ガラスの宝石、とんぼ玉づくりを体験できる「taruhi glass works」。
ものづくり
2023.02.17
今日ご紹介するのは、ガラスアクセサリーや器を購入できたり、とんぼ玉づくり体験ができたりする、沼垂テラス商店街のガラス工房「taruhi glass works」。代表の伊東さんにお店をオープンまでの経緯やガラス作りの魅力など、いろいろなお話を伺ってきました。

taruhi glass works
伊東 宏晃 Hiroaki Ito
1978年 愛知県生まれ。「taruhi glass works」代表。大学生の頃にガラス作りの魅力に惹かれ、ガラス作りの道へ進む。
ガラス職人としての道を選ぶ決断。
――伊東さんは愛知県出身とのことですが、どうして新潟に?
伊東さん:高校卒業後、新潟大学の農学部に進学したのがきっかけです。農業や自然に興味があって新大に入学したんですが、通っているうちにガラスでモノを作ることを目指したくなったんです。たまたまテレビで見たガラス職人さんがめちゃくちゃカッコよくて、「こんな世界があるのか」っていうことを初めて知って、同時に「自分もやってみたい」という思いが芽生えました。
――大学卒業後はどうされたんですか?
伊東さん:在学中から、農業系の道に進むか、ガラス関係の道に進むかっていうのはずっと考えながら過ごしていました。全国のガラス工房を見て回ったり、職人さんの話を聞いたりするなかで「どうしてもガラス作りをやってみたい」っていう気持ちは変わらなかったし、むしろどんどん強くなっていったので、ガラスの道を選ぶことにしました。
――けっこう勇気のいる決断ですよね。
伊東さん:大学で勉強したこととは全然別の道ですし、まったく経験がないものにわざわざ挑戦するってところではかなり悩みましたけどね。大学卒業後は「ガラスってなんだろう」っていうことから幅広く学ぶために、東京の専門学校に行って2年間勉強しました。

――専門学校を卒業されてからはどこかに就職されたんですか?
伊東さん:卒業後は1年間東京に残ってフリーで商品を作りながら活動していましたけど、それだけでは生活できないので、他の仕事とダブルワークしていました。一度現場を知ることも大事だと思って、山梨県にあるガラス工房の求人を見つけて、7年間、山梨の工房でガラスの仕事をしていました。
体験してもらうことで、ガラス製品の魅力を伝える。
――山梨のガラス工房ではどんなことをされていたんですか?
伊東さん:ガラス工房もいろいろあって、製造メインだったり物販も併設していたり、カルチャースクールみたいなものをやっているところもあるんです。僕が働いた工房は山中湖の近くにあって、いわゆる観光地だったので、観光客のお客さんを相手に体験教室を開いたり製品販売を行ったりするスタイルで運営していました。
――ガラス工房といっても、いろいろなやり方があるわけですね。
伊東さん:ガラスの面白さを人に教えて、その人にもまた「ガラスって面白いんだ」って興味を持ってもらうこともできるんだなっていうことを、そこで気づかさせてもらいました。実際に体験してもらうことでガラスのすごさや綺麗さを発見してもらう「ガラスの魅力の伝え方」を学ぶことができましたね。
雪の降る新潟でモノづくりをしたという想い。
――そこからまた新潟に戻られたのはなぜですか?
伊東さん:山梨で働いて5年くらい経つと、「またフリーでガラス作品を作ってみたい」っていう思いが出てきたんです。自分の後継者を2~3年かけて育てて、いよいよ頑張ってみようっていうときに「ちょっと新潟に行ってみようかな」と思ったんですよ。実は、新潟に戻りたくなった理由のひとつに「雪」があるんです。大学入学で初めて新潟に来たときから、愛知県出身の私にとって雪っていうものはすごく特別なもので。だから「雪が降るところで創作活動をしたいな」っていう思いがありました。新潟の人にはあまり共感してもらえないんですけど(笑)

――新潟に来てからはどういった活動をされていたんですか?
伊東さん:新津にある秋葉ガラスさんの代表の方と知り合って、そこで1年間働かせてもらうことになりました。今度は製造中心の仕事を初めて経験することになるんですけど、1日500個~1000個の製品を手作りで作るっていうやり方を学ばせてもらいました。あとは月岡温泉の「ガラス工房びいどろ」さんで、週末だけワークショップの講師を担当させてもらうことになりました。そこではとんぼ玉(ガラスビーズ)作りを1年くらい教えていました。
――沼垂テラスでオープンするまでの経緯は?
伊東さん:なるべくガラスに触れるような仕事に携わりながら、フリーでの創作活動を続けるような生活を3年くらい送っていました。そんなとき、沼垂テラス商店街を雑誌か何かで見かけて「なんか面白そうな場所だな」と思って行ってみたんです。そしたらものすごくレトロな空間で、タイムスリップしたような衝撃を受けました。オーナーの田村さんに話を聞いたら「もっとテナントを募集したい」って話をしていたので「ぜひ入りたい」と伝えました。それで、初めてこの場所を訪れた日から1週間くらいでテナントとして入ること決めました。

――沼垂テラス商店街に入ることを決めてからは、まずどんなことからはじめたんですか?
伊東さん:半年くらいかけてお店作りをして、2014年にオープンしました。もともとこの商店街はそこまで人通りが多い場所ではなかったので、お客さんがこの場所を目指して来てくれるようになればいいなっていう思いはありました。ただ実際はじめてみないとどうなるか分からない部分もあったので、まずは自分の制作のアトリエとして使えればっていう思いも半分くらいはありました。でもオープンしてみたらとんぼ玉作り体験にハマる方が多かったので、月額制の体験教室なども開くようになっていきました。
気軽に体験できるとんぼ玉作りの魅力。
――とんぼ玉作り体験、楽しそうですね。
伊東さん:ガラスの棒をガスバーナーで溶かして、くるくる回して丸い球を作りながら模様を入れていくんです。作業は15分くらいの短時間でできて、30分くらい冷やせば持ち帰ることができます。フラッと来て気軽に作ってもらえるので、このお手軽さがとんぼ玉作りの魅力かなと思います。コップとか吹きガラスだと作業難易度が高いし、お渡しするのも翌日になったり大掛かりになってしまいますけど、とんぼ玉なら未経験でもできてしまいますね。

――記念にもなるし、プレゼントとかにもよさそうですね。
伊東さん:作っている本人が「ここをこうすればもっとよくなりそう」とか、そういう気づきもある作業なので、やりはじめるとどんどんのめり込んでいく方が多いですね。1個作るともう1個作りたくなる方とか、毎月のように来てくださる方もいます。なので単発の体験とは違うかたちで月謝制の教室もやっていて、ハマった方は教室に来て思い思いの作品をひたすら作っていますよ(笑)
――体験に来る方はどんな方が多いですか?
伊東さん:身に着けるアクセサリーということもあって女性のお客さんが多いんですけど、カップルで来られると最後には男性の方がハマって帰りますね(笑)。男の工作心に火が付く感じなんですかね。とんぼ玉が欲しいっていうよりは作るのが楽しいみたいな。教えること以上に自分で気づくこともあるので、「次やればもうちょっとうまくできるかも」っていうので、男性の方は特にハマるのかもしれないですね。あとは小さい子はきらきらしているものが好きだから、すごく食いつく子もいますね。

――体験はいつでもできるんでしょうか。
伊東さん:営業日であればいつでも体験できます。HPからネット予約できますし、予約していなくても空いていれば受け付けます。でも僕自身がガッツリ作品作りをしていて手が離せないときもあるので、予約してもらったほうが間違いないです。今だと観光客の方も多いですし。お子さんは、火を使って棒をくるくる回す作業ができそうな子であれば大丈夫です。今まででいちばん小さい子だと4歳の子がいたし、10歳以上であればひとりでもできますね。月謝制の体験教室は2時間の中で何個も作って自分の納得いくものを作っていただいてます。ガラスの色も300色くらいあるので、色の組み合わせを考えるだけでもかなり作れます。
――観光で来た方にとっても記念になってよさそうですね。
伊東さん:これから卒業旅行とか旅行シーズンになるので、新潟に来た際には立ち寄ってもらえると嬉しいなと思います。月謝制の教室であれば基本的にはなんでも作れるので、作りたいものがあれば協力します。ペンとかスプーンとか、あとは置物なんかも。非日常的な空間で非日常的な体験ができるので、ぜひ一度気軽に見に来てもらえると嬉しいですね。
taruhi glass works
080-3389-0375
営業時間 : 10:00~18:00
定休日 : 火曜日、(臨時休業あり)
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