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お茶を淹れてひと息つくきっかけに。「米粉のおやつ ぺるしゅ」のお菓子。

五泉駅前に店舗を構える「米粉のおやつ ぺるしゅ」。米粉を使ったグルテンフリーの焼き菓子をメインに、卵や乳製品などの動物性食品を使わないクッキーなどを、見た目にもこだわって販売しています。店主の橋本さんに米粉のお菓子を作りはじめたきっかけや、これからの目標について聞いてきました。

 

 

米粉のおやつ ぺるしゅ

橋本 友美 Tomomi Hashimoto

阿賀町生まれ。高校卒業後、製菓の専門学校を卒業。新潟市秋葉区の「サンカントピュール」で6年働き、経験を積む。2021年より「米粉のおやつ ぺるしゅ」として活動をスタートし、イベントなどで出店販売をはじめる。2023年に五泉駅前に店舗を構える。

 

一度離れたからこそ気がついた、パティシエの面白さ。

――今日はよろしくお願いします。お店はおふたりでやっていらっしゃるんですか?

橋本さん:はい、一緒に働いてもらっているナオコちゃんは、専門学校時代の同級生で。もともとはひとりでやっていたんですけど、手一杯になっちゃって、お願いすることになりました。

 

ナオコさん:私は主人の仕事の都合で愛知に住んでいたんですけど、またこっちに戻って来ることになって。去年「帰ってきたよ」って連絡したら、「お店を手伝って」って。まさかママになってからもまたパティシエがやれるとは思っていなかったので、ふたつ返事でした(笑)

 

――おふたりで楽しく営業されているわけですね。橋本さんが「ぺるしゅ」として活動しはじめて、どれくらい経つんですか?

橋本さん:今年の8月で丸3年経ちますね。昨年お店を構えるまでは、場所を借りて使って作ったものをイベントで販売するっていうかたちで2年間活動していました。

 

 

――そもそも、橋本さんはどんなきっかけでお菓子作りを仕事にしようと思われたんでしょう?

橋本さん:小さい頃からものを作るのが好きで教育番組とかをよく見ていたんです。あるとき友だちの家に遊びに行ったら、その子のお母さんがシフォンケーキを焼いてくれて。うちは手作りのお菓子が出てきたことがなかったので、それがけっこう衝撃で。

 

――手作りのシフォンケーキでもてなしてくれるって素敵ですね。

橋本さん:それから「自分でもお菓子を作ってみたい」と思うようになりました。家にオーブンもなかったので、電子レンジでできるスポンジの型を使ってみたらカチコチのスポンジができたり、素手で生クリームをたてようとしたりしていましたね(笑)

 

――かわいらしい思い出ですね(笑)。製菓の専門学校を卒業された後は、どんなところで働かれていたんですか?

橋本さん:専門学校を卒業してから「サンカントピュール」さんに勤めさせてもらって、そこで丸6年ぐらい働きました。結婚を機に退職してからは、派遣で工場みたいなところで働いていましたね。

 

――独立を意識されるようになったのはいつからですか?

橋本さん:パティシエをやっていたときは「お店を持ちたい」っていうそこまで強い希望はなかったんですけど、現実的に思うようになったのは「サンカントピュール」を退社してからですね。派遣で違う仕事をしているときに「私はお菓子の仕事が好きだったんだな」って気づいて。

 

 

――お菓子の仕事から離れてみて初めて気づいたわけですね。

橋本さん:でも、もともと手の肌が弱いので、それがパティシエをやっているときも影響していて、手荒れが本当にすごかったんです。きっと戻ったらまたそうなっちゃうし、かといって自分を庇いながら仕事をするのはちょっと嫌だなと。それなら独立して、子育てと両立しながら自分の程よいペースでお菓子屋さんができたらいいなと思って、本格的に動き出しました。

 

――お菓子に妥協はせずに、でも自分のペースでやっていこうと「ぺるしゅ」の活動をはじめられたんですね。

橋本さん:「お店をやりたい」と決めたときに、以前勤めていた「サンカントピュール」のご夫婦に相談したんです。そしたら「まだ子供も小さいし、やっぱり大変だよ」「だから最初からお店を構えるとか大きなことしなくても、自分のやり方次第で『やりたい』っていう気持ちを昇華させてからでも遅くないんじゃない?」って言ってもらって。そこでご夫婦にお願いして、お店が休みの日に工場を借りて、作ったものをイベントで販売させてもらっていました。

 

かわいい見た目で贈り物にもぴったりな、米粉のお菓子。

――今は米粉を使ったお菓子をメインで販売されていますよね。米粉にこだわるようになったきっかけがあったんでしょうか。

橋本さん:もともとアトピー体質だったんですけど、食事に気をつけるといいと聞いて食事制限をしていたときがあって。そのときに小麦粉を減らすようにしていたので、甘いものを食べられないのがすごく辛くて……。職業柄しょうがないですよね(笑)。それでいろいろ調べていたら、米粉のお菓子のことを知って。実際に作ってみたら、今まで使ってきた材料よりも扱いやすくて、それでいて食べて重い感じがしなくて、けっこう衝撃を受けたんです。

 

――確かに米粉のお菓子ってサクサク食べられちゃいますよね。

橋本さん:小麦アレルギーの方が増えているのが現状ですし、米粉でこんな美味しいお菓子が作れるんだったら、米粉のお菓子屋さんをやってみようかなって。実際に「小麦を控えていて」っていうお客様もいらっしゃいますし、クッキーは動物性のものをまったく使ってないので、乳も卵もアレルギーだっていう方にも勧められるので、やってよかったかなって思います。

 

 

――お菓子はクッキーとかドーナツとか、焼き菓子がメインですか?

橋本さん:焼き菓子とチーズケーキと、シフォンケーキとかバターサンドも最近はじめました。「あんばたサンド」は、一緒に働いてくれているナオコちゃんの手作りしたあんこを使っているんです。それもふとした会話から生まれた商品で。

 

ナオコさん:「うち、毎年大晦日はあんこを煮て新年を迎えるんだよね」って話をしたら、「まじ?」って(笑)。「それなら商品にしたいな」って言ってくれたんです。

 

橋本さん:私もあんこが好きだし、おいおい「あんばたサンド」ができたらいいなと思っていたので、「これはやるしかないでしょ」って(笑)。人気ですぐ売り切れることも多いですよ。

 

――あんことバターってみんな大好きですもんね。どのお菓子も見た目までかわいいですよね。

橋本さん:見た目もかわいくて、お菓子でときめくような商品づくりを心がけています。季節によってクッキーの形やリボンの色を変えたりしていて、贈り物用に買っていかれる方も多いですね。

 

――クッキー缶も作られているそうですね。

橋本さん:今はお休みしているんですけど、今までは限定販売というか、クリスマスとかバレンタインのイベントごとにデザインをSNSにアップして募集をかけて、注文があった分だけ作っていたんです。でも注文いただく数も増えてきて、お店と並行して作るのが厳しくなってきたので、これからは通常販売として常にお店に置けるように準備をしているところです。

 

――それはお店に来るのがますます楽しみになりますね。

橋本さん:「ぺるしゅ=クッキー缶」みたいに思われている方も多いので、そこはやっぱりやめたくないなっていうのがあって。動物性の食品不使用で見た目にこだわってやっているので、なんとか続けていきたいんですよね。

 

忙しい日々の中で、自分の時間を作って羽を休めるきっかけに。

――ちなみに、「ぺるしゅ」って店名にはどんな意味が込められているんですか?

橋本さん:フランス語で「とまり木」っていう意味です。私は子どもを生んで慌ただしくているときに、自分を甘やかす時間がけっこう必要だったんですけど、自分でも気づかずに走りっぱなしで、そういうご褒美時間を作れていない人もいるんですよね。そういう人が「ぺるしゅ」のお菓子を見たたときに「お茶でも淹れて休憩しよっか」って、自分の時間を作るきっかけになってくれたらいいなと思って付けました。

 

――とまり木のように、「ぺるしゅ」さんのお菓子が羽を休めるきっかけになったらいいですね。最後に、橋本さんの今後の目標を教えてください。

橋本さん:ここで終わる予定はなくて、ショーケースを構えてちゃんとお菓子屋さんをやりたいなと思っていいます。その際に人も必要になると思うので、私たちと同じように、「パティシエをやりたいけどママだし、ケーキ屋さんで働くのはもう厳しいのかな……」って思っている方が活躍できる場にできたらいいですね。みんなが子どもを育てながら、やりたいことをやれるような環境にしていきたいです。

 

 

 

米粉のおやつ ぺるしゅ

五泉市駅前1丁目4-23

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