お祝いのプレゼントを選ぶとき、他の人とかぶらないように気をつけながら選びたいと思いますね。そんなときにオススメなのが、新潟市中央区にある「アトリエFuluFulu」です。新潟ではあまり見かけないないようなインポート雑貨や、オリジナルのファブリック製品を取り扱っているお店なんです。華やかな雰囲気の店内で、家喜さんと藤田さんのおふたりにお話を聞いてきました。
アトリエFuluFulu
家喜 実加子 Mikako Ieki
新潟市秋葉区生まれ。東京の医療秘書専門学校で学び、都内病院に就職。新潟に帰ってからはホテルの営業、テーマパークの運営、結婚式場の営業を経験。2016年に「アトリエFuluFulu」をオープン。これからは趣味としてテンペラ画に挑戦する予定。
アトリエFuluFulu
藤田 彩子 Ayako Fujita
新潟市中央区生まれ。新潟の短期大学を卒業し、婦人服店の店長や結婚式場の営業を経験。2016年に家喜さんと共に「アトリエFuluFulu」をオープン。これからは趣味として水彩画に挑戦する予定。
——おふたり並んだ写真を撮らせてください。はい、お願いしまーす!
藤田さん:画像加工でシュッとさせて、しわも消しといてください(笑)
家喜さん:私もお願いします(笑)
——(笑)。おふたりとも仲がいいですけど、一緒にお店をはじめられたんですか?
家喜さん:前職の結婚式場から一緒に働いていたんです。私が独立するタイミングで藤田さんも他の仕事をしたいと考えていたので、一緒にやることになりました。
藤田さん:結婚式場時代は、家喜さんが私の上司だったんです。おかげでとても鍛えられました(笑)
——結婚式場の前は、それぞれどんな仕事をされていたんですか?
家喜さん:私は東京の病院で医療事務をした後、新潟に帰ってきてからはホテルでウエディングをメインに営業をしていたんです。それからテーマパークの運営を挟んで、新しくできる結婚式場のオープンから15年間営業として働いてきました。
——ちょっと気になったんですけど「テーマパークの運営」って何ですか?
家喜さん:1993年から2004年まで営業していたテーマパーク「新潟ロシア村」や「柏崎トルコ文化村」にオープンから関わっていて、建物の図面を見ながらお客様の動線を考えたり、看板を作ったりしていました。でも最後はパーク内で結婚式も行なっていたので、結局ウエディングの仕事をしていましたね(笑)
——「新潟ロシア村」や「柏崎トルコ文化村」って懐かしいですね! 印象に残っていることってありますか?
家喜さん:ロシアから招いた画家が館内の天井にテンペラ画を描いたんですけど、下描きなしで直接描いていったのが印象的でしたね。あと、インテリアにはインポートのいいものを使っていたので、廃墟になってボロボロになっていくのを見るたびに辛かったです。
——さて、一方の藤田さんはどんな仕事をされていたんですか?
藤田さん:ファッションに興味があって、接客の仕事をしたいと思っていたので、婦人服やバッグ、靴、インテリアを扱うお店で働いていました。最後は店長を任せていただいたんですけど、新しいことに挑戦してみたいと思って、結婚式場の営業スタッフとして働きはじめたんです。
——そこでおふたり一緒に働かれていたわけですね。結婚式場ではどんな仕事を?
家喜さん:メインは営業で、ウエディングプランナー、広告の作成、イベントの企画運営をやっていました。新郎新婦だけじゃなくて、ご両家やご友人といった皆さまに満足していただける式を実現するのは大変でしたけど、その分やりがいも大きかったですね。
藤田さん:七夕、ハロウィン、クリスマスにパーティーイベントも開催していました。結婚式場って興味があっても敷居が高くて、普段は足を踏み入れる機会がないと思うので、足を運ぶ機会になればと企画したんです。そうしたら思った以上に反響があって、新潟バイパスの最寄りインターから車が続く大渋滞になってしまったんです(笑)
——そんなおふたりが結婚式場を退職して「アトリエFuluFulu」をオープンされたのは、どうしてなんですか?
家喜さん:私はもともと布が好きで「カルトナージュ」を作っていたんですよ。「カルトナージュ」っていうのは、厚紙で作った箱に美しい布や紙を貼って作るフランス工芸のことなんです。でも、それに使う自分好みの布が新潟ではなかなか手に入らなくて、わざわざ東京まで買いに行っていたんです。それなら、好みの布を扱うお店を自分ではじめてみようと思ったんですよね。
藤田さん:私は結婚式場で働いていて、お客様と関われるのがほとんど1回きりということに寂しさを感じていたんです。結婚式が終わりではなくて、むしろそこからはじまって、お家の新築、お子様の誕生というように、長く関わらせていただけるような仕事をしたいと思うようになりました。家喜さんとはその思いが一緒で意気投合したんですよね。
——お店で扱っている商品って、何を基準にして選んでいるんですか?
家喜さん:私たちが好きなもの(笑)。あとは新潟で手に入りにくいものですね。前の職場で同僚のバースデープレゼントを買う際に、他の同僚とかぶらないよう東京の雑貨店まで買いに行っていたんですよ。その経験から新潟にはあまり売っていない、大人の女性が好むような品物を扱うようにしています。
——例えば、どんな雑貨を扱っているんでしょう?
家喜さん:インポート雑貨がほとんどなんですけど、なかなか手に入りにくいブランドだと、フランスの「PYLONES(ピローヌ)」がオススメですね。あと「GIEN(ジアン)」の食器は職人がひとつひとつ手作業で絵付けしていて、シンプルなんですけど温かみがあって使いやすいので人気です。
——トルソーが着ているようなエプロンも、やっぱりフランス製なんですか?
家喜さん:あれはオリジナルのハンドメイド商品なんです。使っているのは商品として販売している「トワル・ド・ジュイ」という、フランスにあるジュイ地方の伝統的な布なんですよ。単色だけでデザインされているのに、華やかな雰囲気をもっているのが特徴なんです。その布を使って「カルトナージュ」を作っていたんですけど、お客様のオーダーに応えているうちにエプロンやスカートまで作るようになりました。
——オーダーメイドにも対応しているんですね。作るときに気をつけていることはありますか?
藤田さん:自分達が楽しみながら作るっていうことですね。私たちが楽しくなければ、いいものはできないんですよ。せっかく作るんだったらいいものを作って、お客様にも喜んでいただきたいですからね。
家喜さん:そうそう。簡単に作る方法もあるんですけど、手間がかかってもいちばん綺麗に出来上がる方法で作るようにしているんです。手を抜かず誠実に作るように心掛けていますね。
——価格を見ると想像していたよりもお手頃で、ちょっと驚きました。
藤田さん:敷居が高くて入りにくいと思っているお客様も多いみたいですね。その反対に高いものを探しにきたお客様が、リーズナブルで拍子抜けしてしまうこともあります(笑)
——価格もお手頃な上に、おふたりも気さくで話しやすいですよね。
藤田さん:いろんなお客様がいらっしゃるので、様子を見ながらどんな対応をしたらいいのか判断しています。私はできる限りお客様のことをよく把握した上で、ご相談に乗ったりアドバイスしたりしたいんですよね。
家喜さん:私たちはふたりともお客様とお話ししたいタイプなので、「う〜ん」なんて悩んでる声が聞こえきたらすぐに駆けつけます(笑)。お話するだけで1時間いらっしゃるお客様も多いんですよ。
——雑貨や布だけじゃなくて、人も好きなんですね。
藤田さん:そうですね。ふたりとも、お客様と長く付き合える仕事をしたくてこのお店をはじめたので。
家喜さん:人の輪を広げたくて、いろいろなイベントを開催しているんですよ。筆ペンで書画を楽しむ己書や、サンキャッチャーのワークショップをはじめ、パッチワークキルトの展示会、大人女子がお洒落をして楽しむパーティーなんかを企画しています。これからもイベントの開催を続けて、いろんな人とつながっていきたいですね。
——今日はありがとうございました。ちなみに掲載は10月18日の予定です。
家喜さん:その日は私のお誕生日なんです!
藤田さん:いくつになるのか聞いてやってください(笑)。あ、私の写真はシュッとさせてしわを消してくださいね!
家喜さん:「そう懇願しながら、最後まで追いすがっていた」と書いてやってください(笑)
——書いておきます(笑)
アトリエFuluFulu
新潟市中央区新和1-6-26 パンシャトー1F
025-285-3988
10:00-18:00
月曜休