オーガニックのコーヒー豆にこだわる
移動式の「Ouchi coffee」

カフェ

2026.05.07

text by Kazuaki Yamazaki

新発田市や関川村の道の駅などをはじめ、いろいろなイベントや公共施設、店舗で、家のようなロゴマークのキッチンカーに遭遇したことはないでしょうか? こちらは「Ouchi coffee(オウチコーヒー)」という移動式のコーヒーショップなんです。どんなコーヒーを味わうことができるのか、福島県出身のオーナー・大内さんにお話を聞いてきました。

Interview

大内 淳

Atsushi Ouchi(Ouchi coffee)

1984年福島県生まれ。専門学校卒業後、地元の看板店や旋盤加工会社でCADを使った仕事に携わり、東日本大震災をきっかけに新発田市へ移住。イベントで出会ったコーヒーに感動して、2022年よりコーヒー販売のキッチンカー「Ouchi coffee」をはじめる。最近は親子で家庭菜園を楽しんでいる。

イベントで出合ったコーヒーに感動し
焙煎コーヒーのキッチンカーを開業。

――大内さんは福島県から移住されてきたんですね。

大内さん:2011年の東日本大震災の後に、新発田市へ自主避難してきたんです。しばらく会社員として働いてきましたが、体調を崩したことをきっかけに退職して、それからは新しいことに挑戦したいと思うようになりました。

 

――それでキッチンカーのコーヒーショップをはじめたんですね。もともとコーヒーがお好きだったんですか?

大内さん:人並みにコーヒーを楽しんでいましたが、すごく好きで詳しいというわけではなかったんです。でも、あるイベントで飲んだコーヒーの美味しさに感動して、自分でもそんなコーヒーを淹れて、皆さんに飲んでいただきたいと思うようになりました。

 

――運命的な出会いがあったわけですね。

大内さん:妻に相談したら「やってみれば」と背中を押してくれて。いろいろとバックアップもしてくれました。妻がいなかったら、キッチンカーのコーヒーショップをはじめることはなかったかもしれません。

 

――奥さんに感謝ですね。ところで、キッチンカーを用意するのは大変だったんじゃないですか?

大内さん:知り合いから譲っていただいたんです。DIYが得意なので内装は自分で改修して、木を使ったあたたかい雰囲気にしました。

 

――「Ouchi coffee」って「おうちコーヒー」だと思っていたんですけど、「大内コーヒー」という意味でもあるんでしょうか?

大内さん:そうなんですよ(笑)。「大内コーヒー」をアルファベットで表記すると「Ouchi coffee」になるんです。「おうち」とも読めるので、自宅でくつろぐようにコーヒーを楽しんでほしいという思いを重ねて、家をイメージしたロゴをつくりました。

 

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身体に優しいコーヒーのために、
オーガニックな豆を使用。

――こちらで提供しているコーヒーは、大内さんが焙煎しているんですよね。

大内さん:そうなんです。子どもができたことをきっかけに、食の大切さを考えるようになって、新潟県産や無農薬の食材にもこだわるようになったんです。コーヒーショップをはじめるのなら、地球にも身体にも優しいコーヒーを提供したいと思ったので、コーヒー豆の選定から焙煎まで自分でやることにしました。

 

――ちなみに、どんな焙煎機を使っているんですか?

大内さん:直火焙煎機を使っていますが、最初のうちは手鍋を使って焙煎していました(笑)

 

――そうだったんですね(笑)

大内さん:豆は、安全安心なものを使うことにこだわっているので、化学肥料や農薬に頼らず栽培されたオーガニック製品を使っています。海外のフェアトレード品を使うことで、良質で美味しいコーヒー豆をつくる産地の応援もしているんです。他にも認証にとらわれることなく、栽培方法や生産ルートがしっかりしている質の高いコーヒー豆を使用しています。

 

――そこまでこだわっていただけると、安心して飲むことができそうですね。

大内さん:農薬を使わず安全な反面、虫食いやカビの可能性もあるので、焙煎前には目でしっかりと確認して選定をするようにしています。焙煎後も、雑味の原因になる焼きムラを確認して、色の悪いものを取り除いているんです。

 

――徹底したチェックをおこなっているんですね。淹れるときはペーパーフィルターを使わないんですか。

大内さん:ペーパーフィルターだとコーヒーの油分を吸着してしまうので、どちらかというとすっきりした味わいのコーヒーになるんです。僕は深いコクのあるコーヒーを目指しているので、とろみの出るネルドリップで淹れています。何度でも繰り返し使えるので、地球環境にも優しいんですよ。

 

――環境への配慮もしているわけですね。

大内さん:キッチンカーでの営業ってどうしてもゴミが多くなるので、できるだけリサイクルができる素材を使うように心がけています。僕は家庭菜園をやっているんですけど、コーヒーかすを堆肥に使って循環させているんです。

 

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あちこちの出店先に足を運んでくれる
常連のお客様に元気をもらう。

――キッチンカーのデビューを覚えていますか?

大内さん:2022年に村上豪雨災害が起こった後、インターネットを通して募集していた「ふるまいコーヒー」に参加して、被災地に行ったのがデビューでした。その後は、道の駅に出店させてもらいました。お代をいただいてコーヒーを提供するのははじめての経験だったので、緊張して思うように淹れることができませんでしたね(笑)

 

――その頃から比べると、お客さんの数はかなり増えているんでしょうね。

大内さん:インスタグラムに投稿した出店情報をチェックして、いろいろな場所に足を運んでくれる方までいらっしゃいます。僕がお客様を元気にしなければならないのに、逆に励まされて元気をいただいているんですよ。大変感謝しています。

 

――ファンまでいるんですね。今まで出店したなかで、印象に残っているイベントはありました?

大内さん:参加したいと憧れていた「潟マルシェ」と「にいがたオーガニックフェスタ」ですね。「潟マルシェ」は、鳥屋野潟のほとりで開催される森のなかのマルシェで、人も社会も自然も大切にしている素晴らしいイベントです。「オーガニックフェスタ新潟」はオーガニックにこだわった農園や飲食店が集まるイベントなんですよ。

 

――念願が叶ってよかったですね。

大内さん:ありがとうございます。今度は僕が主催して「循環」をテーマにしたマルシェを開催するのが夢なんです。いつか開催できたらいいなと思います。

 

Ouchi coffee

※最新の情報や正確な位置情報等は公式のHPやSNS等からご確認ください。なお掲載から期間が空いた店舗等は移転・閉店の場合があります。また記事は諸事情により予告なく掲載を終了する場合もございます。予めご了承ください。

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