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韓国人シェフが作る本場の味。夫婦で営む「bubu食堂コリアンレストラン」。

新潟市江南区にある「bubu食堂コリアンレストラン」は、韓国人の旦那さんと日本人の奥さんが夫婦で営む韓国料理店です。韓国やカナダでも料理人をしていたというシェフの千永俊(チョンヨンジュン)さんが作る本場の韓国料理を求めて、お昼どきには多くの人が足を運びます。奥さんの三井さんにお店のことを、旦那さんの千さんに新潟でお店をはじめてみて感じることを、それぞれ聞いてきました。

 

 

bubu食堂コリアンレストラン

三井 寿美子 Sumiko Mitsui

長野県生まれ。軽井沢の焼肉店に務めているときに千さんと出会う。結婚後、ふたりで焼肉店をオープン。その後は軽井沢でレストランを営み、昨年新潟市へ移住。同年10月、新潟市江南区で「bubu食堂コリアンレストラン」をオープン。

 

軽井沢でレストランを営んでいた夫婦が、新潟で韓国料理店をオープン。

――こちらでお店をオープンされるまでは、軽井沢でお店を出されていたそうですね。

三井さん:そうなんです。6〜7年くらいやっていたかなと思います。

 

――三井さんは新潟のご出身で?

三井さん:私は長野の出身なんです。軽井沢の隣の隣の町に住んでいて、軽井沢のショッピングプラザにある焼肉店で働いているときに夫と出会ったんです。結婚して、最初は私の地元で焼肉店を開いて、それからちょっとして軽井沢でお店をはじめました。

 

――おふたりとも、飲食のお仕事をされるようになって長いんですか?

三井さん:夫は韓国の料理大学を出てからずっと料理の仕事をしていましたし、私はバイトで飲食店とか、いろいろなところで働いていました。それぞれ飲食に関わるようになって長いですね。

 

 

――新潟へはどんなきっかけで来られたんでしょうか。

三井さん:あの……夫は釣りが好きなんですよ(笑)

 

――それで海がある県に引っ越そうと(笑)

三井さん:そうなんです。ふたりとも新潟に縁もゆかりもないんですけど「海があるところに行きたい」って言うから(笑)。子どもにも聞いてみたら「行きたい」と言ったので「じゃあ、行こっか」って。それで去年の春頃に、家族で新潟へ引っ越してきました。

 

――フットワークが軽いんですね(笑)。釣ったお魚はお店で出すこともあるんですか?

三井さん:お店では出さないんですけど、家で食べています。夫はカナダでも料理人として働いていたことがあんですけど、そのときは寿司屋をやっていたんです。だから魚を捌けちゃうんですよ。

 

味付けは本場のまま、辛さは日本人の口に合わせて。

――話は戻りますが、ちなみに軽井沢ではどんなお店をされていたんですか?

三井さん:軽井沢にいたときはイタリアンが中心のお店をやっていて、パスタとかを出していました。

 

――へ〜、韓国料理屋さんではなかったんですね。

三井さん:そのときもビビンバだけは出していたんです。ですけど韓国料理屋ではなかったので、メニューはこのお店をはじめるときに新しく考えましたね。

 

――こちらで出されている料理の味付けは、本場の味そのままなんでしょうか。

三井さん:まるっきし本場の味そのままだと、辛すぎて食べられないっていう人がけっこういるんですよ。最初の頃も、「美味しいけど辛いかな」っていう方がいて。それで日本人の方の口に合わせて、ちょっと辛さを控えめにしたり、自分で辛さのレベルを選べたりできるようにしました。夫も、「いろんな人に食べに来てもらいたいな」っていう思いでメニューを考えてくれています。

 

――使っている調味料にもこだわりはありますか?

三井さん:手に入りにくい材料は日本のもので対応することもあるみたいですけど、調味料は韓国から仕入れているものもあります。唐辛子も、種類によって辛さがいろいろ違うらしいんですよ。そこまで辛くない唐辛子を使っていて、それで味の調節をしているんだそうです。

 

 

――日本人でも美味しく食べられる辛さと味付けなんですね。どんなメニューが人気ですか?

三井さん:定番はビビンパですね。あとはジャジャン麺もよく出ていて人気です。これはお客さんのリクエストでできたメニューなんです。はじめは出していなかったんですけど「ジャジャン麺、置いていないんですか」って言われて、最初はそのお客さんだけに特別に出していたんですよ。

 

――へ〜、最初は定番メニューにするつもりじゃなかったんですね。

三井さん:だけどそのお客さんの周りの方とかが「ジャジャン麺をメインに入れてほしい」って言ってくだったので、それで置くようになったんです。

 

――「ジャジャン麺」って「ジャージャー麺」とは違うわけですよね……?

三井さん:味噌が違うんです。「チュンジャン」っていう黒い味噌を使って豚肉や野菜を一緒に炒めてソースを作っていて、色は黒っぽい。ジャージャー麺はひき肉とかが入っていて茶色っぽいですもんね。ジャジャン麺も、おそらくルーツはジャージャー麺と同じなんですけど、韓国に来た中国人の方が誕生させた料理みたいです。今は韓国の国民食になっています。

 

 

――韓国人シェフならではの料理が食べられるのは嬉しいですね。

三井さん:あとは暑い日になると、冷麺がよく出ますね。自家製のスープをたっぷり入れています。冷麺にローストビーフを乗せた「ローストビーフ冷麺」もおすすめですよ。

 

――暑い日が続くこれからの季節にはぴったりですね。

三井さん:夫も本当は「冷麺をメインで出したい」って言っていたんですよ。「冷麺専門店」ぐらいやろうと思っていたんですけど、お店をオープンしたのが寒い時期だったので、きっとあんまり出ないよねって。これからの季節は冷麺に力を入れていきたいですね。

 

 

――新潟でお店をやってみて、軽井沢でやっていた頃と違いを感じることはありますか?

千さん:味の好みが違いますね。軽井沢だと薄味が好まれるんですけど、新潟はしっかりした味のほうがいいみたいですね。

 

三井さん:新潟の方は量もたくさん食べるよね。

 

千さん:そうですね。軽井沢と新潟は一人前の量が違うんですよ。同じ量を出せば軽井沢は残るけど、新潟では全部食べてくれます。胃が大きいんですね。

 

――新潟は食いしん坊が多いんですかね(笑)。最後に、今後の目標はありますか?

千さん:う〜ん……もうちょっと広い店をやりたいですね。

 

三井さん:ここは借りている店舗なので、いつか自分たちのお店を構えたいですよね。続けていって、広い場所ではじめられたらいいなと思います。

 

 

 

bubu食堂コリアンレストラン

新潟市江南区鵜ノ子4-1-6

TEL:080-5854-8794

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。

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