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子育て世代の強い味方。キッズ用品リサイクルショップ「パパママはうす」

「つんつるてん」という言葉があります。着ている服の手足や胴の丈が短く、みっともないときに使う言葉です。中学校の卒業アルバムを開くと、まさしく「つんつるてん」の制服に身を包み、晴れやかな笑顔を浮かべている自分がいます……。成長期の小中学時代には、あっという間に服のサイズが小さくなってしまうものですが、そのたびに新しい服を買い換えるのは経済的にも大きな負担ですよね。そんな子育て世代のパパやママを応援してくれるのが、新潟市西区にある「パパママはうす」です。子ども服やキッズ用品、制服が所狭しと並べられている店内で、オーナーの新田さんからお話を聞いてきました。

 

 

パパママはうす

新田 由香 Yuka Nitta

1973年南蒲原郡田上町生まれ。保育園の臨時職員や美容室のキッズルームスタッフをはじめとした様々な職業を経験する。2005年より働いてきたリサイクルショップ「パパママはうす」が閉店することになり、2019年より二代目オーナーとして店を引き継ぐ。趣味はカフェ巡りで、古民家カフェでまったりするのが好き。

子育て世代を応援するため、閉店予定の店を引き継ぐ。

——新田さんって、カフェ巡りが趣味なんですね。

新田さん:そうなんです。特に古民家を利用したようなカフェで、まったりと落ち着いた時間を過ごすのが好きなんですよ。

 

——そんなところにも、リサイクル精神の片鱗が見える気がします(笑)。でも、最初からリサイクル関係のお仕事をしていたわけではないんですよね。

新田さん:以前は保育園や美容室のキッズルームで、子どもたちと触れ合っていました。保育園で働いていたときは、園児の子が私と結婚すると言ってくれたんですけど、その子が20歳になったら私は還暦を迎えるのでそれは諦めました(笑)

 

——(笑)。では「パパママはうす」をはじめることになったいきさつを教えてください。

新田さん:「パパママはうす」は30年前から営業していて、私は20年前からスタッフとして働いていました。ところが6年前に店を畳むことになったので、私が引き継いで二代目オーナーになったんです。

 

 

——そうだったんですね。新田さんはどうして「パパママはうす」を引き継ごうと思ったんですか?

新田さん:私自身も子育てを経験してきたので、子育て世代のパパやママを応援したかったんです。子どもってすぐに大きくなっちゃうから、あっという間に服のサイズが合わなくなるじゃないですか。貯金をするためには節約しなければならないですし、こういう子ども服専門のリサイクルショップがあったら助かると思うんです。

 

——確かに、子育て世代のパパママにとって心強い味方ですよね。でも新田さんって、お店の経営は未経験だったんでしょ?

 

新田さん:そうなんです。だから、最初は初代オーナーの頃といろいろ比べられましたね。引き継いだ翌年からはじまったコロナ禍もあって、スタッフを雇うこともできませんでした。ひとりでお店を営業するには店舗が広くて商品も多過ぎたので、4年前に現在の店舗へ移転したんです。

 

 

——それは大変でしたね。この物件に決めた理由はあったんですか?

新田さん:この三角屋根がずっとお気に入りだったんです(笑)。外壁は白だったんですけど、目立つように黄色く塗り直しました。以前は中華料理店だったせいで店内にはあちこちに油汚れがあったので、壁塗りをしたり壁紙やフローリングを貼ったりしてリノベーションしたんです。2階は自分でやったんですよ(笑)

 

——どんなイメージでリノベーションしたんですか?

新田さん:北欧風にしたかったんですけど、イメージ通りにはならなかったですね(笑)。でも「中古品店」というイメージで見られたくなかったから、ディスプレイにはこだわりました。買取したお品は次の方が気持ちよく使えるよう、「中古品」とは思えないほど綺麗にメンテナンスしているんです。

 

「ここの商品だったら大丈夫」と言われる店を目指したい。

——どんなお客さんが多いんですか?

新田さん:入園や入学準備のタイミングで、ご来店されるお客様が多いです。保育園のお着替え用に、子ども服をまとめ買いしていかれる方もいます。季節の変わり目の衣替えのタイミングに来られるお客様も多いですね。

 

——こちらにある「パスクル」というのは?

新田さん:「パパママはうす」の「スクール部門」という意味で「パスクル」です(笑)。こちらでは地元中学、高校の制服をリサイクル販売しています。学校の制服って卒業したらなかなか着る機会もないですし、成長が早くてすぐに小さくなっちゃうからリサイクルにはうってつけなんですよ。

 

——そういうお店があると助かりますよね。

新田さん:あとリサイクル販売だけではなく、衣装レンタルもおこなっています。冠婚葬祭の正装で着るような服もなかなか着る機会が少ないので、レンタルできたら効率的ですよね。

 

 

——ああいう服って高いのに、買った後は着る機会も少ないですもんね。ところで、お店は1階だけなんですか?

新田さん:2階では「温活 よもぎ蒸し部」をやっています。よもぎやハーブの蒸気を下半身に当てることで、女性が抱える悩みの原因にもなっている「冷え」を改善してくれるんです。基礎体温が上がって免疫力も向上することにより、生理不順や更年期障害の改善、ダイエット、妊活への効果が期待できます。

 

 

——「妊活」にも効果が期待できるっていうことは、パパやママになる前から応援してくれているんですね。

新田さん:そうなりますね(笑)。ベビー服はもちろん、マタニティウェアもご用意していますので、妊娠したらぜひ覗きに来ていただきたいです。妊婦だったお客様が、生まれた赤ちゃんを見せに来てくれたりすると嬉しいですね。あと、うちで子ども服を買っていた娘さんが子どもが生んで、その子の服もうちで買って代々利用していただけるのも嬉しいです。

 

——それは嬉しいでしょうね。今後はどんなお店を目指していきたいですか?

新田さん:チャイルドシートのメンテナンスが年齢を重ねるごとに辛くなってきたので、細く長く続けていけたらいいなと思っています(笑)。そのためにも、お客様から「この店の商品だったら大丈夫」と信頼していただけるよう、徹底した商品管理に取り組んでいきたいですね。

 

 

 

パパママはうす

新潟市西区寺尾東1-5-32

025-378-2815

10:00-17:00

火水曜休

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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