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1年中採れる甘いイチゴを味わえる「いちごカンパニースイーツラボ」。

  • 食べる | 2024.01.08

昨年4月末、胎内市にオープンした「いちごカンパニースイーツラボ」。LEDを使ったイチゴの栽培工場を営み、長年研究を続けてきた「いちごカンパニー」がはじめたスイーツショップで、季節を問わず収穫される甘いイチゴを使ったスイーツを味わえます。今回は「いちごカンパニー株式会社」代表取締役の五十嵐さんと、施設でパティシエを務める浅野さんにお話を聞いてきました。

 

 

いちごカンパニー株式会社

五十嵐 松一 Shoichi Igarashi

1960年胎内市生まれ。自動車の部品を製造する会社に長年勤める。退職後、「オノエンタープライズ株式会社」に入社。2年間建設の仕事を経験し、約10年前に「いちごカンパニー株式会社」へ移る。代表取締役を務める。

 

いちごカンパニー株式会社

浅野 隆 Takashi Asano

「ロイヤル胎内パークホテル」にパティシエとして勤めた後、市役所の農林水産課に勤務。五十嵐さんから誘いを受け、昨年4月より「いちごカンパニースイーツラボ」でシェフ兼まちのえき駅長を務める。

 

10年前から続けてきた、LEDを利用したイチゴの完全室内栽培。

――「いちごカンパニー」の成り立ちから教えてください。

五十嵐さん:もともと「いちごカンパニー」はその栽培システムを販売しようとはじまった事業なんです。10年前、母体である建設会社の「小野組」が「自分たちの仕事につなげられることを何か新しくできないか」と、鼓岡の廃校になった小学校を利用して、完全室内栽培の農業をはじめることになりました。

 

――イチゴを栽培することにしたのは?

五十嵐さん:10年前はレタスなんかの葉物野菜を育てているところが非常に多かったんですけれども、それだと二番煎じですし。ありそうでなかったのがイチゴのLED栽培でした。

 

 

――完全に室内でイチゴを栽培する強みって、どんなところなんですか?

五十嵐さん:越後姫を栽培しているんですけども、やっぱりずば抜けて美味しい品種ですし、この日本海側の曇天でも甘いイチゴに育つんですよ。そうすると我々のLED栽培においても非常に優位性があるんです。

 

——越後姫と相性のいい栽培方法なんですね。

五十嵐さん:あとは天候に左右されないところですね。ハウス栽培で曇りがずっと続くと、甘さが落ちたり、温度が上がったり下がったりするので、ハウス栽培では、曇りが続くと、甘さに影響が出たりします。また、4月、5月も天気が良いとハウス内の温度が30度を超える暑さになりビニールの開閉作業で、大変苦労されていると聞いています。でもうちの栽培方法だと同じような環境をずっと維持できるので、大きな振れなく美味しいイチゴの味になります。

 

――毎日の天気予報を見て心配することがないっていうのは大きいですね。

五十嵐さん:もうひとつは、通年採れるっていうのがいちばん大きい特徴です。確かにコスト面では普通のハウスよりは費用がかかってしまいますけど、安定した状態で夏場でもイチゴを収獲できるというところで優れていると思います。

 

――長年研究を続けてこられて、このタイミングで「いちごカンパニースイーツラボ」をオープンされたのにはどんな経緯があったんですか?

五十嵐さん:そもそも栽培システムを販売することが「いちごカンパニー」の目的だったんですけれども、収穫量が少ないものですから。システムを提供した先がちゃんと企業として成り立たなければトラブルの元になるし、提供した側にも責任があるという考えで、しっかり採算が取れるかもうちょっと確認しようということになりました。

 

――ふむふむ。

五十嵐さん:それでまずはスイーツショップを直営して、そこが事業としてちゃんと成功したら展開していきましょうと、この施設を立ち上げることになったんです。「小野組」と「いちごカンパニー」の女性陣が中心になって、いろんな意見を取り入れながらこういうかたちになりました。

 

 

――五十嵐さんは「いちごカンパニー」に勤める前から、イチゴ栽培を経験されていたんですか?

五十嵐さん:経験はまったくなく、自動車の部品を作っていました(笑)

 

――てっきり元農家さんとかなのかと思っていました。どういう経緯でこちらに?

五十嵐さん:勤めていた会社を50代のときに希望退職してから、「小野組」の関連会社である「オノエンタープライズ」さんに入社したんです。2年間建設の仕事をさせてもらいました。それから農業をはじめることになって、「このまま残ってもいいし、イチゴ栽培の方に行ってもいい」と言われて。「せっかくやるんだったら、やったことのないことをやりましょう」と言って、ここに来ました。

 

――新しい分野に挑戦することに対して、不安はありませんでしたか?

五十嵐さん:誰もやったことのないことでしたけど、考え方とかは農業と工業の中間点だったんですね。農業だとイチゴが何キロ採れたかという計算をしますけれども、やはりシステムを販売するとなると、イチゴがいくつ採れるかとか、どういう不具合があるかとか、そういうことに関してもある程度細かくデータ化していかなければいけないんですよね。それは得意分野じゃないですけど、これまでやってきたことを生かしつつやっていったら、何とかなるんじゃないかなという思いがありました。

 

――長年「いちごファクトリー」に関わられていて、このスイーツショップがオープンしたときにはどう思いましたか?

五十嵐さん:私もスタッフもお店なんかしたことがなかったので、非常に戸惑いました(笑)。開店時はスイーツを食べるのに1時間待ちとかで。栽培方法の珍しさもあって、非常にたくさんの方に来ていただいたんです。いろんなお客さんから「いい施設ですね」ってお褒めいただいているので、そこを維持していかなきゃいけないっていう責任の面では、いい意味でプレッシャーを感じていますね(笑)

 

ホテルで経験を積んだシェフが作る、米粉とイチゴのスイーツ。

――スイーツについても教えてください。メニューを考えられたのも女性社員の方々ですか?

五十嵐さん:それもそうですし、パティシエの浅野という者がいるので紹介しますね。彼は「ロイヤル胎内パークホテル」で働いていて、その後しばらく市役所で働いていたんですけども、シェフの腕を見込んでお声がけしたんです。

 

――では、浅野さんにもお話を伺いたいと思います。五十嵐さんからこちらでパティシエをやらないか誘われたときは、どう思われましたか?

浅野さん:「地域貢献したい」「地域の農産物などを積極的に活用できるようなお店にしたい」という話をいただいたんです。胎内市は米粉の発祥地というのもありますし、私は市役所の農林水産課にいたんですね。そういった関係で、地元農家の方にも知り合いがいたり、ホテルで働いているときもずっと米粉を扱っていたので、これは自分が行くしかないなと(笑)

 

 

――適任だったわけですね。イチゴを使ったメニューを考えるときに、気をつけたことってありますか?

浅野さん:すごく美味しいイチゴだから、私が手を加えることによってイチゴの足を引っ張りたくなくて(笑)。それがやっぱり気をつけているところだし、いちばん大切にしていきたいところですね。あとはうちの店、完全にグルテンフリーです。以前から当たり前のように米粉を使っていたので、小麦はもう使えないんじゃないかな。

 

――小麦アレルギーの方にも嬉しいですね。人気の商品はどれですか?

五十嵐さん:ショートケーキですかね。最初ここに来たとき、ショートケーキって頭は全然なかったんですよ。だけどやっぱりイチゴと生クリームって抜群の組み合わせですし、しかもそのときは夏だったから、「いちごカンパニーは年間を通してイチゴが採れる」っていうことをアピールするためにも、あえて7月にショートケーキを出しました。お客さんは驚かれていましたよ。

 

 

 

 

いちごカンパニースイーツラボ

胎内市羽黒1862-17

TEL 0254-28-7176

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。

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