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電気のことを考えよう。アウトドアでも使える新形態「レンタルでんき」。

キャンプや野外イベントなど、屋外で電気を使いたいシーンってありますよね。そんなときに活躍するのが、「G-BLAST(ジーブラスト)」という電気関連会社が行っている電気のレンタルサービス「レンタルでんき」です。簡単に持ち運びできる小型サイズから大容量の大型サイズまで、使用用途に合わせたポータブル電源をラインナップ。今回は代表を務める田川さんに、ポータブル電源の活用について、いろいろとお話を聞いてきました。

 

G-BLAST

田川 篤 Astushi Tagawa

1987年新潟市生まれ。日本大学生物資源科学部を卒業後、大手キャンプメーカーに就職。異業種交流会などで出会った起業家たちに感化され、2011年に「G-BLAST」を立ち上げる。現在は代表として奮闘しながら、カヌースラロームの国体県代表としても活躍。

 

電気をレンタルって、いったいどんなことができるの?

――今日はよろしくお願いします。さっそく「レンタルでんき」について教えください。電気のレンタルって、どんなサービスなんですか?

田川さん:電化製品を使うためには、必ず電気が必要ですよね。コンセントがあればどこでも使えるけれど、電気が通っていない山の中とか、通電されていない倉庫などの屋内では使うことができません。「ここで電化製品が使えたらな……」って思うときってありませんか?

 

――ありますね。すごく暑い場所だと、扇風機やクーラーがあったらどんなに天国かって思う瞬間があります(笑)

田川さん:そんなときこそ、「レンタルでんき」が活躍します。このサービスは、持ち運びができるポータブル電源を3泊4日からレンタルできて、好きな場所で、好きなときに電源を確保することができるんです。

 

 

――なるほど。ポータブル電源をレンタルできるサービスが「レンタルでんき」なんですね。ポータブル電源は、どんな電源に対応しているんですか?

田川さん:電源の口はコンセント、USB、シガーソケットの3種類があります。ほとんどの電化製品に対応しているから、いろんなシーンで活用してもらえると思います。

※一部電圧が異なる製品では使用できない場合もあります

 

――そうなると、キャンプなどのアウトドアシーンでも活躍しそうですね。

田川さん:そうですね。炭を起こしたり、焚火をしたりして料理をするのはハードルが高いという初心者キャンパーの人たちからは、屋外でもポータブルIHコンロが使えるから便利だと、今、需要が増えています。電気を使えば灰などの処理を気にしなくていいですし、気軽に楽しめるメリットもありますしね。

 

ポータブル電源なら、化石燃料を使わないからECO。

――ポータブル電源って、野外イベントなどで使用されている発電機とは違うんですよね?

田川さん:野外イベントなどで使用されている発電機とポータブル電源は性質が異なりますが、外でも電気を使えるという点では同じです。ただ、発電機はガソリンを使うので、大きなモーター音が気になったり、ガソリンの臭いがしたり、環境によっては使用が難しい場合もあります。

 

――そっか、発電機はガソリンを使っていますね。ポータブル電源を使用する最大のメリットって何ですか?

田川さん:レンタルしてくれるお客さんのメリットとはちょっと異なりますが、ポータブル電源はガソリンを使う発電機と違って、充電した電気を持ち運んでいます。だから二酸化炭素などの温室効果ガスの排出をしません。つまり、地球温暖化の防止、エコってことが最大のメリットだと感じています。

 

 

――電気をエコに使えるのは、とてもいいことですね。ちなみに「レンタルでんき」では、どんな種類のポータブル電源を取り扱っているんですか?

田川さん:取り扱っているポータブル電源は、小型、中型、大型の3種類がメインになります。小型はポータブル電源の入門に最適で、スマートフォンやパソコンの充電、ゲーム機にも使用できます。中型は電子レンジやホットプレート、電動ドリルなど幅広く使用でき、大型はキッチンカーなどで使用されている調理器具など、たくさんの電力を要するものにも対応しているんです。電気自動車の充電ステーションで急速充電できるものもあって、移動しながらの活用にも適しています。

 

――例えば大型のポータブル電源を使用するとしたら、何をどのくらいの時間、使用することができるんですか?

田川さん:55型の大きなテレビだと20時間、ノートパソコンは70時間も使用することができます。あと、電気自動車のテスラを充電することもできるんですよ。

 

電気には限りがあることを、知ってもらうキッカケに。

――田川さんは、どんなキッカケで電気を仕事にしようと考えたんですか?

田川さん:大学を卒業してからキャンプ用品のメーカーに勤めていましたが、独立して仕事をしている友人の姿に刺激を受けて、自分も何かにチャレンジしたいと思うようになりました。ただ、どんな仕事で独立するかまで具体的なイメージができていなく、異業種交流会などに参加したり、自分なりにいろいろ調べたり、模索する日々を過ごしていたんです。

 

――ふむふむ。

田川さん:あるとき、たまたま目にしたのが「電力が自由化されました」というニュース記事でした。「なんだこれは?」と思ってすぐに記事を読んでみたら……航空や通信が自由化されたように、電力も自由に販売できるという内容で、公共サービスは誰しもが使うし、なくてはならないものだから、きっと仕事になると思い、電気の販売店をまずはスタートさせたんです。

 

 

――ということは、起業当時はポータブル電源のレンタルはされていなかったんですね。

田川さん:そうですね。電力の販売をしているなかで、ポータブル電源の販売もスタートしたんですけど、価格が高額だったこともあって広まらず……。で、考えたのがレンタルだったんです。レンタルなら今まで電源が欲しかったシーンにも気軽に導入してもらえるし、利用の幅も広がると思いました。

 

――利用頻度を考えて購入しないってケースもありますもんね。実際に「レンタルでんき」をやってきて、感じていることがあれば教えてください。

田川さん:今までは電気を作るための燃料は安かったので、多くの電力を生み出すことができていましたが、最近では節電が呼びかけられるほど、電気は貴重な存在になっています。コンセントに充電器を差せばスマートフォンは無限に使える、これって当り前のように思われているけど、本当は限りがあって無限じゃないんですよね。ポータブル電源も同じで、蓄電されているものがなくなれば使えなくなります。「レンタルでんき」のサービスを通して、「電気を持ち運べる」という利便性をまず感じてもらえますが、僕としてはそれ以上に「電気は限りがある」ということを感じてもらえるキッカケになってくれたら嬉しいです。

 

 

 

G-BLAST(レンタルでんき)

新潟市中央区山二ツ5-5-24

025-383-8318

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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