季節のお花を暮らしのなかに。北区葛塚の「花屋 里の彩」。
カルチャー
2023.03.25
新潟にも新しい季節が訪れ、ところどころに春の草花の姿が見られるようになってきました。色のなかった風景に彩りが戻ってきたようで嬉しいですね。今回は新潟市北区にある「花屋 里の彩(さとのいろ)」を訪ね、色とりどりの花々に囲まれながらオーナーの栗山さんからお話を聞いてきました。


花屋 里の彩
栗山 庄太郎 Shotaro Kuriyama
1981年村上市生まれ。北海道の大学で経営を学んだ後、京都の料亭勤務を経て地元村上の農業資材店に就職。2015年より新潟市内の花屋さんで修業をはじめ、2017年に「花屋 里の彩」をオープン。見附で行われたイベント「ハナバス撮影会」でも花の飾り付けを担当。カレーとラーメンが好き。
和食の料理人が、花屋さんに。
——栗山さんは元々お花がお好きだったんですか?
栗山さん:園芸に興味があったんですが料理も大好きだったので、中学生の頃は料理人になりたいと思っていました。
——じゃあ、以前は料理の仕事を?
栗山さん:京都の料亭で和食の修業を1年間やったんですけど、自分には合わないと思ってしまって……。それから地元に帰って農業資材のお店で働くことになったんです。
——農業資材のお店ではどんな仕事をされていたんですか?
栗山さん:販売スタッフとして肥料や農薬、農機具、ビニールハウスと、ひと通りの商品を担当しました。農家の方々を相手にする仕事ですから、お米や野菜についてずいぶん勉強しましたね。そのうち植物に興味を持つようになって、園芸や植物に関わる仕事をやってみたいと思うようになったんです。

——そういう流れでお花屋さんになられたわけですね。
栗山さん:自分でお店をはじめるために新潟市内の花屋さんで2年間修業をさせてもらって、2017年に「花屋 里の彩」をオープンしました。自然の風景を園芸で再現することに興味があって、本当は園芸店をやりたかったんですけど、どうしてもスペースや資金の規模が大きくなってしまうので、あきらめて切り花をメインにしたお店にしたんです。
——今でも園芸をやってみたい気持ちはあるんでしょうか?
栗山さん:そういう気持ちもありますけど、Instagramに世界中から投稿されているお花の写真を見て、改めてお花の持つ魅力に気づいたんです。見たことのないようなお花や、素敵なフラワーアレンジメントに刺激を受けました。だから今は楽しみながら切り花に向き合っています。

花は人生に寄り添い続ける。
——お客さんにはどんな方が多いんですか?
栗山さん:女性のお客様が多いんですけど、最近は彼女のためにお花を買う若い男性も増えてきましたね。普段からお花に触れる機会が少ないせいか、意外とお花についての知識を持っていない人が多いんです。
——男性だと特に、お花に触れる機会って、確かに少ないかもしれません。
栗山さん:ですから花束にしてもフラワースタンドにしても予算や色合いを必ずお聞きして、どんな相手にどんな気持ちで渡すのか、どんなイメージにしたいのか、ボリュームを出したいのかコンパクトにしたいのかをお聞きした上でお作りするようにしています。
——それじゃあ、お任せで注文されることも多そうですね。
栗山さん:そうですね。だからご用意したお花をお渡しするときが、いちばん緊張する瞬間なんです(笑)。喜んでいただけることが多いんですけど、まれに「……」っていう反応をいただいてしまうこともありますからね。決められた予算のなかで、どれだけお客様の好みやイメージに近づけることができるかが課題です。近づけるどころか超えることができれば、もっといいんでしょうけどね。

——予算があるとなかなか難しそうですね。でも喜んでもらえたときは、めちゃめちゃ嬉しいんじゃないですか?
栗山さん:もちろんです。渡したときに笑顔で喜んでいただけると最高の気分ですね。「この前作ってもらったお花よかったよ」とか「渡した相手に喜んでもらえたよ」とか言ってリピートしていただけたら、もっともっと嬉しいです(笑)
——今までお花屋さんをやってきて、印象に残っている出来事ってありますか?
栗山さん:幼稚園の頃からお母さんに連れられて来ていた子が、小学生になってからひとりでお花を買いに来てくれたんです。お花が好きな子に育ってくれたのが嬉しかったですね。あと、ウエディングブーケを作らせていただいた新婚のご夫婦がいたんですが、3年後に旦那さんが亡くなられて、奥さんがお仏壇に供えるお花を買いに来られたんです。そのときに、お花って人生に寄り添い続けているものなんだなって改めて感じましたね。

一輪でもいいから、暮らしのなかに花を。
——これからお花が楽しめるシーズンを迎えますけど、今の時期にオススメしたいお花を教えてください。
栗山さん:チューリップやミモザがオススメですね。春っぽさも感じることができるし、この時期にしか見られないお花なんですよ。あとはスモークツリーでしょうか。まずは一輪でもいいので、季節のお花を暮らしのなかに取り入れてみて欲しいんです。そうすることでお家やお部屋のなかが変わって見えると思います。プライベートで飲食店を利用するときでも、店内に造花じゃなくて生花が置いてあると意識の高さを感じますね。
——お花を飾ることで心が豊かになるということですよね。ところでお花を長持ちさせるコツってあるんでしょうか?
栗山さん:しっかりとお水を変えて、きちんと切り戻しをしていただくことでしょうか。できれば毎朝のルーティーンとして行っていただきたいです。あとは愛情を持って扱っていただけると嬉しいですね。


花屋 里の彩
新潟市北区葛塚3270-2
025-311-5521
10:00-18:00
火曜休
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