地元の新鮮な農作物を、買って・食べて・体験できる「そら野テラス」。
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2022.05.08
地元の生産者を大切にしながら農業のイメージを魅力的に発信し続ける「そら野テラス」。季節に合わせた新鮮な農作物、大自然を感じながら食事を楽しめるレストラン、いちご狩りや田植えなどの農業体験など、幅広い楽しみ方が人気です。今回は三代目で代表取締役社長の藤田さんにオープンまでの経緯や農業への想いなどいろいろ伺ってきました。

そら野テラス
藤田 友和 Tomokazu Fujita
1977年西蒲区生まれ。有限会社そら野ファーム代表取締役社長。米・食味鑑定士。大学卒業後、新潟の農業機械の整備・販売などをしている会社へ入社し、2007年に有限会社そら野ファームへ入社。
「こんな仕事誰がやるか」農業が嫌いだった、幼少時代。
――まずは創業の経緯を教えてください。
藤田さん:2001年に今の会長(父親)が5軒くらい農家さんを集めて、農業法人を設立しました。俺が入社したのはその6年後の2007年でしたね。そもそも親父が法人を作ったきっかけっていうのが、俺の一言だったらしいんです。一緒にお酒飲んでいるときに、「親父がもし会社を作ってくれるなら俺も入ってやる」って昔言ったのをずっと覚えていたみたいで。親父はずっと俺に農業を継いでもらいたかったんです。
――藤田さんは小さい頃から農業を継ぐつもりだったんですか?
藤田さん:農業はまったくやる気はなかったですね。農業なんてやってやるもんかってずっと思っていました(笑)。実家が昔から個人農家だったので、学校に行く前に親父にたたき起こされて、農作業やってから学校行ったりしていたんですよ。だから余計に「こんな仕事誰がやるか」って気持ちが強くなりましたね。
――ところが今は農業を。
藤田さん:大学も経済学部に行って、東京で就職するつもりでした。でも東京で受けた企業は全部落ちてしまって(笑)。そんなときたまたま新潟の企業から求人募集の案内がアパートに届いたんです。そこは農業機械を主に整備・販売をしている会社でした。農業機械は昔から見てきたし、農業関係の仕事をすれば家の農業の手伝いはしなくて済みそうだっていう安易な考えで入社を決めました。

外側から農業を見て気づいた、農業の魅力。
――そこからどう心変わりしていくんですか?
藤田さん:入社して4年目から営業になって、いろんな農家さんを回って農業機械の販売をするようになったんです。そうすると農業だけやっていても、ちゃんと儲けている農家さんがいるんだなってことが分かってきたんです。やり方によってはとてもうまくいくんだっていうのを知って。あとはいろんな農家さんと触れ合って思ったのが、みんな心が豊かだということです。温かくて余裕があるように見えたんですね。
――小さい頃に抱いていた農業のイメージが変化していくわけですね。
藤田さん:そうですね。あとは、営業の仕事は楽しかったけど、どこか腑に落ちない部分もあったりで疲れてしまったんですね。農家さんの事情もとても分かるっていう状況で、自分の成績も考えないといけないからどうしても買ってもらわなきゃいけないわけですよ。しかも1台300万~400万とかするような機械ですよ。農家さんも今すぐに必要としているわけではないのに、やっぱり売らなきゃいけない状況とかもあったりして。そういうのに疲れてしまった部分もありました。そんな中で徐々に、「会社辞めて実家の農業の方にいこうかな」って思うようになりましたね。
直売所の担当になり、1年で前年比1,000万円アップを達成する。
――それで家業を継ぐことになるんですね。入社されてからまずどんなことをしたんですか?
藤田さん:俺が入社したのは2007年で、まず担当したのは米と大豆の栽培でした。あとは農業機械の整備も自分でやったりしながら、5年くらいは農作業現場にどっぷりって感じでしたね。あとうちは昔から直売所もやっていたんです。今の駐車場のところに野菜を売っている「野菜市」と、おにぎりを作っている「おにぎり館」ていうのをやっていました。なのでそれを利用してなんか面白いことやりたいっていうのは当初からずっと思っていたんです。元々農業が嫌いっていうところからスタートしているので、農業のイメージを変えたいっていう気持ちも強かったですね。

――農業の良い方のイメージを広げたかったんですね。
藤田さん:入社して5年目に親父にお願いして、直売所と加工所を担当させてもらうことになりました。ノウハウなんてなにもなかったけど、地元農家さんの野菜、ジャムやおにぎりなどの加工品を売ったりしました。どういうふうにやったらお客さんきてくれるとかも考えながら、自分でHPとかチラシを作ったりもしました。そしたら担当した1年目で前年対比で売り上げが1,000万円もアップしたんですよ。
――おお、すごいですね。そら野テラスのアイデアはどんなところから?
藤田さん:昔からいちごはうちの一つの売りとしてあって、いちご狩りもやっていました。でも当時はいちご狩りが終わったお客さんはすぐに帰ってしまうんですよね。それで、もっとゆっくりできる場所があれば良いなと思って考えたのが、「そら野テラス」構想の始まりですね。
――お父さんの反応はどうでしたか?
藤田さん:うちの親父も賛同してくれて、早速ふたりで市役所に行きました。そしたら「カフェは飲食店で、農業施設として認められないので農地に建てることはできません」って言われたんです。事業計画の構想や準備もあったんですけど、そのまま何もできないまま数年が過ぎていくわけです。

――法的にNGだったわけですね。
藤田さん:そうしたら2014年に国家戦略特区の話が出てきて、新潟市が農業特区に指定されたんです。その農業特区っていうのが、農家レストランを農地に建ててもいいですよっていう規制緩和なんです。そのタイミングでじゃあやろうってなって、今まで温めてきた構想をかたちにしたのが「そら野テラス」になるわけです。
何よりも地元の農家さんをいちばん大事にして。
――どんなイメージで作り上げたんですか?
藤田さん:どうせやるならお洒落にしたいよねっていう想いはありました。当時は直売所って結構いろんなところにあって、その中でも強いのが農協さんだったりするんで、例えば同じような直売所を作ったところで誰も振り向いてくれないだろうなって思っていました。うちは農家なんだし、せっかく農地に建てられるのであればこの立地を100%活用した自然にマッチするような、田園の中のオアシスみたいなイメージでいきたいと。ポーチに足を踏み入れた瞬間に日常からちょっと離れてもらえるような、そんなリゾート気分を感じてくれたらいいなって思っています。

――いちばん大事にしていることはどんなことですか?
藤田さん:それは昔からずっと変わっていなくて、あくまでうちは農家なので、この地域の農業を守っていかなきゃいけない、そのことです。農家も高齢化が進んでいるので辞める方っていうのも増えています。なので直売所にはうちの農産物だけじゃなくてまわりの農家さんの農産物もいっぱい置いてあるんです。うちが販売することによってまわりの農家さんも売り上げが増えて、また翌年農業ができるようになる。とにかく農家さんを中心に考えて大事にしています。
――消費者側から見て、そら野テラスの魅力ってどんなところだと思いますか?
藤田さん:季節によっていろんな種類の野菜があったり、農家さんが朝とってきたばかりの新鮮な野菜が並ぶところですね。あとはバーコードシールで値札に名前を書いているので、色んな農家さんの野菜や果物を比べながら楽しんでもらえることですね。このバーコードシール見てくれてる人は多くて、「〇〇さんの枝豆が欲しい」とかっていう要望も結構いただくんですよ。

――今後イベントなどあれば告知をお願いします。
藤田さん:週末ごとに目玉を作って特売イベントは定期的にやるようにしていて、情報はSNSやHPで発信しています。5月22日で6周年になるので記念イベントも開催するので是非お越しください。
そら野テラス
新潟市西蒲区下山1320-1
TEL : 0256-88-4411(そら野テラス直通)
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