緑豊かな景観と四季の料理を楽しめる、黒鳥の「A alla Z」。
食べる
2020.06.14
マネージャーとシェフに「A alla Z」のこだわりを聞く。
黒鳥茶豆で有名な新潟市西区の黒鳥に、まるで隠れ家のように建っているイタリアンレストラン「A alla Z(アー・アッラ・ゼータ)」。広大な敷地には大きな木々が立ち並ぶ庭もあり、「こんなところにこんな大きなお店があったなんて…」と驚いてしまいます。店内も広く、明るい陽射しが差しこむ一面ガラス張りの窓からは庭の緑を存分に眺めることができ、まるで自然の中で食事しているよう。今回はマネージャーの椛澤さんとシェフの茂山さんに、お店のこだわりを聞いてきました。


A alla Z 新潟店
椛澤 知宏 Tomohiro Kabasawa
1979年三条市生まれ。東京のテレビ番組制作会社でADとして勤めた後、ベーグルカフェ、イタリアンレストランで調理やホールのスタッフ経験を積む。新潟に戻ってからは、冷凍食品の営業職の後、A alla Z 長岡店に入社。一度退社して友人とイタリアンレストランを立ち上げ、2015年A alla Z 新潟店にマネージャーとして復帰。幕末を中心とした日本史が好きで、上杉鷹山(うえすぎようざん)を尊敬している。

A alla Z 新潟店
茂山 賢司 Kenji Shigeyama
1981年小千谷市生まれ。悠久山栄養調理専門学校卒業後、東京のフランス料理店に就職。フランスに渡り3年間修行した後、新潟に戻ってA alla Z 長岡店に入社。2015年新潟店移転のタイミングで新潟店のシェフを任される。子どもと遊ぶことが好きで、好きな食べ物はラーメン。
テレビ番組のADとフランス修行。ふたりの今まで。
——今日はよろしくお願いします。お二人とも「A alla Z 新潟店」で働く前はどんなことをされてきたんですか?
椛澤さん:私は映画を作りたくて東京に行って、テレビ番組の制作会社でAD(アシスタントディレクター)を1年間やってました。もともと小説、写真、音楽、映画が好きで、映画なんか年間300本は観てたんですよ。その後料理人になりたいという気持ちが強くなって、ベーグルカフェやイタリアンレストランで働いていました。でも勤めていたイタリアンレストランが厳しい店だったので、ホールスタッフがどんどん辞めちゃって。それで次第に調理スタッフをやりながらホールスタッフも任されるようになっていきました。
——最初は全く違った仕事をしていたんですね。新潟に戻ってきたのはいつ頃ですか?
椛澤さん:15年くらい前に戻ってきました。もっといろんなことを学んでサービスマンとして成長したいと思って、冷凍食品の営業マンをやった後に「A alla Z 長岡店」で勤め始めたんです。一度お店を離れたんですが、2015年に新潟店が移転したタイミングで再入社してマネージャーを任されました。
——いろいろな経験をお持ちなんですね。茂山さんはずっと調理師をやってきたんですか?
茂山さん:そうですね。悠久山の調理師専門学校を出て、東京のフレンチレストランに勤めたんです。その後、フランスに渡って3年間料理の修業をしました。
——フランス語は勉強して行ったんですか?
茂山さん:いいえ。経験者から「行けばなんとかなる」って聞いてたもんですから…。ちなみにそれが私にとって初めての海外旅行でした(笑)。フランスでは5軒のお店で働きましたが、最初のお店は日本語が全く通じなかったので、働きながら仕事の中でフランス語を覚えていきました。フランス人ばかりの店はそんなに厳しくなかったですね。どっちかっていうと日本人が多い店の方が仕事に厳しかったと思います。
——新潟に戻ってきたのはどうしてなんですか?
茂山さん:いろいろと家庭の事情もあって新潟に戻ってきました。「A alla Z 長岡店」に調理スタッフとして入社してシェフになって、新潟店が移転するタイミングで新潟店のシェフとして異動したんです。

お洒落なレストランは、かつて庄屋のお屋敷だった?
——新潟店が移転したっていうお話が出てきましたが、最初は違う場所にあったんですか?
椛澤さん:「A alla Z 新潟店」は2004年に新々バイパス黒埼インターの近くでオープンしました。続けて2007年に長岡店がオープンしたんです。ところが多くのお客様からご来店いただけるようになって、新潟店がだんだん手狭になってきてしまったんですね。そこで、移転を考え始めていた時にこの「鷲尾邸」があった場所を見つけて、2015年の4月に移転したんです。
——「鷲尾邸」っていうのはどういうお屋敷なんでしょうか?
椛澤さん:ここがまだ黒鳥村だった頃の庄屋の屋敷で、茅葺きの古民家が建っていたんです。建物はイタリアンレストランとして新築しましたが庭はそのまま残っています。1500坪もある広い敷地に樹齢400年以上の大きな保存樹をはじめたくさんの緑に囲まれていて、料理とともに景観もお楽しみいただけます。夜には木々のライトアップも楽しむことができますよ。
——この場所を選んだのは何か理由があったんでしょうか?
椛澤さん:まず、この場所が黒埼茶豆生産地のど真ん中にあるということです。「A alla Z」は早い頃から地産地消を発信し始めたお店なんですよ。それを掘り下げていくという意味でも、生産地のど真ん中にある場所はピッタリだったんです。あと、現代人は新しいものを使うために古いものをどんどん捨ててきたわけですけど、古いものの価値も大事にしたいという思いがあって、そういう思いに気づける場所としてこの場所を選んだんじゃないかと思います。

旬にこだわった季節感のある料理を楽しんでほしい。
——料理にはどんなところにこだわっていますか?
茂山さん:私は新潟に帰ってきてから地元の食材の素晴らしさを改めて知り、旬にこだわる気持ちがより強くなった気がします。だから季節感を大切にして料理を作っているんです。料理の見た目には気を配っていますけど、見た目の華やかさだけに終わらず、素材の良さを生かした料理の味も大切にしたいと思ってます。
——なるほど。じゃあ旬や素材にこだわった料理でおすすめはありますか?
茂山さん:そうですねぇ…。やっぱり新潟だから日本海の魚料理を食べてほしいですね。特にいい魚が入ったときなんかはぜひ食べてほしいです。
——新鮮な食材はどのように仕入れているんですか?
茂山さん:「生産者とお客様を繋ぐレストラン」として、オープン以来、生産者から直接仕入れている食材が多いんです。ハーブ、イタリア野菜、エディブルフラワー、越後姫、八海サーモンとかがそうですね。直接やり取りができることで、ちょっとだけ欲しい時に気軽にお願いできるからありがたいです。お店の中でも生産者から仕入れた新鮮な野菜を販売させてもらったりしてるんです。

特別で大切な時間を心地よく過ごしてもらいたい。
——椛澤さんがマネージャーとして気をつけていることってありますか?
椛澤さん:レストランでの食事って、家とは違って多少は緊張を伴うものだと思うんですよ。でも、できるだけリラックスして過ごしていただきたいんです。そのためにもお客様によって接客の仕方は変わってきます。たとえば長年連れ添った年配のご夫婦だったらゆったり食事を楽しみたいでしょうし、付き合いたてのカップルだったら会話を楽しみたいでしょうし…。相手を見ながら料理をお出ししたり、声をかけるタイミングに気を使うようにしています。レストランでの食事ってお客様にとっては特別で大切な時間だと思うので、心地よく過ごしてもらいたいですね。
——他に気をつけていることってありますか?
椛澤さん:生産者の思いを大切にお客様に届けたいという気持ちがあるので、温かい料理は温かいうちに、冷たい料理は冷たいうちに、ベストな状態で美味しく食べてもらえるように気をつけています。

レベルアップをしながら地元の人々に愛される店へ。
——今後、どんなふうにお店を続けていきたいですか?
椛澤さん:地元を大切にしながら、その上で遠くからのお客様にも足を運んでもらえるような、長く愛されるお店にしていきたいですね。そのためにも地元のイベントへも積極的に参加していきたいと思っています。
茂山さん:楽しく働ける環境づくりをして、若い人を育てつつ自分もレベルアップしていきたいと思っています。それがお店のレベルの底上げにつながってくれたらいいですね。

A alla Z 新潟店
〒956-1123 新潟県新潟市西区黒鳥5004番1
025-378-5001
11:30-14:30/18:00-21:00
火曜休ほか
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