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ちょっと珍しい和食中心のバイキングを目指す「誠食堂」。

胎内市の樽が橋は、「胎内観音」や「樽が橋遊園」がある地域の観光スポットのひとつです。そのそばに昨年オープンした「誠食堂(まことしょくどう)」というお食事処があります。ちょっと変わったバイキングを出しているという「誠食堂」。いったいどんなバイキングを、どんな思いで提供しているのか、店長の小椋さんにいろいろとお話を聞いてきました。

 

 

誠食堂

小椋 裕樹 Hiroki Ogura

1984年村上市生まれ。高校時代からアルバイトしていた寿司店に卒業と同時に就職。グループ店を移動しながら修行を積み、最後は新津店の店長として店を任される。その後は居酒屋で働いた後「株式会社 誠(まこと)」に就職し「お食事処 誠福亭(たらふくてい)」を経て2020年4月「誠食堂」の店長になる。

 

人間味ある師匠達から色々なことを学んだ寿司店時代。

——小椋さんのことは、以前Thingsで取材した「South DINING AND CREPE BOY」の皆川さんから紹介していただいたんですよ。

小椋さん:そうだったんですね。僕が以前店長をしていた寿司店で、彼と一緒に働いていたんですよ。

 

——小椋さんはお寿司屋さんで働いていたんですか?

小椋さん:15歳から地元の寿司店でアルバイトをしていて、そのとき店長だった師匠に憧れて寿司職人になろうと思ったんです。それで高校卒業と同時にその店へ就職しました。

 

——その方のどんなところに憧れたんですか?

小椋さん:魚をさばいて寿司を握る姿がかっこよかったんですよね。あと3つ年上で、兄貴みたいなとても面倒見のいい人だったので、いろんなところへ遊びに連れて行ってもらいました。人間味のあるところにも惹かれましたね。お店が休みの日には、粘土を使って寿司の握り方を教えてくれたりしました。

 

——いい人と出会えましたね。そのお寿司屋さんはどんなお店だったんですか?

小椋さん:あちこちに系列店のあるグループ会社だったので、県内外のいろいろなお店で働きました。新店ができるたびにオープニングスタッフとして参加することが多かったですね。新津店のときは、第二の師匠と出会いました。

 

 

——おっ、今度はどんな師匠だったんでしょうか?

小椋さん:長い間店長をやっていた50代の方で、売上もずっと系列店で2〜3位をキープしていたんです。この方には人との接し方を学びましたね。お客様との接し方はもちろん、スタッフとの接し方についても教えていただきました。教えるといっても上から押しつけるような教え方じゃなくて、態度で示しながら教えてくれる方でした。その師匠が仕事を続けられなくなったので、僕が後を継いで店長になったんです。

 

——店長をやってみていかがでしたか?

小椋さん:責任感とプレッシャーはきつかったですね。でもその一方で、スタッフを連れて飲みに行ったり、カラオケに行ったりして、コミュニケーションを深めるのが楽しかったです。今まで教わってきた師匠の教えが生かせたと思います。

 

——なるほど、店長という立場になって、教わってきたことが生きてきたわけですね。

小椋さん:そうですね。でもだんだん景気が悪くなってくると会社の経営が変わって、パートスタッフの給料がカットされるっていう話が出てきたんですよ。だったら自分がもらっていた分をパートスタッフの給料にあててほしいと思って退職することにしました。

 

——えっ、その後はどうされたんですか?

小椋さん:居酒屋で5年ほど働いていました。ずっと寿司一筋でやってきたので、煮たり焼いたりする調理の仕事が新鮮でしたね。今までの自分にはなかった新しいスキルを覚えられましたし、居酒屋の仕事は夜からだったので、昼は知り合いのイタリアンレストランでパスタの作り方を教えてもらったりしてましたね。

 

他にはない、焼き魚や煮魚のバイキング。

——「誠食堂」の店長になったいきさつを教えてください。

小椋さん:秋田の寿司店で働いていたときの同期が「株式会社 誠」という会社を作って「すし誠」という寿司店を展開していたんです。その会社で新しく「お食事処 誠福亭(たらふくてい)」という定食の店を始めることになったので、手伝ってほしいという誘いを受けました。僕も次は定食の仕事をしてみたいと思っていたところだったので、引き受けることにしたんです。そこでご飯メニューを学んで、昨年4月に「誠食堂」を始めることになったので、店長としてお店を任せてもらうことになったんです。もともとこの場所で営業していたお店が昨年の3月いっぱいで閉店することになって、うちの社長に「この場所で何か店をやらないか」と打診があったんです。そこで、まわりにはないバイキングのお店をやってみようということになったんです。

 

 

——「こんなバイキングをやろう」という具体的なコンセプトはあったんですか?

小椋さん:「他にはないようなバイキングをやりたい」と思っていました。だから焼魚とか煮魚とかの和食をメインにしたバイキングにしたら、結果的にこれが当たって「他では食べられない」っていうことでお客様に好評なんです。あと、既製品のスパゲッティとかハンバーグとかを温めて出すんじゃなくって、しっかり手作りした料理を出したいという思いもありました。お米は黒川産コシヒカリを使っていますし、できるだけ地元の食材を使うようにしています。

 

——トレイや大皿から取り分けるんじゃなくて、一皿一皿に分けてラッピングされている、そういう感染症対策も万全ですね。

小椋さん:ところが、小鉢での提供は以前からやってみたいと思っていたスタイルなんですよ。たまたまタイミングが重なってしまったんです。

 

 

——いろいろこだわったバイキングみたいですけど、こだわりゆえの苦労ってあるんですか?

小椋さん:料理だけで30種類、デザートも入れると50種類以上あるので、種類を揃えるのが大変ですね。作るのも大変ですけど、考えるのがまた大変なんです。旬の食材を使った料理を考えるのはなかなか苦労していますね(笑)。できるだけ、家庭の食卓で食べる機会のないような料理を提供するようにしています。

 

——お客さんの反応はいかがですか?

小椋さん:返却口に食べ終わった食器を戻すとき、お客様が「何を食べても美味しかった」と声をかけてくれたりするんです。1日に何十回も声をかけてもらう経験は初めてなのでちょっと驚いてますけど、この店のこだわりがお客様に伝わっていると思うと嬉しいですね。

 

せっかくなので、じっくり味わいながら食べてほしい。

——今後やってみたいことはありますか?

小椋さん:昼だけじゃなく夜のバイキングもやってみたいですね。それこそ寿司も握れますので。あと他のお店とコラボしてみたいですね。寿司店時代の友人たちもいろいろとお店をやっていますし。「誠食堂に行けば何か面白いことをやっている」って思われるようになりたいです。

 

——最後に、この記事を読んでいる方に向けてひとことお願いします。

小椋さん:バイキングって聞くと、頑張ってお腹いっぱい食べるようなイメージの方も多いんじゃないかと思うんです。もちろんそれでもいいんですけど、せっかくなのでじっくり味わいながら食べていただけたら嬉しいです。きっと美味しいと思いますので(笑)

 

 

小椋さんのお話を聞いて、かつて修行していた寿司店の仲間たちとの絆の強さを感じました。でもそれは、小椋さんご本人の人柄によるところが大きいのかもしれません。そんな小椋さんが作る和食中心のバイキング、ぜひ皆さんも味わってみてください。きっと価格以上の満足を感じられると思いますよ。

 

 

誠食堂

新潟県胎内市下赤谷387-15

0254-47-3325

バイキング 平日 11:00-15:00(最終入店14:00)、土日祝日 11:00-16:00(最終入店15:00)
定食・一品料理 金土日曜 17:00-20:00(最終入店19:30)

月曜休

 

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