三条市の交流広場「ステージえんがわ」を拠点に、地域おこし協力隊として活動している竹山キョんさん。カメラ撮影の腕を生かして、三条のことを発信するWEBメディアを作成しているほか、地域コミュニティのためのイベント企画などを行っています。そんなキョんさんの特技は、幻想的で透明感のある音色を奏でる鉄製打楽器「ハンドパン」。実際に「ハンドパン」を弾いてもらいながら、いろいろとお話を聞いてきました。
竹山 キョん Kyon Takeyama
1998年北海道札幌市生まれ。高校卒業後、旭川市の学生交流施設に勤務。2021年2月から、三条市地域おこし協力隊として活動中。
——キョんさんは、今年の2月から三条市地域おこし協力隊に着任されたんですよね。それまではどんなことをしていたんですか?
キョんさん:高校を卒業してからは、旭川市の学生交流施設の契約社員として働いていました。そこで、イベントを企画したり、学生同士が交流できるゼミのようなものを開催したりですね。高校生の頃は学生団体の代表を務めていて、ボランティア活動などもけっこう積極的に行っていたんですよ。
——今は、協力隊としてどんな活動を?
キョんさん:主に2つの活動を行なっています。ひとつは、三条市の交流広場「ステージえんがわ」を拠点にしたイベントなどの企画です。それと、三条市で活躍する人やお店を紹介するWEBメディアの運営もはじめました。
——お店を紹介するWEBメディアとなると、このThingsと近い感じですか?
キョんさん:新潟のことを紹介するWEBメディアを作ろうといろいろ調べていたら、Thingsを見つけて、「あ、もうこんなサイトがあるんだ」と思ってですね。それで、僕のWEBメディアがThingsの二番煎じにならないように「人とお店をちょっとだけ覗く」というコンセプトにして、ラフに情報発信をすることにしたんです。
——おお、Thingsを知っていてくれていたなんて、嬉しいです。ところで、地域おこし協力隊として三条を選んだのはどうしてですか?
キョんさん:僕は札幌に生まれて、その後は道内を転々として育ちました。一番長く住んだのは木工業が盛んな町、旭川です。新潟の人にはあまり知られていないかもしれませんが、「木工家具と言えば、旭川」と言われています。三条は「金属の町」ですよね。ものづくりという共通点があり、木とは逆のような素材である金属で栄えている三条に興味を持ったんです。
——キョんさんにとって、三条はどんな町ですか?
キョんさん:独立したり、起業したりしている若い人がたくさんいるところだと思います。特に、僕と同じ20代のパワーがすごい。三条で、同世代の人とつながりを持つたびに「僕も負けずに何かやらなくちゃ」という気持ちになります。
——キョんさんは、「ハンドパン」という楽器を演奏するそうですね。そもそも「ハンドパン」って、どんな楽器なんですか?
キョんさん:スイス発祥の金属製の打楽器です。けっこう大きくて、円盤のような形をしています。個体によって、少しずつ音が違うんですよ。ちょっと弾いてみますね。
——優しい音色で癒されますね。「ハンドパン」を始めたきっかけは?
キョんさん:4年くらい前、打楽器に興味があって、何かはじめたいと思っていたタイミングで「ハンドパン」の動画が目に入ったんです。直感的に「これはうまくなれそうだ」と思ったことがきっかけです。
——それで、直感どおりに上達したんですか?
キョんさん:仕事以外のすべての時間をハンドパンの練習に費やしていたので、それなりに上手くなったと思います。北海道にいた頃は、ライブの前座に呼んでもらったり、路上ライブをしたり、けっこういろんな活動をしていたんですよ。加藤登紀子さんのリサイタルに前座として出演したこともあります。
——えぇ〜。すごい!
キョんさん:本当は、三条でも「ハンドパン」を広める活動やライブをしたいんですけど、今は人を集めることが難しい状況なので、なかなかそれをできずにいるんです。
——そうですよねぇ……。
キョんさん: でも、コロナ禍だから、逆にじっくり地域に密着できているとも思うんです。こんな状況でなければ、ちょくちょく群馬あたりまで遊びに行っていたかもしれませんけど、それができない(笑)。だから、三条のことを隅々まで知ることができる、いい時期に協力隊としての活動ができているんです。
——前向きですね! さて、最後に今後の意気込みを教えてください。
キョんさん:旭川で働いていた頃の経験を生かして、学生さんを集めて地域のためになる活動をしたいと考えています。学生さんと一緒に考えたアイディアで、地域交流やまちづくりにつながるイベントをしたいと思っているので、任期中にぜひ実現したいです。
三条市地域おこし協力隊 竹山 キョん
kyremon@gmail.com