古町活性化をめざすアイドルユニット「RYUTist」のこれまでとこれから。
カルチャー
2019.08.06
古町活性化アイドル「RYUTist」って知ってる?
古町の活性化を目的に結成されたアイドルユニット「RYUTist」をご存じですか? のんの(佐藤乃々子)、ともちぃ(宇野友恵)、むうたん(五十嵐夢羽)、みくちゃん(横山実郁)による4人組。2011年のグループ誕生から今年で8周年を迎えます。今回は「RYUTist」のメンバーに、これまでのこと、これからのこと、アイドルとしてのそれぞれの思いを聞かせてもらいました。


RYUTist
のんの(佐藤乃々子)、ともちぃ(宇野友恵)、むうたん(五十嵐夢羽)、みくちゃん(横山実郁)の4人組アイドルグループ。古町活性化を目指し、古町7番町にある「新潟 SHOW CASE!!」を拠点に活動している。毎週日曜のホームライブはじめ、県内外のライブ、イベント出演、CM出演、イメージキャラクターなど多彩な活動を続けている。グループ名は、新潟市の呼び名「柳都(りゅうと)」と「アーティスト」をかけ合わせたもの。
オーディションに挑戦したときのこと。そして、アイドルになってみて。
——まずはじめにデビューのときの話を聞かせてください。皆さんはどうしてRYUTistのオーディションに応募したんですか?
のんの:姉がダンスをやっていて、ジャズダンスなどを踊っている姿をよく見ていたんです。そのうち私もダンスをやりたいと思うようになりました。そんなとき手にしたRYUTistオーディションのフライヤーに「ダンスレッスン無料」と書かれていたんです。「ただでダンスのレッスンが受けられる!」そう思ってオーディションに申し込みました(笑)
ともちぃ:私はもともとアイドルが好きで、℃-ute(キュート)さんなどのハロプロ系アイドルに憧れていたんです。自分もアイドルになってみたいと思っていましたが、そんなチャンスはなかなかないじゃないですか。「新潟でアイドルになれるチャンスだ!」と思って申し込みました。
みくちゃん:私は人前に立って表現することが好きで、以前からピアノを弾いたり、劇に参加したりしていました。ある日、RYUTistの妹分募集オーディションのフライヤーをもらって興味本位で受けてみたのがきっかけです。
——オーディションのときってどんな気持ちなんですか? やっぱり緊張しますよね?
のんの:あんまり緊張しなかったですね(笑)。待ち時間も応募者同士で和気あいあいとおしゃべりしてました。はじめてのオーディションを楽しんでいたって感じでした。
ともちぃ:私は逆にあまりの緊張で記憶がないです(笑)。本気でアイドルになりたいと思っていたので気合が入っていたんですけど、まわりの人たちが楽しそうにしてたので少し温度差を感じていました。
むうたん:私は当時10歳だったんです。オーディションを受けた中では最年少だったので、まわりが年上の人ばかりで緊張したのを覚えてます。おまけに審査の順番がトップバッターだったので緊張も2倍でした(笑)
みくちゃん:控室にあった椅子のキャスターで遊んでいたのが思い出です。何も考えてなかったですね(笑)。あとでVTRを見たらふてくされているような顔をしていたので驚きました。自分としては楽しんでいたはずなんですけどね。
——それぞれ個性が出ますね(笑)。オーディションに受かってアイドルになったわけですが、実際のところ、なってみてどうでしたか?
のんの:自分が思っていた以上に、いろいろなことが難しかったです(笑)。テレビで見ているアイドルさんたちは、じつはすっごくレッスンしていたんだなと思いました。MCも最初の頃は台本があったんです。でも、すっごく「読んでる感」が強くなってしまいましたね(笑)。
ともちぃ:℃-uteさんなどのステージを見ていたせいか、1回のステージで3着くらい衣装をチェンジするものと思ってたんです。でも1年間衣装が新調されなかった時期もあったりして…理想と現実の差を感じました(笑)。
むうたん:アイドルになってから、いっぱいプレゼントがもらえるのでびっくりしました。お手紙もうれしいんですが、チョコレートが好きなのでたくさんもらえて幸せです。
みくちゃん:自分の歌やダンスを見て、ファンの人たちが褒めてくれることがうれしいです。私は褒められて伸びるタイプなので(笑)。

筋トレやメイクまで教えてくれるダンスレッスン。私生活では健康管理に注意。
——歌やダンスのレッスンはどのようにしてるんですか?
ともちぃ:歌のレッスンは今年に入ってから自主練習になりました。ボーカルリーダーの私が中心になって、4人で練習しています。ダンスは先生によるレッスンが週1回あり、楽しく和やかな雰囲気で教えてもらっています。ダンスだけじゃなく、筋トレの方法や、メイク術まで教えてくれます。ときどきドラマの話までしてくれるし。よくごはんを作ってきてくれるんですが、それが手料理のレベルを超えたクオリティなんです(笑)。
——楽しそうですね。でもレッスンやライブと私生活の両立は大変じゃないですか?
のんの:私は大変じゃないです。プライベートの空き時間にはお茶や生け花を習ってます。
ともちぃ:私も喫茶店でノンフィクションやミステリーなどの本を読んだりして、毎日夏休みみたいに過ごしてます(笑)。
むうたん:高校生だった頃のテストのときは大変でしたけど、今は大変じゃないですね。
みくちゃん:私は自宅が長岡市なので移動に時間がかかって大変です。新潟市の高校に高速バスで通学してるんですが、疲れて寝てしまい、そのままバスの営業所まで連れて行かれたことがあります(笑)。
——みくちゃんだけは大変なんですね(笑)。ではアイドルとして私生活で気をつけていることはありますか?
のんの:誰がどこで見ているかわからないので、外ではビシッとするように気をつけています。
ともちぃ:ケガなどしないよう気をつけ、体調管理をしっかりしています。でも、私はもともと体が丈夫なのでめったに熱も出ないし、熱が出ても寝れば治っちゃうんです。
むうたん:外に出るときは変装と健康管理を兼ねてマスクを着用しています。ただのマスク好きだったりもしますけど。
みくちゃん:買い物などに一人で行かないようにしています。あと、むやみにメールなどのアドレスを教えないように気をつけていますね。

ステージのこと、ファンのこと。それぞれの思い出に残るイベントは?
——レコーディングの様子っていつもどんな感じですか。
のんの:レコーディングはひとりずつスタジオに入って、メイン、ハモリ、コーラスの各パートを1回ずつ録音します。私はレコーディングのときの声がふだんと違って不思議だったんです。でも、体に力が入っていたことに気づいて、歌うときに力を抜くようにしたら、ふだんの声で歌えるようになりました。
ともちぃ:レコーディングにはテンションを最大限に上げてのぞんでます。ダメ出しされると凹んでしまいがちですけど、テンションが下がるとうまく歌えなくなってしまうので、めげないように気合を入れます。
——ホームライブは毎週やっているんですよね?
のんの:フリートークも多く話題もアットホームなので、ホームライブならではの安心感がありますね。毎回来てくれる常連さんも多いので、ライブの違いをどのように出して楽しんでもらおうか常に考えています。MCで楽しんでもらうため、むうたんの変な発言をメモっておくなど、ふだんからメンバーの裏情報を集めています。
ともちぃ:ホームライブで大変なのは、曲数も多いのでセットリストをおぼえること。あと最近体力がなくなってきていてライブでキツいときがあるので、今後は体力づくりしようと思っています。うれしいことは、ファンの人が自分の変化に気付いてくれたときですね。歌い方を変えたときとか、ヘアスタイル、ネイルの変化など。気にしてくれているんだと思えて嬉しいです。中には虫刺されまでチェックしてくれる人もいます(笑)。
——む、虫刺されまで…(笑)。やっぱりライブって体力的にハードなんですね。
むうたん:歌やダンスのハードな曲が3曲連続したときなどはキツいですね。楽しいのはライブが終わったあとの特典会。ファンの人たちといっぱいお話ができてうれしいです。
みくちゃん:毎週やっているので、いつも前回を超えるような気持ちでやっています。前回と同じ曲がある場合はメンバー同士で絡む部分を作ったりして、飽きられないように変化を出してます。ホームライブに来てくれるのはファンや、自分たちを見たくて来てくれる人たちなので、自信を持ってステージに立つことができます。
——ホームライブ以外にもいろんなイベントによく登場していますが、印象に残ったステージなどはありますか?
のんの:八海山の山頂広場でやったイベントは、とても見晴らしのいいステージで気持ちよくパフォーマンスできました。会場で販売していた八色スイカも夏っぽくて印象に残ってます。もうひとつは「TOKYO IDOL FESTIVAL」。スマイルガーデンという大きなステージに立つことができて、そこでトリをつとめさせてもらいました。3,000人ものお客さんを前に歌ったんですが、サイリウムが一斉に動く光景が感動的で忘れられません。
ともちぃ:浜汁まつりに呼んでいただいたとき、カニを食べたり、ビンゴのMCをやったり、競りに参加したりして、ライブは一切しなかったんです(笑)。1曲も歌わないイベントは初めてだったので印象に残っています。ちなみに競りではヤナギガレイを落札しました。「RYUTist」の「柳」の字が入っているので(笑)
むうたん:夏祭りの盆踊会場で夜のライブをしたとき、ステージではなく広い駐車場で歌ったんです。照明が暗くてまわりがよく見えなかった上に、客席がすっごく遠くにあって不思議な距離感がありました。
みくちゃん:夏の夜、公園に停めたトラックステージでライブをやったんです。ところがこうこうと灯る照明めがけてセミやカブトムシなど多くの虫たちが集まってきたんですよ。歌うために大きく口を開けると虫が入ってきてむせちゃったり、顔にセミがとまったり、頭にカブトムシがとまって髪飾りみたいになったりしました(笑)。虫が大嫌いな私にとっては大変なステージでした。

新潟を盛り上げていくアイドルとして、それぞれの理想をめざす。
——今後、どんなアイドルになりたいですか?
のんの:ライブの一体感が作れるようなアイドルを目指したいですね。自分たちのパフォーマンスをするだけではなく、お客さんを巻き込んでステージを盛り上げていきたいです。
ともちぃ:日比谷野外音楽堂など、もっと大きなステージに立てるアイドルになりたいですね。そのためにもファンを大切にしていきたいです。
むうたん:女の子からも憧れてもらえて、応援してもらえるようなアイドルになりたいです。かわいいだけではなく、かっこいいパフォーマンスも見せられるようがんばります。
みくちゃん:いろいろな仕事ができるマルチアイドルになりたいです。人を惹きつける歌、ダンス、ルックスなどを身につけ、ライブだけではなくCMなどでもどんどん露出していきたいですね。

それぞれの憧れや思いを胸に、古町活性化アイドル「RYUTist」として活動することになった4人のメンバー。長い活動期間の中でさまざまな経験を共有してきて、お互いに強い絆で結ばれているのを感じました。今後も彼女たちの活躍に注目し、応援していきたいです。

RYUTist
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