンを作っています(笑)。

 

 

――それがお店を開くにまで至ったのは?

宮山さん:食卓で家族に好評だったのと、SNSに日々の「パン活」の成果を投稿していて周囲から「食べたい」「今度食べさせて」と言われるようになってきたんです。それで何かの集まりのときに持って行ったら、けっこう評判になって。もともと凝り性なので、試行錯誤も楽しくて…どんどん作っているうちに「せっかくなら売ってほしい」と言ってもらえるようになったけど、保健所の許可も無く食品を売るわけにもいかない(笑)。それでいつか正式にお店でも開けたらなぁ、と考えていたところに、以前から気になっていた(現在の)物件が空くことになって。前の借り主からも勧められて・・・それで思い切って、開くことにしたんです。

 

――レトロでステキな内外観ですもんね。

宮山さん:そうなんです。「ここなら自分らしいお店ができそうだな」と。お店のロゴやキャラクターは、イラストレーターの娘がデザインしてくれました。とっても気に入っています。

 

 

――店名の由来は?

宮山さん:大好きで繰り返し観ている映画『しあわせのパン』(2012年、原田知代・大泉洋主演)から拝借しました。あんなパン屋さんになれたらいいな、という憧れも込みで。思えばこの映画も、開店の大きな原動力のひとつになっているかもしれません(笑)。

 

流行の生食パンとは一線を画す? こだわりの「食パン」をメインに。

――パンの話に戻しますが、お店でメインに据えている「食パン」は、今流行している「生食パン」とは具体的にどこが違うのでしょう?

宮山さん:「生食パン」はその名の通り、そのまま食べたときの美味しさを追求しているので、けっこう生地自体に甘みや風味がついているんですね。どちらかというと、それこそ「おやつ」に近いのかもしれません。生食パンはウチでも不定期で販売するつもりではありますが、メインの食パンはあくまで「ごはん」として、余計な味のついていない、プレーンでオーセンティックなものにしていこうと思っています。

 

 

――話を伺う限りでも、バランスが難しそうですね。

宮山さん:そうかもしれません。プレーンな食パンは一番ごまかしが効かない(笑)。生地の醗酵から焼き上げまで、季節なども考慮しつつ、温度や湿度の加減を見極めていかないといけません。手間隙のかかる作業ですが、これぞパン作りの醍醐味でもあるので、とっても面白いですよ。使い始めたばかりの業務用オーブンにまだ慣れていないところもありますが(苦笑)、ひとつひとつ丁寧に、パンとにらめっこしながら、じっくり焼き上げています。

 

 

――そのほか、こだわりはありますか。

宮山さん:お店をやる以上は、地域の方々に末永く愛してもらいたいですね。なので、お子様からご高齢の方まで毎日安心して食べてもらえるよう、保存料や添加物は使用していません。これも「主食=ごはん」としてのこだわりです。ただその分、固くなるのも早いので、なるべくすぐに召し上がってもらえれば。

 

秋にはスープも提供する、イートイン的な「ベーカリーカフェ」構想も。

――今後の展望を教えて下さい。

宮山さん:別の仕事と並行しながらの営業にもなるので、あまり大それたことは考えず、自分のペースで淡々とやっていければと思います。とはいえ、せっかくなので挑戦したいこともいくつかあって・・・。

 

――それは?

宮山さん:お店は以前飲食店で、テーブル席やお座敷のスペースが余っていることもあるので、イートイン的なベーカリーカフェができたらいいな、と思っています。販売しているパンに、日替わりで「本日のスープ」のようなものを付けたり、ランチボックス的なラインナップを加えたりして。

 

――なるほど。秋の「屏風まつり」や春の「人形さま巡り」で村上を訪れる人にも、うってつけですね。

宮山さん:そうですね。この秋の「屏風まつり」までには、どうにかできないかなと考えているところです。

 

――本日はオープン前後のお忙しい中、ありがとうございました!また買いに来ます!

 

■主な商品(価格は税抜)

食パン(1.5斤) 650円

あんパン 200円

メロンパン 200円

ちくわパン 250円

生食パン(1斤) 550円  ほか

 

 

 

 

パンの国 マーニ

〒958-0849 村上市寺町1-6

営業:水曜、日曜の午前11時~(売切れ次第終了) 

tel&fax 0254-62-7593

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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