住宅街にある隠れ家みたいな
小さな洋菓子店「Petit chou chou」。
食べる
2026.01.13
昨年の秋に「Petit chou chou(プティシュシュ)」という洋菓子店がオープンしました。ところが取材で訪ねた新潟市東区の住所の場所には、民家にしか見えない建物があるばかり。よく見たら建物の裏に誘導する看板があり、恐る恐る覗いてみると、そこには隠れ家みたいなプレハブの店舗があったのです。早速お店にお邪魔して、オーナーパティシエの大城さんからお話を聞きました。
大城 茜
Akane Oshiro(Petit chou chou)
1982年新潟市東区生まれ。製菓専門学校卒業後、関西の人気洋菓子店で約5年間修業を積み、新潟へ戻ってからもパティシエとしての経験を重ねる。2024年に予約販売の洋菓子店「Petit chou chou」の営業をはじめ、2025年に自宅で店舗をオープンする。韓流ドラマを見るのが趣味。
表からは見えない隠れ家のような
洋菓子店がオープンした理由。
――住宅街の、しかも住居の裏に店舗があるなんて……。思いっきり隠れ家のようなお店じゃないですか。これには深いわけがあるんでしょうか?
大城さん:本当は自宅前に店舗をつくろうと思ったんですが、駐車場を確保したらスペースがなくなっちゃったんです。そこで仕方なく自宅裏の空きスペースにつくることになりました。路上駐車などでご近所に迷惑をかけるわけにはいかないので、自宅前の他に向かいの駐車場も借りているんですよ。
――もっと人の往来があるような場所でのオープンは、考えなかったんでしょうか?
大城さん:昨年の8月に予約販売のみの洋菓子店「Petit chou chou」を立ち上げて、自宅で製造販売をしていたので、厨房もつくってあったんです。だから自宅に併設してお店をオープンすることになりました。
――じゃあ、今までは店舗のないスタイルで営業していたわけですね。どうして店舗を構えることになったんでしょう?
大城さん:どうせお店をやるんだったら、ちゃんとやろうと思って店舗を構えることにしたんです。もっとたくさんの方々に、自分のつくるお菓子を届けたいという気持ちもありましたね。
――ちなみに店名の「Petit chou chou」って言葉には、どういう意味があるんですか?
大城さん:フランス語で「お気に入り」という意味の言葉なんです。私のつくるお菓子が、誰かのお気に入りになってくれたら嬉しいです。

Advertisement
厳しい修業で手に入れた、
忙しくても疲れない身体とメンタル。
――クリスマスはケーキづくりで大忙しだったんじゃないですか?
大城さん:昨年の倍の200個つくりましたが、厳しい修業を経験してきたおかげで大量生産は得意なんです。本当はもっとたくさんつくりたいんですけど、小さな器具を使っていて設備的な限界があるので、今くらいがちょうどいいかもしれません。
――ちなみに、どんな修業をされてきたんでしょう?
大城さん:新潟の専門学校で製菓の基礎を学んでから、関西の有名洋菓子店で5年間ほど修業しました。とにかく忙しくて、朝から晩まで毎日ケーキをつくっていたんです。おかげで、どんなに働いても疲れない身体を手に入れることができました(笑)
――そんなに忙しかったんですね……。
大城さん:家にいる時間は3〜4時間で、あとはずっと店でケーキをつくっていました(笑)。特にクリスマスや新店がオープンするときは、大量のケーキをつくりまくっていました。
――「やめたい」とは思いませんでした?
大城さん:そんなことすら考える暇がなかったので、無心で働いていました。あと当時の洋菓子業界はまだまだ男性社会だったので、「女だからできない」とは言われないように、力仕事でも頑張っていましたね。
――身体もメンタルも鍛えられたわけですね。新潟へ帰ってからも洋菓子の仕事を?
大城さん:パティシエとして5ヶ所くらいで働きました。「Petit chou chou」を店舗オープンしてからはワンオペで製造と販売をしていますが、何とかやれるのは厳しい修業を経験したおかげだと思っています。

Advertisement
シンプルで派手さはないけど
クオリティを追求したお菓子。
――大城さんがお菓子づくりで大切にしていることを教えてください。
大城さん:見た目が派手なわけではなく、凝ったつくり方もしていないシンプルなお菓子なんですけど、とことん追求して極めたいと思っています。だから基本的なスポンジや生クリームは大切にしているんです。
――クオリティを大切にしているんですね。その上で、特にこだわっていることがあったら教えてください。
大城さん:やっぱり素材ですね。特に卵にはこだわっています。ただ、素材にこだわることで価格が高くならないよう、お求め安いお菓子をつくることも心掛けているんです。
――いろいろなケーキがショーケースに並んでいますが、大城さんのおすすめは何でしょうか。
大城さん:うーん……。ロールケーキやシフォンケーキ、プリンなんかもおすすめですけど……。他のお店があまりやっていないところで言えば、キャラクターケーキかな。人手が足りなくてやっていないお店が多いんですよ。
――キャラクターケーキって、いろいろなシーンで活躍しそうですね。
大城さん:お誕生日をはじめとした、いろいろなお祝いにご注文いただいていますね。そうした幸せなシーンに、お菓子を通して関わることができるのは嬉しく思います。
――これからは、どんなお菓子を作っていきたいですか?
大城さん:シーズンやイベントに合わせたお菓子をつくりたいですね。これからだとバレンタインデーがあるので、チョコレートを使ったお菓子をやってみたいと思っています。


Advertisement
関連記事
食べる
ギャラリー兼カフェでゆったりした時間を楽しむ「茶房・創作屋 雨霽」
2022.08.31
食べる
リピーターで賑わう隠れ家、創作料理居酒屋「折紙」の気づかい。
2021.02.21
遊ぶ, 食べる
「瀬波南国フルーツ園」で味わうトロピカルな果実とジェラート。
2019.07.29
食べる
日本酒とイタリアンワインに詳しいふたりがはじめた「おこめとぶどう こふ」。
2023.11.23
食べる
「okome stand HACHI HACHI+」で、お米をもっと好きになる。
2024.09.21
食べる
地産地消、フードロスを実現する6次産業化フード「tutae」。
2023.07.14
新しい記事
食べる
お店の雰囲気にもこだわる
新潟市東区「Patisserie éclat」
2026.03.03
食べる
「bakery&sweets ESOLA」の
小麦を楽しむ、「飲める」ドーナツ。
2026.03.02
カルチャー
表現を磨き続けて20周年。
ポップスバンド「paradiso」
2026.03.01
カルチャー
作る、食べる、学ぶ、料理教室
「食の学び舎 どら子屋」
2026.02.28
ものづくり
北欧や西海岸のスタイルにこだわった
建築設計事務所「dwarf」。
2026.02.27
Things写真館
[Things写真館]maimaiCamera photographer松田舞 #02
PR | 2026.02.27


