元パティシエの女性店長がつくる
「麺匠 一鶏」の鶏ラーメン。

食べる

2025.12.01

text by Kazuaki Yamazaki

豚を使ったラーメンが多いなか、鶏を使ったラーメンで勝負を賭けるのが、新潟市江南区の亀田エリアにオープンした「麺匠 一鶏(めんしょういっけい)」。店長の宍戸さんは三ツ星フレンチレストランやホテルでパティシエを務め、長岡のお土産開発にも関わってきた女性なのだとか。どうしてパティシエからラーメンの道へ転職したのか、カフェのような雰囲気の素敵なお店でお話を聞いてきました。

Interview

宍戸 美沙子

Misako Shishido(麺匠 一鶏)

秋田県生まれ。東京の製菓専門学校を卒業後、フレンチレストランのパチィシエとして経験を積む。2008年に新潟へ移住してからも、洋菓子店、ホテル、カフェでお菓子をつくり続け、2025年にオープンした「らーめんみずさわ 新潟東店」「麺匠 一鶏」で店長を務める。ワインや日本酒が好き。

パティシエとしての修業を積んだ
ミシュランガイドの三ツ星店。

――ラーメン店というよりもカフェのような雰囲気のお店ですね。

宍戸さん:女性ひとりでも入りやすい、カジュアルな雰囲気を目指しました。私はカフェで働いていたので、こういった雰囲気が落ち着くんです(笑)

 

――まずは、宍戸さんのこれまでのキャリアを教えてください。

宍戸さん:最初はパティシエをやっていました。それからその経験を生かして、カフェでメニューを開発したり、長岡市のお土産品を開発したりしてきました。

 

――パティシエだったんですか。お菓子作りに興味を持ったのは、いつ頃ですか?

宍戸さん:小学生の頃からクッキーやチーズケーキをつくっては家族やお友達に振舞っていましたね。喜んでくれる人の顔を見るのが嬉しかったんです。

 

――それでパティシエの道に。

宍戸さん:東京の製菓専門学校でお菓子づくりを学んで、六本木にあるフレンチラストランでパティシエとして働きました。そこはミシュランガイドで三ツ星店に選ばれたレストランで、ついていくのは大変でしたけど、仕事を覚えるのは楽しかったですね。

 

――学んだなかで特に印象に残っていることはありますか?

宍戸さん:特にパティシエとしての心構えを学んだように思います。美味しいだけではない、見た目の美しいお菓子をつくることもこだわっていましたね。シンプルな形であっても、角度や形がビシッと整っていというような。

 

――そのお店では何年くらい働いていたんですか?

宍戸さん:4年くらいです。結婚をきっかけに新潟で暮らすことになったんですよ。それからは洋菓子店やホテル、カフェでお菓子づくりに携わっていました。

 

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いったいどうして?
パティシエからラーメン店の店長へ。

――そんな宍戸さんが、ラーメン業界に転職したのはどうしてなんですか?

宍戸さん:大好きでよく食べに行っていた「長岡らーめん みずさわ」が新潟市へも店舗展開することになったのと、私が新潟市へ移住するタイミングとが重なったんです。

 

――それでお店で働くことに?

宍戸さん:パティシエ以外の仕事をやってみたかったこともあって、新潟市の皆様に「長岡らーめん みずさわ」の味を届けるお手伝いができればと、新しくオープンする新潟東店の店長を引き受けることになりました。それで、新潟東店の営業が安定してきた頃に、今度は鶏を使った生姜醤油ラーメンの店をオープンしようという企画が立ち上がったんです。それが「麺匠 一鶏」です。

 

――宍戸さんが「麺匠 一鶏」の店長を任されることになったのは、何か理由があるんでしょうか。

宍戸さん:豚よりも繊細な鶏を素材にすることから、パティシエを経験してきた感覚を買われたようで、私に白羽の矢が立ちました。

 

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とことん素材にこだわってつくる、
鶏ラーメンやスイーツ。

――こちらの鶏ラーメンは、どんなところにこだわっているんでしょうか?

宍戸さん:いろいろこだわっているんですけど、素材は特にこだわっています。スープには新潟県産の「越の鶏(こしのとり)」を使っているので、臭みがなく上品なうま味が感じられるんです。コラーゲンたっぷりで罪悪感の少ないラーメンになっていますので、普段ラーメンを食べない方にもぜひ食べてみてほしいですね。

 

――「越の鶏」って植物性の飼料を主体にしているから、臭みが少ないんですよね。他にもこだわっている素材はありますか?

宍戸さん:北海道産と長野産の小麦を使って、鶏スープに合うようブレンドしてもらった特注麺を使っています。とてもいいバランスになっているので、こちらもぜひ味わっていただきたいです。

 

――ラーメン以外に、スイーツの提供も。やっぱり自家製なんでしょうか?

宍戸さん:もちろんです(笑)。バニラアイスは隠し味にお酒を使っているので、甘さのなかに上品な香りを感じることができます。プリンはスタンダードな王道の焼きプリンで、どちらも新潟産の素材にこだわっているんです。ラーメンを食べた後のお口直しにもぴったりなんですよ。

 

――そこまでスイーツにこだわっているラーメン店って、あまりないですよね(笑)

宍戸さん:スイーツが好きだけどカフェやケーキ店には入りにくいという男性にも、ぜひ食べに来ていただきたいですね。ラーメン店ではあるんですけど、ラーメンだけにこだわることなく、美味しいものを提供していけたらと思っています。

 

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ラーメン店の店長としての
戸惑いや心掛け。

――それにしても、パティシエからラーメン店の店長になって、戸惑うことも多かったんじゃないですか?

宍戸さん:今まではお客様から見えない調理場でお菓子をつくっていましたが、お客様に見られながらラーメンをつくるオープンキッチンにはプレッシャーを感じましたね。疲れていても疲れた顔をしないように気をつけています(笑)。あと、お菓子づくりは分量がきっちりと決まっているのに対して、ラーメンのレシピはそこまでシビアではないんです。時期によって素材の味が変わってくるので、こまめに確認しながら安定した味を提供するよう、いつでも最高のクオリティが保てるよう心掛けています。あとは、何かあったらいつでも応対できるよう、できるだけお客様の顔を見ながら目配りするようにしています。応対する際もお客様の目を見て話すように気をつけていますね。

 

――なるほど。ところで、今月から営業時間が変わるそうですね。

宍戸さん:24時半まで営業時間を拡大しましたので、より幅広い層のお客様にご利用いただけるようになったと思います。

 

――最後になりますが、読んでいる方々に伝えたいことがあったらお願いします。

宍戸さん:私はふたりの子どもを育てながら、ラーメン店の店長として働いています。子育てのために働くことを諦めている方もいるかもしれませんが、働ける環境はきっとあると思うし、諦めずに頑張っていれば道は拓けると思います。私も同じ子育てママとしてエールを送っていきたいですし、当店のスタッフに対しても配慮を心掛けていくつもりです。

 

麺匠 一鶏

新潟市江南区鵜ノ子2-2-4

080-7230-9376

11:00-14:30(土日曜は7:00-14:30)/17:30-24:30(月曜は17:30-20:30) ※L.O.はすべて30分前

不定休

※最新の情報や正確な位置情報等は公式のHPやSNS等からご確認ください。なお掲載から期間が空いた店舗等は移転・閉店の場合があります。また記事は諸事情により予告なく掲載を終了する場合もございます。予めご了承ください。

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